Grand Design Xmas Party

クリエイターは自らの商売を作れるのか?

2018年のXmas Partyの試みをここにまとめておきます。

随分前から自らへの問いとして次のようなものがありました。「ブランディングやプロモーションが我々のサービスならば、なぜ僕らは自らの商売を作り出せないのか?」

答えならば、商売はブランディングとプロモーションだけで成り立っているわけではないから、となるが、これは商品開発や在庫管理、流通など他の多くの仕事がそれだけ大事であると言うことの裏付けでもある。とはいえ我々は日々色んなアイデアを絞り出しているわけだから、そんなこと踏まえたうえで、シンプルな「新しい商売」を見つけられてもおかしくないわけです。

英国のオグルビーあたりから始まり、日本では電通が作り上げてきた広告やデザインのビジネスモデルは、もう巨大化したエージェンシーを成立させるほど儲かる仕事ではなくなったことは周知の事実で、おかげでエージェンシーを支えてきたデザインプロダクションや撮影会社をはじめとする各種制作会社も、エージェンシー自体がガタガタしてきたことに加え、プロダクションらのボスの高齢化が重なり、静かに店仕舞いをする悲しいニュースを耳にするようになってきました。あんなに技術を持った人がなぜ?と不安に駆られます。

考えてみれば、電通ですら創業120年を迎える老舗企業で、彼らの作った生態系が100年以上維持されてきていること自体が奇跡的で、あの頃は良かったなどと、昔を懐かしんでいる場合などではないのです。我々はいよいよこのビジネスモデルから出なければいけないと考えるファーストペンギンは多いのではないかと思っていて、そういうぼく自身が上のような五里霧中に彷徨っている状態なのです。

話をパーティに戻しますと、僕が一緒に仕事をしている人たちは、それぞれとても面白い人たちであります。すでに広告写真の大御所級でありながらどんどんチャレンジをしている人や、ドローン撮影から撮影業務を始めた若者。VR撮影に特化した会社を持つ人や、日本とアメリカでイラストを描きながらアートをする人。彼らがお互いをよく知らぬまま我々のパーティに参加し、帰っていくのはもったいないのではないか?

だったらお互いが自身の仕事内容や取り組んでいることをシェアしてくれて、美味しいご飯とお酒を飲みながら、新しい発見があるといいなと思ったのでした。悩むばかりでは何も前進しません。まずは気心知れた仲間で集まって忘年会のようなXmas Partyでいろいろ話し合ってみることから始めようと思ったわけです。

お料理は「ものがたり食堂」のさわのめぐみさん

さわのさんこそ、新しい仕事を作り出した方だと思います。初めは映画をテーマにしたお料理を作ったことが始まりだったとか。それが評判でテーマ毎のケータリングを初めたら、あれよあれよと話題になり、いまでは引っ張りだこに。忙しいのに本当に丹精込めて作っていただき、みんな感動しました。僕らのテーマは「ありがとう」。この日は僕らが手に負えないジャンルのプロたちに集まっていただいているので、一年の感謝を込めて「ありがとう」をテーマにしました。中でも「食べられる土」は、ただ食べられるというより、むしろ美味しい。こんな料理が大きなテーブルいっぱいに並んで、それはそれは贅沢なお料理になりました。さわのさんのケータリング料理には「おいしい」以上にその場を盛り上げる「サービス」があると思いました。

【ものがたり食堂】http://about-f.com/

ブランドの店舗体験をデザインする梅村さん

そして友人の自己紹介一人目はGRAMMEの梅村さん。梅村さんはグランドデザインの表参道オフィスをデザインしてくれた、超売れっ子の内装デザイナーです。表参道のH Beauty & youthを始めたくさん同店舗の内装を手がけていたり、新宿のUNITED ALLOWS 、銀座のfeerique、六本木の八兵衛…みなさん一度は行ったことのある店をデザインしています。内装のデザインってブランド体験をつくる大きな要素なので、ある意味僕らと同業であるといえます。今夜はそんな梅村さんが、それらの店舗でどんな体験を考え設計に落とし込んでるか?と言うことについて話してもらい、とても勉強になりました。

【GRAMME】http://gramme.co.jp

VRのゲーム以外の可能性を追求する鈴木くん

二人目の発表は鈴木くん。鈴木くんはVR用映像の撮影会社をやっているスタートアップ、シータの代表です。VRといえばゲームばかりが脚光を浴びがちですが、鈴木くんはゲーム以外でのVRの活用方法を探っていて、この日はエンタメから子供の成長記録までいくつかの使用例を持ってきてくれました。シータが特許申請中の撮影方法は超近距離を得意とし、結果として息遣いが伝わってきそうなほど迫力ある映像をつくることができます。日本ではいまいち普及が進まないVRですが、デバイズさえ普及すれば、伸びしろは果てしないと言えるものです。グランドデザインも細やかながら応援しているチームです。

【THETA】https://www.thetacorp.jp

BGMはBabaroaの二人

3人の紹介を終えたところで、少し休憩。
来年から新卒デザイナーとしてグランドに入ってくれる尾崎那由多は学生時代JAZZバンドを組んで活動していて、彼女が友達の高屋さんを誘いBGMを演奏をしてくれました。ちょっとしたゆるい隙間時間が会話を弾ませます。【babaroa】http://babaroa.official.jp/

さて再開。


日米で活躍するイラストレーター、松本セイジくん。

後半一人目は松本セイジ君。彼はフリーランスのイラストレーターとしてのキャリアをニューヨークで始めたそうです。なんでニューヨーク?と思うのが普通の大人で、若い彼にはそんなことは関係なかったんでしょう。それでもディズニーやNewYorkTimesなど、イラストレーターとしての成果を残して日本に帰国。いまでも日本やニューヨークで毎年個展を開くなど、精力的に行き来しながらイラストを描いています。まずは国内で成果を出してから海外へなどと考えがちな大人の頭を揺さぶってくれます。だって日本でうまく行ったって海外でうまくいくとは限らないんですから。一つの作風でアメリカと日本で活躍する松本くん、かっこいいです。

【松本セイジ】http://seijimatsumoto.com

ドローン撮影から映像の世界へ

Fearless Filmを主催するトビくんは、ドローン映像を得意とする若者。僕らも彼らの映像だけでなくその音楽のセンスの良さに感心し、一緒に仕事したのが始まりです。今までの映像制作の人って音楽は音楽屋さんに依頼という発想ですが、それではすぐに制作費がかさんでしまいます。3千万で映像1本の座組みでは対応できない映像ニーズが増えて久しいですが、やっぱり制作チームの世代自体が変わらなければ仕組みも変わらないのかと思いながら聞いていました。もちろんお金のかかったCM映像にも良さがあるのは事実です。とはいえそのニーズが無くなってしまえばそれまで。このように古き良き技術は消えていく。写研の文字のように。

【Fearless Film】http://fearlessf.com/about/

ADから人気のカメラマン。そして映像ディレクターへ。

カメラマンのニシタニケイスケさん。実はADの西谷さんでもでありました。人物どりが非常にうまく、今や多くのタレントも信頼を寄せるカメラマンです。そんなニシタニさんは元アートディレクターであっただけあって、ディレクターの思考も持っています。するとどうなるかといえば、依頼された撮影仕事への回答として自分の撮る写真でなくていいと思うことがあると。それであれば自分にない特徴やセンスを持った若手カメラマンと組み、自分は撮影ディレクターとして仕事ができればいいと考えたそうです。面白いです。まだまだ自分の役割を変えていこうとしているし、ニシタニさんと話しているとそれも上手にやるんだろうなと思えてきます。これからが楽しみです。

【NISHITANI KEISUKE】http://www.keisukenishitani.com

最後は大御所カメラマン、佐藤孝仁さん。

佐藤孝仁さんは西の古くからの友人で、今もなお一緒に仕事をする仲です。とても「ブツ撮り」がうまいカメラマンです。そんな彼が務めていた会社を辞め、独立したての30歳のころ彼の得意なブツ撮りではなく、最初に人物撮りを頼んだのは、僕だったそうです。今になって、なんで僕に頼んだの?と言われて直ぐには答えられませんでしたが、後になってそれは「ブツのように人物を撮って欲しかったから」でした。その人物とは野球選手なのですが、野球選手といえば動きのある写真が多い中、静物のように撮ってみるとどうなんだろう?という興味で佐藤さんに頼んでみたのでした。それでと言う分けでもないですが、改めて佐藤さんが撮ったポートレート写真は上手い!改めて彼の実力を見せつけられた夜でした。

【Beam × 10】https://www.beam10.com

20時に始まったパーティはここで23時半。


美味しい料理と、みんなが持ってきてくれた美味しいお酒。それに刺激たっぷりのみんなの仕事で、あっという間の3時間半でした。
30代の試みと50代の成熟。新ジャンルと普遍の追求。クライアントニーズがあって成立する我々の仕事のなかで、経営の神様ドラッガーは顧客の創造こそが経営の真髄であると言っています。
言い換えれば既存のクリエイティブ・プラットフォームが崩れていく中で、僕らは新しい顧客の創造ができるのか?と言うことになります。

このテーマでまた仲間を呼んで話し合うイベントをやりたいと思いました。題してクリエイティブ飲み会「Omotesando Design Night」(Soft drinkアリ)。準備ができたらまた、Facebookで参加を募ります。

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