2022年に誕生した博報堂Gravityは、ファッション・ラグジュアリー・ライフスタイル領域のブランディングを得意とする広告会社です。博報堂グループ内にあった博報堂マグネットとコスモ・コミュニケーションズの2社が統合し、ノウハウ、スキルを融合することで、ブランド起点の統合マーケティングをワンストップかつ、高クオリティで提供しています。
そんな博報堂Gravityを支える社員へインタビューを実施。今回話を聞いたのは、デジタル広告の専業会社から2023年10月に転職し、現在はビジネスプロデューサーとして活躍する大山紗苗。デジタル専業から総合広告会社に転職したことで感じる、Gravityの強みや働きがいとは?
▼プロフィール
大山紗苗(おおやま・さなえ) / 職種:ビジネスプロデューサー / 2023年10月 入社
新卒でデジタル広告の専業の会社へ入社し、営業や広告運用、レポーティングや入稿などのオペレーション業務まで幅広く手がける。2023年10月、博報堂Gravityに入社。デジタルに強いビジネスプロデューサーとして活躍する。
デジタル専業の広告会社からGravityへ
───大山さんは前職でどんなお仕事をされていたのでしょうか。
大山紗苗(以下、大山):前職はデジタル広告専業の会社で、クライアントと対面するフロントの営業業務から、広告運用、入稿やレポートなどのオペレーション業務まで幅広く行っていました。クライアントは新卒の頃から担当していた百貨店のほか、旅行代理店や、カメラ機器の会社など幅広いジャンルでした。
───デジタル専業から総合広告会社への転職を考えたのはなぜですか?
大山:デジタルの広告運用って、予算とクリエイティブがすでに決まった状態で現場に下りてくることが多いんです。媒体やターゲティングの提案はできるのですが、私たちの主な仕事というと、デジタル広告におけるプランから、最終的なECでの売り上げや、コンバージョンでの成果を数字として報告することでした。
ブランディングや制作まわり、マーケティングまでフルファネルで提案したい! 取り扱えるようになりたい! と思ったので、総合広告会社に転職したいと考えました。
───広告会社は他にもいろいろありますが、なぜGravityに転職を決めたのでしょうか。
大山:ファッションやブランディング領域に強いこと、博報堂グループで基盤がしっかりしていることなどの魅力はもちろんあったのですが、決め手になったのは、最初の面接から私のキャリアプランを見据えてポジションを提案してくれたことです。他にもいろんな会社を受けたのですが、もともとデジタル広告の専業会社にいたこともあり、「うちに入って、ぜひデジタル領域を強くしていってください!」と言われることの方が多かったんです。
Gravityへの応募職種はデジタルプランナーだったのですが、面接で私の希望する仕事内容などを話していくうちに、ビジネスプロデューサーのほうがキャリアプランに合っているのではないかと提案してくれました。最終2社で迷った際にも、オファー面談のときにチームの紹介や担当したいクライアント業界などの擦り合わせも行なっていただきました。働き方のイメージも湧きやすかったですし、デジタルに加えてクリエイティブまわりなどにも挑戦していきたかったので、それが叶いそうな会社だと感じ、Gravityへの入社を決意しました。
───実際に入社してみていかがでしたか?
大山:デジタル広告の施策が中心のクライアントと、あらゆるメディアをつかってフルファネルで施策を行うクライアントも半々で担当しているので、すごくいい機会を与えてもらっていると思います。デジタルの経験や強みを生かしつつ、ビジネスプロデューサーとして新たなチャレンジができています。
働く人の年齢層の幅があることで経験を補完できる
───前職の会社との違いを感じるところはありますか?
大山:さまざまな違いがありますが、その一つは、年齢層の幅広さですね。デジタル専業の会社では若い世代が活躍しているので、部長クラスを30歳前後の方が務めることも稀ではなかったです。例えば50代と一緒に働く機会なんて、まずない環境でした。今はクライアントのプロジェクトチーム単位だと、私が一番若手という環境が多いです。
経験でしか補えないことってあるので、そうすると自分のこれまでの場数にアウトプットが左右されるじゃないですか。でも、経験豊富な人が周りにいることで、経験が補完でき、リスクヘッジができるようになります。
これまで触れてこなかった、テレビや新聞、雑誌などのベテラン勢がいるのはすごく心強いです。クリエイティブ関連についてもしっかり教えてもらえますし、困ったらすぐ聞ける環境があるのはありがたいです。
───上の年代の方たちと働くことで、どんなことを教えてもらいましたか?
大山:Gravityに入社して初めて雑誌のタイアップを経験したのですが、それこそ「表1・表2・表3・表4」などの基本のキとなるような表紙のページの呼び方から、入稿の仕方や色校の見方まで、さまざまなことを教えてもらいました。
また、前職のときにはコロナ禍だった影響もあり、オンラインがメインで効率を重視した働き方でしたが、直接クライアントに会って話すこと、足で稼ぐことの重要性を教えてくれたのもGravityの先輩方です。
例えば先輩と一緒に撮影現場に行くと、クライアントはもちろん編集部の方、カメラマンさん、スタイリストさんなどスタッフさんからも気軽に話しかけてもらえるんですよね。そして年齢や経験値にあぐらをかかず、誰よりも周りに気を配り、率先して動く。その背中を見て、私も実践し、クライアントのもとへ何度も足を運ぶうちに、気軽な雑談から、仕事の相談まで直接お話しいただけるようになり、クライアントとの信頼関係の構築ができていくのを日々実感しています。
─── 一方で、デジタル専業の会社では若い人たちが多く、柔軟そうなイメージもありますよね。そこはいかがですか?
大山:確かに年齢が近いぶん、共に同じ目線で話せるのでチーム一丸となって働いている感じがありました。どんどん若手にいろんな仕事も任せてくれるので、裁量権も大きくて、若くして成長できる環境だったと思います。一方で、自分の実力以上のことを求められるところもありました。入社2年目のとき、OJTで新卒を指導することになったのですが、私自身まだまだ未熟だし、知識と経験が不足している部分をどう埋められるのか、というのが課題でした。
会社の柔軟性の話でいうと、Gravityは博報堂グループなので基盤がしっかりしていますが、Gravityとしては設立4年目でまだ会社としては若く、さまざまなバックグラウンドの人がいることもあり、すごく柔軟に意見を聞いてくれるんですよね。「今の全社ミーティングのやり方変えませんか」とか、「こういうAIを使えるようにしたいです」とか、ただの一社員の意見ですが、実際に採用・実現してくれるところが良い会社だなと思います。働きやすい環境にするためにいろいろと提言することはよくあって「大山DX」って言われています(笑)。
若いから、社歴が浅いからと軽んじられることはなく、社内でそれぞれの個性のいいところが循環している、血が流れている感じはありますね。
デジタル専業会社とGravityの違い
───デジタル専業会社からきた大山さんから見た、Gravityのデジタルチームはどうですか?
大山:総合広告会社なだけあり、デジタル専業の会社よりもアカウント自体が大きいことが多いので、やれることが多くて楽しいだろうなと思います。YouTubeで動画を出したり、TVerで広告を打ったり、ブランドリフト調査もできる。前の会社だと担当アカウントによっては予算が小さくて、そういうことができる案件は限られていました。
デジタルイコールKPIに日々追われているみたいなイメージを持たれるかもしれないですけど、Gravityだとクリエイティブの力を信じることができるのが強みだと思います。デジタル領域の中でも大量のデータを活用した調査やグループ事例などからプランの切り口も豊富ですし、優秀なデジタル人材が多いと思います。
───デジタル専業から総合に転職すると、デジタルの知識が弱くなってしまわないかと疑問に思うのですが、いかがですか?
大山:クライアントによってはデジタルチームを入れずに、私がデジタル担当としてお話しして、プランを考えたり提案したりできる柔軟性があるので、デジタル領域が弱くなるっていうことはないかなと思います。もちろん学びを深めようと思えば、学べる環境もありますし。
─── 一方で総合的に広告に携わるための知識はどのようにして身に着けていますか?
大山:前述したように先輩社員から仕事の中で学ぶこともあれば、博報堂Gravityとして独自の研修や取り組みもあります。また、博報堂グループのセミナーも豊富なので、気になるものがあったら積極的に参加していますね。面白いセミナーがあったら議事録をとって資料にまとめて、チームに共有したりもしています。デジタルのことも担当しつつ、ビジネスプロデューサーとしても働いているので、本当に「総合」的に広告に携われているなと思います。
───総合広告会社に依頼することは、クライアントにとってどんなメリットがあると思いますか?
大山:クライアント側のメリットは、フルファネルで一気通貫して仕事の依頼ができるところですかね。そこが分断されてしまうと、クリエイティブが悪くてCTRが低いのか、そもそも商品自体の課題なのか、ターゲティングが悪いのか……どこの部分でユーザーの意欲を落としているかが見えづらいんです。
それぞれで施策を考えると単純な数字の比較しかできないですが、統合されたストーリーがあり一本筋が通っていると、このターゲットに対して、このクリエイティブと、このキャストと、このモーメントに合わせたときが良かったんだよねっていうふうに“見える化”できるんです。
もう一つ、フルファネルでのソリューションの広さもメリットだと思います。社内で統合プランニングすることもできるし、博報堂本体とも組むことも、クリエイターさんをアサインすることもできる。あらゆる選択肢の中から、クライアントの課題に合わせて、最適なところを自由に選べます。その幅が広いし、厚みもあるんです。
広告に憧れていたかつての自分のような人たちへ
───これまでGravityで経験したなかで印象に残っている仕事はありますか?
大山:スポーツウェアブランドの渋谷店のオープニングイベントを担当したときのことです。海外発祥のブランドだったのですが、日本の担当者レベルでは合意がとれていたものの、本国の方針で変わるということがよくありました。
また、経験したことのないことの連続で……、韓国からアンバサダーをお招きしたのですが、どういうところに懸念点があって、どんなケアが必要なのか、経験豊富なチームに相談しながら進めました。クリエイティブまわりも初めてのことばかりで本当に大変だったのですが、全社で毎年行っている優れた成果を収めた仕事を表彰するアワードで、ルーキー賞を受賞できたんです。
───すごいですね! そんな大山さんの考える、Gravityの働きがいや魅力ってどんなところですか。
大山:私、ミーハーで飽き性なんですよ(笑)。ずっと同じことを続けるとつらくなってしまうのですが、Gravityって“なんでも屋さん”なんですよね。雑誌のタイアップから、Web広告の制作、テレビ番組の制作、ポップアップイベントなど、本当になんでもできる。
半年単位で比べても、同じことをやっている時間がないんです。どんどん新たな課題が与えられるので成長の機会があってマンネリしないし、自分としてはやりがいがあります。
───どんな人に向いている会社だと思いますか。
大山:素直で成長意欲のある人だと、どのチームに入っても活躍できるんじゃないかなと思いますね。あとは、自発性のある人かな。
私がこれだけいろんな機会に恵まれているのは、もちろんチーフや部長がいろいろ差配してくれているのもあるんですけど、自分から「こういうことをやりたいです」「こういうことに興味関心があります」「これくらい頑張るので、給料上げてください!」(笑)って、ちゃんと言うようにしているんですよ。自発性があると機会を与えてもらえるし、遠慮して言わない方が損かなと思いますね。
───入社して丸2年経ちますが、この2年を一言で表すと?
大山:一言で表すなら「秒」ですね。一日一日が濃密だったのですが、それゆえにあっという間で、走り切った感じがします。
───「秒」! 疲れないですか?
大山:不思議と疲れてはいないんですよね。体力とストレス耐性はめちゃくちゃあると思います! またタイムコントロールもできる仕事なので、きちんとメリハリをつけてリフレッシュもしています。チームで働いているので、例えば、体調を崩したときには頼れる仲間がすぐ近くにいるので安心です。
───チームで助け合える環境なんですね。大山さんがこの仕事をしていて一番嬉しい瞬間は?
大山:自分が携わった屋外広告の写真を撮っている人や、イベントで商品を購入してくれているユーザーを見るとやっぱり嬉しいですね。
私、大分県の湯布院の生まれなんです。地方ではありつつも、観光地なので人の出入りが多くて、外からの情報は入ってくるんですよ。かつての私は情報の受け手であり、広い世界に憧れていたので、大学で上京して、フランスに留学したりもしました。自分がワクワクさせてもらう側だったから、今度は発信できる側になりたいと、広告業界に入ったんです。
ユーザーのリアクションを見ると、かつての自分のような子に届いている感じがするんです。だから、インフルエンス力のある企画とか、目に見えて派手な施策は好きで、ずっと変わらずワクワクします! 今後もやっていきたいですね。
───広告業界に身を置くうえでの展望はありますか?
大山:市場価値の高い人間になりたいという思いがあり、新卒の当時はデジタル広告が右肩上がりで伸びていたので、成長市場に身を置きました。とはいえ、深く掘り下げて専門性を高めるよりも、ソリューションを広げて、クライアントの課題に合わせて、最適解が自由に描ける人間になっていきたいと思って総合広告会社へ転職しました。
これから博報堂Gravityでビジネスプロデューサーとして経験を積み、スキルを拡げてクライアントの課題に寄り添いながら、ユーザーにときめきやワクワクを届けられる存在になりたいです。