「カプセルホテルなんて、サクッと受付して寝るだけの場所だと思っていました」
安心お宿 新橋店で働く中島 壱輝(なかしま いつき)さんは、当初の自身の考えをそう振り返ります。 しかし現在、彼が深夜のフロントで実践しているのは、その真逆を行く「超・対話型」の接客です。
料理人、キッチンカー運営、美容サロンの営業という異色のキャリアを経てNSグループへ入社した彼は、いかにして「カプセルホテルでコミュニケーションを求めるお客様」の存在に気づき、再来店率の向上に繋げたのか。
クレームすらもファン化させてしまう、中島さんの「ストレートで温かい接客術」に迫ります!
この記事は、NSグランプリ受賞者に対して、NSグループ社長の荻野佳奈子がインタビューを実施した内容をもとに作成しています
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NSグランプリってなに?という方はこちらもぜひ^^
目次
🏆 NSグランプリ2026 新人賞:受賞理由 & 上司からのメッセージ
料理人、キッチンカー、美容サロン営業。異色のキャリアからホテル業界へ
── まずは、NSグループに入社するまでの経緯を教えてください。(荻野)
「岐阜県の有名な温泉街、下呂温泉の出身です。10代の頃から料理に興味があり、和食の割烹料理店などで約10年間、調理師として経験を積みました。その後、コロナ禍を機に先輩と天ぷらのキッチンカー事業を立ち上げました(※現在も経営中)。 そこから新しいことに挑戦したくなり、男性向けの美容・脱毛サロンの営業職へと転職しました」
── すごい振り幅ですね! そこからなぜNSグループへ?
「営業の仕事もやりがいはありましたが、もっと多くの方と接する『ホテル・宿泊業』に興味を持ったんです。他社のビジネスホテルなども受けたのですが、NSグループの職業体験に参加した際、前向きに新しいことに挑戦する企業理念に惹かれ、『ここ一択だ!』と入社を決めました」
安心お宿のフロントに立つ中島さん。安心するような優しい笑顔が素敵です🌞
「寝るだけ」じゃない。深夜のカプセルホテルで求められる“会話”
── 新橋店では、深夜帯(遅番)の勤務が多いそうですね。
「はい。新橋店は繁華街という土地柄もあり、終電以降の深夜帯に、予約なし(ウォークイン)でご来店される40代以上のお客様が非常に多いんです。繁忙期には一晩で数十名ほどいらっしゃいます」
── カプセルホテルの深夜となると、お客様も早く寝たいのでは?
「私も最初はそう思い、とにかくスムーズに受付してご案内するのが正解だと思っていました。 しかし、年末年始の満室時にご案内をお断りした際、『ここが良くて来たのに』と残念がられたり、お断りしたのにそのままフロントで私と30分くらい会話して帰られるお客様がいらっしゃったんです」
── お断りしたのに、30分も会話を?
「そうなんです。その時にハッとしました。一人で飲んだ後だからこそ、実はコミュニケーションを求めている方が多いんだと。『いつも自分のことを覚えててくれるから来るんだよ』というお声もいただき、そこから積極的にお客様にヒアリングや会話をするようになりました」
「痒いところに手が届く」。あえて通いたくなるホテルへの進化
── 会話の中で得た情報は、どのように活かしているんですか?
「店舗全体で取り組んでいるのが、会員システム(オアシスカード)への細やかな情報入力です。お客様とのコミュニケーションを通じて、『毎回このアメニティを欲しがっているな』『カプセルは上段・下段のどちらが好きか』『入り口付近の配置を好まれるな』といった、お部屋の位置の希望や些細な傾向を必ず記録しています」
── 毎回言わなくても伝わっているのは、常連さんからすると嬉しいですね!
「はい。次にご来店された際、お客様から言われる前に『いつもこちらのアメニティを使われていますよね、どうぞ』とこちらからお渡ししたり、お好みのお部屋をご用意したりしています。 カプセルホテルは効率重視でセルフサービスになりがちですが、だからこそ私たちが『痒いところに手が届く』接客をすることで、“あえて通いたくなるカプセルホテル”にしていきたいんです」
スタッフ同士のコミュニケーションも大切!ですね✨
いびきのお客様には「あえてストレートに伝える」
── その細やかなコミュニケーションが活きた、さらに具体的なエピソードはありますか?
「カプセルホテル特有の『いびき』の対応ですね。他のお客様から『いびきがうるさい』と連続でクレームが入った場合、私はご本人に直接コミュニケーションを取りに行きます」
── え! それは怒られたりしないんですか?
「伝え方が重要です。ただ注意するのではなく、『過去にいびきのことを言われたご経験はありますか?』と、少し寄り添うような形で、あえてストレートに伺います。 するとお客様も『あぁ、やっぱり言われたことあるんだよね』と気にしてくださる方が多いんです。そこで『もしよろしければ、周りを気にせず休める静かなお部屋に移動しましょうか?』とご提案すると、逆にすごく喜ばれるんです」
── なるほど! クレームを未然に防ぐだけでなく、ご本人の安心感にも繋がるんですね。
「はい。そしてその情報もオアシスカードに引き継ぎます。次回ご来店された際は、最初から配慮したお部屋をご案内できるように、全スタッフが対応できる仕組みにしています」
「周りを気にせず休めるお部屋」お客様目線のご提案と伝え方が素晴らしい!
改善の終わりは、改善の始まり
── 最後に、これからの目標を教えてください。
「直近では、支配人へとキャリアアップし、店舗運営の幅を広げていきたいです。そして将来的には、人事の仕事にも挑戦してみたいという思いがあります」
── 期待しています! 営業で数字を作れる実力派支配人になって、ぜひ人事に新しい風を吹かせてくださいね。(荻野)
【編集後記】インタビュアーより(NSグループ社長・荻野佳奈子)
中島さんのエピソードで最も素晴らしいのは、「カプセルホテルだから、お酒が入ったお客様だから、早く寝たいはずだ」という思い込み(固定観念)を捨て、目の前のお客様の本当のニーズ(=コミュニケーション)に気づけたことです。
そして、クレームに繋がりかねない「いびき」の指摘を、持ち前の柔らかい空気感で「ストレートかつ温かく」伝え、お客様をファンにしてしまう対応力はお見事!
個人客の多いカプセルホテルだからこそ、スタッフの温かい声かけが「安心感」と「居心地の良さ」に直結します。
これからも「改善の終わりは改善の始まり」の精神で、新橋店をさらに魅力的な店舗へと進化させていってください。中島さん、新人賞受賞本当におめでとうございます!