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米国株の長期投資が安全とは「限らない」合理的理由と僕らの未来

Photo by Mary Brennan on Unsplash

この記事では、

「株は長期が安全で、ほぼ稼げる」という誤解を、

解いていきたいと思います。


おそらく、この記事を読んでいる向上心が高い方の中には、

一昨年、昨年の間に、米国株の積立投資やNISAなどを開始した

という方が多いと思うからです。


退職金がもらえるかわからない今、そして、

年金の支給時期が遅れ、支給額も減るだろう今、

投資でも初めて資産形成しようという意欲は素晴らしいと思いますが、

それだけではダメかも、もっと勉強しておこう、と思って頂けると思います。


まず、長期が安全でほぼ稼げる、

というのであれば、


・これまで長期で上がってきた理由

・これからも長期で上がる理由

この2つの理由を説明してください。


はいどうぞ。


と言われた時に、

その理由を、答えられないとなりません。


もし答えられないのでしたら、

大切なお金を失うリスクにさらしすぎていることになります。

または、YoutubeやSNSの見過ぎです。


実際、多くの日本人が、

株は長期保有していれば上がると思い込んでいますが、


その根拠となるのは、

「これまで長期で持って入れば稼げたから」

ということがあるようです。



しかしまず、

「長期ってそもそも何年を指すのか」

ということについても、考えていきたいところです。


長期とは、

・10年

・20年

・30年

・40年

などと考えている方が、

大多数だと思います。

例えば、40年間の米国の代表的な指数である、


NYダウの推移を見てみると・・・


約40年間、

確かに上昇をしていました。


一方で、

40年間の日本の代表的な指数である、

日経平均の推移を見てみると・・・


1989年のバブルを境にして、

株価が戻っていないので、

1988年頃に株を買って、2022年まで保有していても、

稼げていなかったということになります。


ということは、

長期であれば儲かるかどうかというと、

長期であれば儲かる訳ではないことがわかります。


では、

・米国株だから

・長期で保有すると稼げるのか


ということですが、この100年を見てみると、

米国株にも、長期間で、横ばいの時期や、

下降していた時期はありました。


例えば、

1965年頃~1981年頃は、

横ばいですから、10年単位で保有していても、

儲かったとは言えない時期です。


他にも、

1929年の世界恐慌を境にしてみると、

25年ほど、株価が戻らない時期がありました。


これでも、

10年、20年は戻らないことがあるが、

40年だったら戻るだろうー


という風に考える方もいるかもしれませんが、

長期投資が「40年だ」という風に考えてない方、

例えば10年、20年が長期投資だと思い込んでいた方や、

10年、20年で一度まとまった現金が欲しかった方にとっては、

米国株で長期で保有していても、稼げないことがある、

ということが分かると思います。


そして、いよいよ、

本質的な話になります。

「なぜ、40年間も米国株は上がり続けたのか」

ということですが、


ズバリ、答えは、金利です。

こちらのチャートにあります。


これは、

米国の政策金利のチャートです。


1914年から、2022年まで、

表示しています。


これを見ると、

1981年から2022年まで、

約40年間、金利が長期で下がっていることが分かります。


そしてこれが、

約40年間、米国株が上がり続けた理由です。


1965年から1981年頃まで、

株価は横ばいでしたが、

この期間の金利は、上昇していることもわかります。


1929年から約25年間も、

金利は横ばいから上昇に向かっている、

ということもわかります。


ということで、

株価が長期的に上がるのは、

金利が長期的に下がっている時に限る、

ということになります。


そして2022年の今、

長期的に米国の金利が上がり始めました。

同時に、米国の株価は下がり始めたのです。


もちろん、いつかまた、

米国の金利は下がり始めると思いますから、

その時には、株価は大きく復活する可能性はありますが、


その時、

米国が世界の中心にいて、経済が安定的に成長しているかどうかも、

未来のことなので、まだわかりません。


まぁ大丈夫だろう、と思うことはできますが、

それをリスクにとって、長期投資をしているんだ、

ということを理解しておかないと、最終的に長期投資をしていて、

損をしたということになりかねません。


仮に、

長期投資の結果、まとまった数千万円の資金を得ることが、

ライフプランに入っている場合、これが崩れる可能性がある、

ということを、1つのシナリオに入れて置くべきだということです。


投資に対する誤解、

長期投資は米国株であれば、安全である、、、とは限らない、

ようは「金利とタイミングだ」ということがこの記事の主旨です。


こういう教養は、

目の前の仕事に安心して取り組んだ先に、

最終的には時間やお金に選択肢の持てる人生が来るという安心感に、

ダイレクトにつながりますし、


もし、目の前の仕事に一生懸命取り組んだ先、

数十年先に「やっぱりお金が足りない、働き続けないと」と、

年老いた自分に鞭打って働かないとならない状態になるかの、境界線となる、

大切な知識です。


僕は、みんなが、目の前の仕事に精力的に取り組み、

仕事においても、人生においても、充実した人生を送ってもらう、、

そういう人を輩出するような教育事業をやっているので、

伝えないといけないことは伝えたいし、

強く言わないと響かない場合には、強く言わざるを得ないかな、と思っています。


もし、

この記事に少しでも共感がある方がいたら、ぜひ、

仕事一緒にしましょう。もっと、こういう知識を広めないとならない、

伝えないとならない人たちがいるので。


では!

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