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「ウォッシュ(見せかけ)」でなく、本気でSDGsに向き合う。社会問題をも解決するFULL KAITEN

こんにちは。フルカイテン株式会社の広報担当、南と申します。

弊社は、官民を挙げてSDGs(国連の持続可能な開発目標)の推進に取り組むため、2018年3月に設立された「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」と17年12月設立の「関西SDGsプラットフォーム」へそれぞれ入会を申請していましたが、このたびいずれも入会が承認されました。

SDGsとは、「全世界の全ての人たちが持続的に人らしく生きる」ための国際社会共通の17の目標をまとめたものです。弊社が提供するクラウドサービス(SaaS)『FULL KAITEN』は、「大量廃棄問題」や「人や国の不平等」「(企業の)作る責任」といった世界的な課題の解決にダイレクトにつながるというダイナミックさがあります。

代表取締役の瀬川直寛に、入会の狙いと弊社の今後の事業展開について聴きました。

Q SDGsの団体に加盟したのは何故ですか

瀬川:弊社のミッションとSDGsは考え方が近く、共通点があると感じたからです。具体的にはSDGs17項目のうち10番(人や国の不平等を無くそう)と12番(作る責任、使う責任)。この2つに弊社のミッションが近いと考えました。国連の大きな取り組みにもなっており、その文脈のなかで活動するという会社としての姿勢を見せたいですね。


Q 具体的には、どんな近さですか

瀬川:弊社のミッションは小売り・卸売り・メーカーの在庫問題を解決することですが、その先に目指している世界、理想像があります。それは、本当に必要なものが必要な分だけ流通する社会です。FULL KAITENの事業をやり始めて分かったことは、在庫を持って商売する大半の企業は利潤追求のため安く多く作り(あるいは仕入れ)、売れ残る前提で値決めをし、場合によっては廃棄もする。そういうケースがとても多いということです。企業として存続しないといけないからある程度は理解できますが、社会が長く存続していこうというときに、果たして焼き畑農業的なやり方で本当にいいのか疑問を持っていたんです。

もちろん、そうした企業も望んでそうしているはずもなく、むしろ在庫解消のために懸命に取り組み、できる限りのことを試みてきました。それでも在庫問題は一向に解決しないんですよね。だからこそ、必要な分だけ作られ、必要な分だけ流通していく仕組みになれば、商品の値段も上がるだろうし、安く作らないと成り立たないビジネスモデルは変わるはずです。


Q 余分なものは作らず、売らないという企業の社会的責任ですね

瀬川:作る側・売る側が商品を極力捨てないという責任の履行を弊社は支援したいと思っています。また、安く作るという前提のために海外で子供たちが安い賃金で働かされる〈奴隷貿易〉のような実態も報道されており、同じ子を持つ親としては、一部の悪質なケースとはいえ現代の地球でこんなことが起こっていていいのかと思いました。

だから、必要な量だけ作って適正価格で売り切るというふうに是正できれば、社会の不平等の解消にも一定の貢献ができるのではないかと考えています。単なる企業の在庫適正化にとどまるビジネスをやりたいのではないんです。その先には廃棄問題の抑制、現代の奴隷貿易的な労働問題の改善という思いがあり、そういったところがSDGsの考えと近いと思います。



Q 具体的にFULL KAITENはどのように貢献できるのですか

瀬川:一般的に、売上や利益を増やすためには、在庫をどんどん積んで欠品させないとか、大当たりする商品が出てくるように在庫の種類を増やすといった方法しかないというのが常識とされています。でも、そうしたやり方は、商品がたくさん余ることが前提になりますよね。

これに対し、FULL KAITENは導入企業が売上や利益を増やそうとするとき、これ以上在庫を積まなくても、いま持っている在庫の中にまだまだ売上と利益を増やしてくれる商品があるんですよと教えてくれるんです。AIと独自の計算技術でそういった商品を絞り込んで可視化してくれるのがFULL KAITENです。

導入した企業ではビジネスモデルが変わると思います。今ある在庫を使っていかにして売上と利益を伸ばしていくか。そこに集中した結果として在庫がどんどん減っていく。こういうことができるようになります。ただ単に「AIで需要を予測します」「AIが在庫管理をします」とか言っているのではないんです。


Q 今のところFULL KAITENはアパレル企業の導入例が多いです。アパレル産業は規模も大きく、環境へのインパクトも大きい。業界に期待することは何ですか

瀬川:国内でいうと、20年で市場規模は3分の2になったのに対し、供給数量は2倍になりました。これは、衣料品は必ず売れ残るということです。多くの企業が投資を回収するために安売りの方向に動いている結果です。また、消費者にとっては衣服を買う時の値ごろ感がすごく下がっていますね。4割下がったという説もあるし、6割下がったという経営者もいるほどです。そうなると企業にとっては利益が出ないので、さらに安く作るしかない。安く作るには大量生産しないといけない。負のスパイラルです。

なので、本当に必要な量だけを作れるようにし、極力値引きせずに適正利潤を確保して商品が流通していく仕組みを作ることが、負のスパイラルから抜けるために非常に重要な手がかりになると思います。これができれば、廃棄問題とか労働問題、資源保全の問題が一つずつ解決していく最初のドミノになります。弊社はそうした面でお役に立ちたいと思っています。


Q 消費者にとっては値下がりが当たり前になっているので、仕方ない面はありますね

瀬川:そうですね。セール待ちとかは典型例で、アパレルだけでなく国内ではあらゆる業種で起きています。「物の値段が上がればいい」と言いすぎると反感を買いそうですが、それでも不当に安いと思います。商品を手に取ったとき「どうしてこんなに安いんだろう」と立ち止まって考えてもらえたら、少しずつ変わっていくかもしれませんね


Q 見せかけだけ環境保護に熱心な企業を批判する「グリーンウォッシュ」になぞらえ、SDGsを掲げていながら、SDGsと事業が紐づいていない企業を揶揄する「SDGsウォッシュ」という言葉が出始めました

瀬川:実は「ウォッシュ」とか言われたくないから、SDGsを外向きに言いたくなかったんですよ。でも最近、「サステイナビリティ(持続可能性)」をキーワードに、「再生可能な材料を使う」「ポリ袋を廃止して紙袋へ切り替える」などの新聞記事をよく目にするようになりましたよね。各社のこうした取り組みが多くの企業に広まればインパクトは大きいですよね。FULL KAITENも各企業が抱える課題の本質にメスを入れることができるサービスなんだから、もっと堂々とSDGsと絡めて発信すればいいじゃないかという声が、広報部を立ち上げてから社内で出始めたんです。

FULL KAITENの事業を始めてもうすぐ2年になりますが、在庫問題というのは自分たちが思っていた以上に根深くて、FULL KAITENを導入した企業では在庫を起点にビジネスモデルが変わる位の変革が起こっています。

そういうパラダイムシフトを起こそうと思ったとき、われわれのプロダクトの良さをストレートに伝えていくだけではなく、大きな文脈のなかで皆さんに在庫問題とFULL KAITENのことを捉えてもらうという視点も大事だなと気付かされました。言葉はあまり良くないかもしれませんが、SDGsという大きなテーマ、大きな流れにFULL KAITENを乗させてもらうということをやっていかないと、より良いスピード感で世に広げていくということができないんじゃないかと感じ始めたんです。


Q FULL KAITEN事業の背景にある大きな考え方を広く知ってもらうには、「ウォッシュ」批判を恐れていてはいけないと

瀬川:SDGsの文脈に乗っかるというのは〈商業ロック〉、パフォーマンスではないかと悩んでいましたが、本当に課題解決に貢献できることをやっているのだから、正真正銘のロックンロールなんだと考えるようになりました。だからパフォーマンスのための入会ではありません。


Q 地方創生SDGs官民連携プラットフォームの会員企業との協業は

瀬川:せっかく入会したので、どういうことをやっていくのか社内で検討していますが、我々の考え方を発信する場にしたいですね。FULL KAITENのセールスは目的ではなく、弊社の考え方を知ってもらおうと思います。分科会等が立ち上がってくれば、FULL KAITENのプロダクトに会員企業さんのアイデアも盛り込まれ、螺旋階段状に発展していくのではないかと思います。


Q フルカイテンはエンジニアやセールス、カスタマーサクセスの仲間を募集しています。どんな人材を求めますか

瀬川:弊社はスタートアップなので、急成長しないといけないという極めて資本主義的な側面を持っています。一方で、スタートアップには別の側面もあります。社会を少しでも良くしていくことに役立つ必要があるという点です。本来はそれらがどこかでクロス(交差)すべきで、スタートアップはそういう事業をしないといけないんですよね。でも後者の方は理念として掲げられるだけで、ステークホルダーの目は急成長ばかりに行きがちです。

でも弊社はスタートの時点から上記2つがうまくクロスしています。社会を良くできる可能性がある事業を最初からリアルにやっている珍しいケースだと思いますね。なので、自分の働きが会社の成長につながり、会社の成長が社会が良い方向へ向かうことに直結するダイナミックさに心動かされる人、ダイナミックさを実感したい人に来てもらいたいですね。


Q 確かにFULL KAITENは、従来はトレードオフの関係にあった売上増加と在庫削減を見事に両立させることができます。AIを駆使して未だかつてないことをやっていますよね

瀬川:売上を伸ばすためには売れ残りを覚悟の上で在庫をガンガン積むのが世界の常識であり、バーバリーが在庫を大量焼却してSNSで大炎上したのもその延長線上にあります。弊社はその常識を疑い、今ある在庫の中からまだまだ売上増加に貢献してくれる商品をAIと独自技術で見つけ出せるFULL KAITENを開発しました。AIを用いてかつてないことをやっていると自負していまして、本当に社会が変わっていくことのために、皆さんが研究してきた、勉強してきたことを役立てられる会社だと思っています。

社会が変わっていくことに活かされる。それを実感できる会社ですので、いま色んな企業で「自分の働きって世の中の役に立ってるのかな」と悶々としている中堅どころの人がいれば、ぜひ弊社の門を叩いてほしいですね。

FULL KAITENでは一緒に社会問題を解決していく仲間を募集しています!
現在募集中の職種は下記になります。今すぐの転職をお考えではない方も、将来の参考に、気軽にオフィスに見学に来られませんか?ご連絡お待ちしております。


・Pythonエンジニア
 https://www.wantedly.com/projects/174611

・データサイエンティスト
 https://www.wantedly.com/projects/298761

・フロントエンド
 https://www.wantedly.com/projects/298687

・カスタマーサクセス
 https://www.wantedly.com/projects/208795

・インサイドセールス
 https://www.wantedly.com/projects/333515

・フィールドセールス
 https://www.wantedly.com/projects/333534

フルカイテン株式会社では一緒に働く仲間を募集しています
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