社長インタビュー:ナリコマが受け継いできた「人こそ会社を成長させる原動力」という想い〈後編〉|ナリコマグループ社長 竹内 克成
食事を通して人々に生きる喜びを届けるべく、高齢者福祉施設や医療機関向けに食事サービスを提供する、株式会社ナリコマホールディングス(以下、ナリコマ)。大阪府大阪市に本社を構え、関西を中心に成長を続け、この春からは東京拠点にも力を入れ、全国にサービスを拡大してきました。
今回は、ナリコマグループ社長の竹内 克成へのインタビューの後編をお届けします。後編では、めざす会社像や未来の仲間に求める人物像などについて詳しく語ってもらいました。
なお記事の執筆には、株式会社ストーリーテラーズさんにご協力いただきました。
※前編はこちら
健康経営への注力
最近、私が力を入れて取り組み始めていることの1つに「健康経営」があります。他の企業さんでは、すでに当たり前のように取り組まれている分野ですが、当社もようやく本格的に目を向けることができる段階に来ました。
仕事でしっかりとパフォーマンスを発揮してもらうためには、やはり心も体も健康であることが欠かせません。これまでは体の健康や心の健康については、どちらかというと個人の努力に委ねてきた部分もあったと思います。
これからは従業員の皆さんの健康に、会社としてもう一歩踏み込んで向き合っていきたいと考えています。何ができるのか、どんな取り組みが本当に意味のあるものなのか、今まさに調べながら、少しずつ動き始めています。
従業員一人ひとりが健康に働けることは、本人の幸せにつながるだけでなく、そのご家族や周囲の方々の幸せにもつながります。そうした意味でも、健康経営は「人を大切にする」という想いを、もう一段深める取り組みだと考えています。
「甘い会社」にはしたくない![]()
私は、ナリコマは「人を大切にする会社」でありたいし、これからもそうあり続けたいと思っています。ただその一方で、最近よく言葉にしているのが、「変に優しい会社」や「甘い会社」にはしたくない、ということです。ここには正直、強い課題意識を持っています。
しっかりとコミュニケーションを取り、相手を思いやる気持ちを持つことは欠かせないことです。「今ちょっと大変そうだな」と気づいたら、声をかける。そういった小さな配慮は、とても大切だと思っています。
ただ、うまく表現するのが難しいですが、「変に優しい会社」「甘い会社」と受け取られることも本意ではありません。
もし、今働いてくれている従業員の皆さんが、「なんとなく甘いな」と感じる部分があるとしたら、それは個人の問題ではなく、会社としての姿勢や仕組みの問題だと思っています。あらためて評価の在り方などにしっかりと向き合っていかなければならないと考えています。
一方で、「本当に大切にされている」と感じてもらえる会社でありたい、という思いも強くあります。仕事は仕事として厳しい一面もあるし、求めている水準も決して低くはありません。でも、その厳しさがやりがいにつながり、成長につながる。そんな会社でありたいと思っています。簡単なことではありませんが、そのバランスを大切にしたいのです。
製造本部の本部長である高橋や副本部長の吉井も、以前私と同じような考えを話していました。当社は以前は、ほとんど手作業でお食事をつくっていましたが、今は機械を導入し、オートメーションによって正確に計量し、安定した品質でお食事をご提供しています。
一見、手作業でお食事をつくる方が、あたたかみがあり、「優しい」印象を受けるかもしれません。しかし、手作業で分量を誤ってしまうと、塩分過多などの問題が発生し、患者さんの命に関わる問題にもなりかねません。
だからこそ、機械化することが本当の意味での「優しさ」につながる。表面的なやり方ではなく、本来の目的は何かを考えたとき、そこには優しさだけでも、厳しさだけでも足りない。両方が必要だと思っています。
従業員に対しても同じです。ただ優しく、何でも許すことが本当の優しさではありません。その人の成長のために、会社の成長のために、時には厳しいことを伝える。それこそが、本当の意味で人を大切にすることだと私は考えています。
未来の仲間に求める人物像![]()
私がこれから一緒に働いてくれる方に求める人物像は、「立場に関係なく、相手をリスペクトできる方」です。相手を思いやる気持ちがあってこそ、仲間を大切にする文化が育つと考えているからです。
また、これから会社がさらに成長していく中で、前向きな姿勢も重要だと思っています。常にポジティブでいなければならない、ということではありません。誰でも波はありますし、下を向く場面もあると思います。
ただ、そんな中でも「なんとかなる」「次にどう進むか」と前を向いて考えられる人であってほしい。私自身、どちらかというと楽観的なところがあって、考え続けて立ち止まるよりも、まず一歩踏み出すことを大切にしてきました。そんな前向きなマインドを持った方と、一緒に働きたいと思っています。
当社はまだまだ成長し、飛躍していきたいと考えている会社です。その分、新しい挑戦もこれから先、たくさん行っていきます。成長の過程では、順風満帆な時ばかりではなく、逆風が吹くこともあるでしょう。失敗することも、転ぶこともあると思います。
それでも、立ち上がって前を向き、一歩ずつ前に進んでいける人。そういう方に仲間になっていただきたいですし、そうした挑戦を後押しできる風土を、これからも大切にしていきたいと考えています。
この「挑戦する」という言葉も、私の中では大切なキーワードの一つです。会社としても、常に挑戦者であり続けたいですし、働く皆さんにも、その気持ちを持ち続けてほしいと思っています。現状維持が一番怖い。これは会社にとっても、個人にとっても言えることです。
もちろん、キャリア観や人生観は人それぞれです。全員が同じ方向をめざす必要はありません。ただ、昨日より今日、少しでも成長できたと感じられること。仕事を通してでも、家庭やプライベートを通してでも構いません。そうした成長への意識を持ち続けてほしいと思っています。
面接の場では、必ず「仕事をする上で大切にしていることは何ですか」とお聞きしています。その答えの中に、その方の価値観や、人との向き合い方が表れると思うからです。仲間のことをどう考えているか、自分自身をどう成長させようとしているか。そうした部分を、この質問から感じ取るようにしています。
特に管理職を目指す方、あるいは管理職の方に対しては、利他的か利己的かという点を重視しています。自分の成果だけでなく、部下の成長や働きやすさをどう考えてきたのか。どんな視点でマネジメントをしてきたのか。その人が何を大切にして仕事をしてきたのかを、しっかりと見たいと思っています。
ナリコマがこれからも成長し続けていくためには、一人ひとりが前向きに挑戦し続けることが欠かせません。そうした想いを共有できる仲間と、これからのナリコマを一緒につくっていきたいと思っています。
ナリコマにとって人とは「原動力そのもの」![]()
私の中では「〇〇さんがいるからこそ、ナリコマがある」というよりも、「これまでナリコマに関わってきてくれた全ての皆様がいたからこそ、ナリコマがある」という感覚が強いです。
社長や役員、管理職が会社をつくっているのではなく、先人たちが積み上げてきたもの、大切にしてきた価値観があり、そこに今の従業員の皆さん一人ひとりが関わって、今のナリコマが形づくられている。そう思っています。
それぞれ職種も役割も違いますが、ナリコマの成長や飛躍を支えてくれているのは、間違いなく従業員の皆さん一人ひとりです。その存在なくして、会社の成長はありえません。
私自身にとって「人」とは、原動力そのものです。
皆さんに自己実現をしてもらうために、共に成長できる環境をつくりたい。その結果として会社も成長し、発展していく。そうした循環をつくることが、自分の役割だと思っています。
仕事を通して成長してもらうことはもちろんですが、それだけではなく、プライベートも含めて生き生きとした人生を送ってもらえるような環境をつくりたい。そのために、待遇や働く環境も含めて、「もっと良くできることはないか」と常に考えています。
業界の中で、待遇面はもちろんのこと、働く環境や制度を整えることで、少しでも多くの人が幸せを感じられる会社にしたい。その気持ちはずっと変わりません。
そういう意味で、私にとって従業員の皆さんは、単なる組織の一員ではなく、自分自身を前に進ませてくれる原動力であり、共に未来をつくっていく仲間です。
これからも、ナリコマとして、そして私自身として、皆さんと一緒に成長し続けられる会社でありたい。そのために、できることを一つずつ積み重ねていきたいと思っています。
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[執筆・校正・取材]株式会社ストーリーテラーズ 平澤 歩
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