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バックオフィス向けの交流イベントを開催しました!人事担当者が語る、社内コミュニケーションの工夫とは?

こんにちは!経営企画室の杉本です。
今回は、先日グッドパッチオフィスで開催されたイベント“Backpatch”のレポートをお届けします。

Backpatchとは?

Backpatchは、バックオフィスによるバックオフィスのための交流イベントです。総務や経理、情シス、人事…バックオフィスのメンバーは、企業の成長を支える縁の下の力持ちのような存在です。最近では、年末調整でお世話になった方も多いのではないでしょうか?

バックオフィスは基本的に内勤であるため、同業種での交流の場が少ないという課題があります。そこで、他の企業の取り組みを自社に活かしたり、バックオフィス同士の交流を深めるべくBackpatchが始まりました。
第1回目でご登壇いただいた、クラウド会計サービスを提供するfreee株式会社さんに全面的にご協力いただき、今回第2回目を開催する運びとなりました。大盛況となった当日の模様をお届けします。

「経理」をテーマにした第1回のBackpatchレポートはこちらをご覧ください!

テーマは社内コミュニケーション

第2回のテーマは、「組織を支える社内コミュニケーション」。
パネリストには、サイボウズ株式会社より松川様、株式会社おかんより中村様、そしてグッドパッチの小川が登場!メンバーのエンゲージメントを高めるべく、様々な工夫で組織を支えている人事の視点でトークを展開しました。

パネリストプロフィール

小川哲志|株式会社グッドパッチ HR Manager

国内の自動車メーカー、製薬会社、Amazon、国内大手アウトソーシング会社を経て、AdRoll JapanのHead of HR (HR Business Partner)に就任。
Start-up企業ならではのDynamicな組織の変化と成長の速度をさらに加速させるべく、"人"の観点からBusiness Growthをサポート。また、2017年4月からは、GoodpatchのHR Managerに就任。日米両方のIT Start-up企業で働いている。

松川 隆|サイボウズ株式会社 人事部マネジャー

慶應義塾大学法学部卒業後、1996年日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。為替ディーラー、金融法人営業を経験し、広告代理店に勤務した後、テニススクール事業を立ち上げ独立したが思うように行かずに断念。
2012年サイボウズに入社し、パートナー営業部を経て、現在人事部にて採用や研修、制度策定などに携わる。3児の父親。

中村 星斗|株式会社おかん経営推進室 人事・広報

関西外国語大学卒。TV番組制作会社に入社。その後、10年間owo
で建築・印刷・PR会社など5社を経験。「オフィスおかん」ローンチから広報として外部より ㈱おかんをサポート。
2017年5月の正式入社後は、様々な企業を内側から見てきた経験を活かし、社内初の人事として採用・組織開発を担当しつつ、広報・オウンドメディアなどにも従事。

トークセッションで出たQ&Aをご紹介

まずはトークセッションで、来場者の皆さんから出た質問と解答をご紹介します。限られた時間ではありましたが、たくさんのご質問をいただき、非常に濃いトークセッションとなりました!

Q.影で頑張るメンバーを称賛する施策

見えにくいところで頑張っているメンバーを、どのように賞賛するのか。この質問では、サイボウズさんのユニークな部署や、グッドパッチ小川が兼業する外資系企業での取り組みを聞くことができました。

松川 サイボウズには、感動課という部署があります。どんなことをするかと言うと、例えば年末の納会を行う前に、社内のメンバーに投票をお願いするんです。
それぞれが「ありがとう」「よく頑張ったね」と伝えたいメンバーに投票をしてもらい、投票数が多かったメンバーをイベントの場で表彰します。

松川 同様のことをされている企業さんも多いかもしれませんが、感動課では、さらに一工夫しています。納会を終えた年明けに、投票されたメンバー全員へのコメントを、ひとつひとつメッセージで届けるんです。それから、この納会で表彰されているメンバーは、毎年バックオフィスのメンバーが圧倒的に多いですね。

小川 グッドパッチでは、2週間に一度 Homepatch というイベントをやっています。感謝を伝えたい人や、褒めたい人に投票してもらって、たくさん投票があった人に感謝状を渡すという取り組みです。

TGIF!! 毎週金曜日に今週あった素晴らしいことを褒めるHomepatchを始めました。 | Goodpatch's Blog
こんにちは!広報の高野です。みなさんの会社の金曜日はどんな雰囲気ですか?今回は、グッドパッチで先週末から開始したばかりの新しい取り組み、Homepatch(ホメパッチ)についてご紹介します。※タ...
https://www.wantedly.com/companies/goodpatch/post_articles/69884

小川 また、僕が働いているもう一社のAdRollという会社では(*1)、毎年ファミリーデーをやっています。ファミリーデーでは壁の一面を使って、家族に対する感謝の言葉と、一緒に働いているメンバーへの感謝の言葉を貼り出すんです。社内のメンバー同士で感謝を伝え合うことになるので、お互い良い気持ちになれますし、それを見たご家族は「うちの人頑張ってるんだな」と思えるような取り組みです。感謝状もそうですが、こういうアナログなものって意外と嬉しいですよね。

あとはやっぱり、上司から褒められる、というのが一番嬉しいのかな、とも思います。自分のちょっとしたチャレンジについて、上司から「あれすごくいいね」って声をかけてもらえるだけで、すごく頑張れたり。シンプルですが、どんな仕組みよりも効果的なのかなって思いますね。

(*1)グッドパッチで働くメンバーは、職種に限らず副業・兼業が認められています。そのため、人事の小川は、日米両方のIT系スタートアップで働いているんです。

Q.新しいメンバーが環境に溶け込むためには?

「新しく入ったメンバーから、発言を引き出すためにはどうすればいいのか」という質問には、3社それぞれの解答が。

中村 おかんでは、入社前からメンバーとの交流会をセッティングしています。同世代や、同じ部署、もしくは違う部署など、働いている人の顔が見えるように工夫しています。あとは、メンバーの自己紹介カードをオンラインで事前に共有し、どんなメンバーがいて、どんな想いを持って働いているのか分かるようにしています。

松川 中途で入社すると、「同期」という存在がいないことが多いですよね。なので、私たちは「同期感」を大切にしたいと考えています。入社1ヶ月以内の人を集めて、同期のようにしてしまうんです。そのグループを対象に、会社の行動指針について話す時間を作ったりして、「同期感」をどんどん高めていくようにしています。

小川 グッドパッチではSlackを使っているのですが、同時期入社のメンバーはSlackのグループを作って交流しています。

Slackを使ってコミュニケーションをデザイン!グッドパッチのSlackカルチャーを紹介します | Goodpatch's Blog
みなさんの会社は、どのようなコミュニケーションツールを導入していますか?会社で使えるコミュニケーションツールには、Slack、チャットワーク、Skype、Outlookなど、様々な種類のものがあ...
https://www.wantedly.com/companies/goodpatch/post_articles/83589

まず同期で仲良くなれると、その後他のメンバーとも交流しやすくなりますよね。あとは、同期メンバーでの社長研修も行われています。新卒社長研修などがそれに当たりますね。

Q.社内交流の施策は誰がどのように設計するのか

中村 おかんの人事や広報、経理、財務のメンバーが、社内交流のための部隊を作って、いろいろな施策を考えてます。その部隊が、ランチなどで社内のメンバーとコミュニケーションをとり、ヒアリングを重ねながら、「何をどういう順番で解決していこう?」と施策に反映するようにしてますね。あとは、社内のモチベーションを測るサービスを、施策設計の参考に利用させてもらっています。

松川 サイボウズでは、自立すること・議論することをしっかりやりましょうと伝えています。その土台には「質問責任」と「説明責任」というものがあると思っています。
例えば社内において、モヤモヤした気持ちを抱えているのに、それを言わない人がいたとします。そして、意見を会社ではなく居酒屋で愚痴る。これは、質問責任を果たしていない行動なんですよね。質問責任とは、「私はこう思っています」と伝わるように表明すること。直接意見を言いづらいなら、社内のポータルサイトに書き込んでもいいんです。とにかく、質問責任を果たすことが大切ですと伝えています。
この質問責任の重要さは、かなり浸透してきたと感じますね。「意見を言っても無視されない」「怒られない」といった安心感が、長い時間をかけて少しずつ作られてきたのかなと思います。

小川 「意見が言える、言っても大丈夫」という安心感をどのように醸成していくか、に尽きますよね。意見を言うことが奨励されるような土壌作りってなかなか難しいじゃないですか。その安心感って、どんな風に醸成していくんですか?

松川 100人100通りの人事制度があっていい、という多様性を経営層が発信し始めた頃から、メンバーの意識や行動も変化してきたのかなと思います。どんなに細かいことでも、言い分を聞いて、真面目に議論する。この議論がオープンな場でされることも重要ですね。社内のポータルサイトでもいいと思います。他のメンバーは交わされた議論を見ることで、「これ言ってもいいんだ」「これ言おう」と思えるようになる。そんな風にして、今に至るといったところでしょうか。

Q.社内交流の施策を考えるとき心がけていること

この質問には、グッドパッチで人事を担当し、コミュニティプランナーとして様々な施策を考えている小山も解答しました!

小山 イベントなどの施策で、始めた当初は人が集まっていたのに、少しずつ参加者が減っていって、いつのまにか終わってしまう…という例ってよくありますよね。そこで私は、施策を実施する側のメリットばかりが先行しないように、参加者のメリットを考えることを心がけています。参加者のテンションをしらけさせないこと。社内交流だけではなく、社外と交流する施策を考える時も同じことが言えると思います。

小川 (お酒を探しながら)いいこと言うね!

(会場笑)

松川 私は施策を行うときは、まず目的を伝えるようにしています。そして共感してもらうことを心がけていますね。そのあとは、ルールを作りすぎず、意見を募るようにします。すると、「この案センスありますね!」「こっちの方がいいんじゃないですか?」とどんどん意見が出てくる。なので、目的だけをまず伝えることを一番大事にしています。

小川 目的を伝えることって大事ですよね。つい色々な施策をやりたくなってしまいますが、どんな施策もシンプルな目的は「働く人がやりがいを持って頑張れる」ことですもんね。

Q.スタートアップ経営者に伝えたいこと

起業されたばかりという来場者の方から、企業規模ごとの施策や、面白いと思う施策を知りたいという質問。制度づくりの難しさが垣間見えるトークが展開されました。

中村 メンバーが30人を超えたあたりから、全社的なコミュニケーションを増やすことを意識しました。おかんには現在40人ほどのメンバーがいるんですが、部署が増えてくると情報共有がおざなりになってしまうことがあると思うんですよね。そこで、議事録は100%残すことを徹底し、日報でも全社への共有事項は必ず書いてもらっています。
あとはシャッフルランチなど、インターン生を含む様々な雇用形態のメンバーを含めたコミュニケーションが取れる場を作っています。

小川 メンバーが増えてくると、どうしても経営者の意図が正しく伝わらないなどの壁が出てくるんですよね。それこそ40人くらいまでメンバーが増えてくると、色々なコミュニケーションの仕掛けを行う必要がありますね。
そんな数十人の規模を超えると、今度はサイボウズさんのような会社が大掛かりな施策を仕掛けてくるんでしょうか。いかがですか?

松川 サイボウズの人事制度や評価制度って、何度も変わっているんですよね。振り返りを重ねて、「ちょっと違ったね」と話したりして変更されて来ました。組織の段階によって、制度も柔軟に変えていくことが大事なんじゃないかなと思います。

小川 人事制度って常に変えていかないと機能しないですよね。メンバーが10人の時に運用できていた制度が、30人の時もそのまま使えるかといったら、ちょっと違うはず。矛盾しているようですが、人事制度は作った瞬間から壊していくものなんですよね。

懇親会には『オフィスおかん』が登場!

トークセッション後は、会場で懇親会が行われました。
おかんさんのご好意で、お酒に合うお惣菜が登場。いい匂いが立ち込めて、グッドパッチのキッチンに「おかん」が来たかのような雰囲気に!

今回ご用意いただいたお惣菜の中で、会場で人気だったのは鯖の味噌煮。「ご飯が欲しくなる!」と言いながら頬張る方も多くいらっしゃいました。栄養バランスが偏りがちな平日のお昼時などに、オフィスおかんは心強い味方ですね!

おいしいお惣菜で参加者の方々はすっかり打ち解け、懇親会は大盛況。この日は、グッドパッチのバックオフィスメンバーも総動員で参加していました!

いつも社内で頑張ってくれているバックオフィスのメンバーが、来場者の方々とお話しされているのを見て、「バックオフィスによる、バックオフィスのためのイベント」というコンセプトが体現できたようで、とても嬉しい気持ちになりました。

Backpatchは、バックオフィスの皆さんと作っていくものです。今後も皆さんにとって学びになるような企画で、定期的に開催していく予定です。

次回もレポートで様子をお届けしますので、どうぞお楽しみに!

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Goodpatchはビジネス課題をデザインの力で解決するデザインカンパニーです。 「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、デザインの力を証明するためにUI/UXデザインを強みとした新規事業の立ち上げや、企業のデザイン戦略立案、デザイン組織構築支援などを行い、 デザインの価値向上を目指しています。 主な事業は、企業のデザインパートナーとしてビジネス課題を解決するデザインパートナー事業と、クライアントワークのノウハウを活かした自社プロダクト開発を行うデザインプラットフォーム事業の2つです。 ▼デザインパートナー事業 日本を代表する大企業からスタートアップまで、様々な企業のデジタル領域での新規事業立ち上げ、リニューアルを支援しています。主な事例にSUNTORY+、SPEEDA、出前館、Unipos、モチベーションクラウドなどがあります。 実績:https://goodpatch.com/work デザインパートナー事業:https://design-partnership.goodpatch.com/ ▼デザインプラットフォーム事業 クライアントワークで得たノウハウを活かし、デザインを必要とするすべての方に向けてプロダクトを開発しています。 ・オンラインホワイトボード「Strap」https://product.strap.app/ ・デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」 https://redesigner.jp/ ・デザイナー学生の就活プラットフォーム「ReDesigner for Student」https://student.redesigner.jp/ ・プロトタイピングツール「Prott」 http://prottapp.com ▼Goodpatchヒストリー 2021年9月に創業10周年を迎え、約200名のデザインの力を信じる仲間が集まっています。今までのヒストリーについてはこちらをご覧ください。 https://goodpatch.com/design/story ▼情報発信 デザインをより身近に感じてもらうために、日々情報発信を行っています。 Goodpatch Blog http://goodpatch.com/blog/
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