世界ランキング
世界のきのこ生産量ランキングを見て、ちょっと驚きました。
1位は中国、ダントツで強い。
でも2位に入っていたのは、まさかの日本でした。
椎茸だけの話じゃありません。
きのこ全体で見ても、日本は世界で上位に入る生産国だったんです。
国土の広さで考えたら、中国やアメリカに勝てるはずがないと思っていたので、意外でした。
そもそも椎茸という食材自体、原産地は日本と中国のふたつの国だと言われています。
西洋のマッシュルーム、東南アジアや中国のフクロタケと並んで、椎茸は世界三大栽培きのこのひとつに数えられているそうです。
つまり椎茸は、日本発祥と言ってもいい食材のひとつだったということになります。
ただ、生産量そのものでは中国が圧倒的です。
世界のしいたけ生産量の九割以上を中国が占めていて、正直、規模だけで見たら日本は太刀打ちできません。
原木や菌床の資材コスト、人件費、栽培面積、どれを取っても中国の生産力は桁違いです。
日本椎茸の強み
それでも、日本には別の強みがあるらしいということを知りました。
原木栽培による伝統的な技術と、品質へのこだわりです。
特に乾燥椎茸は、アジアや欧米の市場でも高く評価されているそうで、「量では負けても、質で選ばれる」という立ち位置を日本は作ってきた。
面白いのは、輸入と輸出が両方存在していること。
国内で流通する生椎茸のほとんどは国産ですが、業務用や加工用としては中国産の椎茸も一定量輸入されています。
一方で、日本の乾燥椎茸は海外で高値がつくブランド品としても扱われている。
安いものを外から取り入れながら、価値の高いものを外に送り出す。同じ食材の中で、両方向のやり取りが同時に起きているんだと知って、単純な国産至上主義でもないんだなと感じました。
この話を知ったとき、少し椎茸農家という仕事の見え方が変わりました。
世界的に見れば、椎茸は決して日本だけの特産品じゃない。
中国という圧倒的な生産国がある中で、それでも品質という一点で勝負してきた歴史がある。
正直、椎茸農家という仕事は、もっとローカルで閉じたものだと思っていました。
地域の中で作って、地域の中で売って、それで完結する仕事だと。
でも世界規模のランキングや輸出入のデータを見ていくと、この仕事はちゃんと世界の市場とつながっている。
八峰町の菌床から生まれる椎茸も、その大きな流れの中の一部なんだと考えると、規模の小さな話には思えなくなりました。
レンチナスも、菌床栽培という大量生産に向いた方法を選びながら、黑椎茸のような品質にこだわった商品を作ってきました。
これはたぶん、椎茸という食材が日本の中でずっと歩んできた道と、同じ方向を向いているんだと思います。
量では勝てない相手がいる中で、それでも選ばれる理由を作り続けること。
世界規模で見ると当たり前のように聞こえるこの構造が、実は目の前の菌床ひとつひとつの話にもつながっている。
そう考えると、日々の栽培作業も、ちょっと違う意味を持って見えてきますよね。
椎茸農家の仕事に興味を持つ人の中には、地味な仕事だと思っている人も多いんじゃないかと思います。
でも、世界のマーケットの中で自分たちの立ち位置を考える瞬間が、この仕事には確かにあるんですよね。
地味に見える作業の積み重ねが、実は世界規模の勝負の一部になり、そのギャップに気づいたときにこの仕事への見方が少し変わりました。
まだ知らない椎茸の話が、たぶんこの先にもたくさんあると思います。
レンチナスの一員になってこの先を一緒に見届けてみませんか。