一つの想いに仲間が集い、社会を変えていく。常識をぶち壊す「devirock」という可能性

2008年4月に創業して、今期で11年目を迎えるグロウ株式会社。
現在でこそ、子ども服販売のECサイトの分野で存在感を発揮していますが、今日までの道のりは単調なものではありませんでした。一体、どのような苦難を乗り越えてきたのでしょうか。
代表取締役社長の宮本智彦氏のインタビューを通して、グロウ株式会社に込めた想いや考え、そして今後のビジョンなどに迫っていきます。

――まずは、なぜ子ども服を取り扱おうと思ったのか教えてください。

きっかけとなったのは、自分の子どもに着せたいと思うような服を日本にもっと流通させたいという思いでした。例えば、ちょっとおしゃれをさせたくてダメージジーンズを購入したいと思っても、有名ブランドにしかラインアップがされておらず、価格も1枚4万円もして、気軽に手が届くアイテムではありませんでした。それに子どもは1年であっという間に大きくなり、去年買った服でもすぐに着られなくなってしまいます。そんな短期間しか着用できない服に数万円も支払うのは、コストパフォーマンスがとても悪いと感じていました。

どこかに希望に合うアイテムはないものか。そう考えながらインターネットを見ていたとき、韓国の子ども服メーカーがダメージジーンズを販売しているのを偶然見つけます。値段も3,000円から4,000円ほどで、とてもリーズナブルでした。実際に購入をして、手に取ってみてもクオリティに問題はありません。その瞬間、もうすでに決めていましたね。このアイテムを自分の手で日本に広めたいって。そう決心したら、居ても立ってもいられなくなって、数日後には韓国に飛んでいました。

現地では、幸運な巡り合わせが続きました。今でも感謝をしていますが、日本語が堪能なガイドに車を運転してもらって、業者とスムーズに交渉ができた結果、その場で取引が決まりました。そのとき一つでも歯車がかみ合っていなかったら、今のビジネスを立ち上げていなかったかもしれません。


――アパレルのECサイトは、現在では、洋服や小物などの販売ツールとしてすっかり定着していて、市場規模も拡大しています。そうした見通しは、創業当初からあったのでしょうか。

はい。当時、ECサイトが徐々に盛り上がりを見せていたので、やがて大きなうねりになるとは感じていました。だけど、私には何のスキルもありませんでした。お金もなければ、アパレルの経験もないし、ECサイトを運営した経験だってありません。ただ言い訳を考えたら、いくらでも出てくるでしょう。ダメな理由を挙げればきりがないのです。それよりも、どうすれば実現できるかを考えて行動をしたいと、私は考えていました。ひらめきや直感が状況を打破して、人生を切り開いてくれるケースは珍しくありませんから。

それに30歳になる頃には、自分自身が会社勤めには向いてないことを悟っていました。本音と建て前が異なる日本の企業文化に馴染めなかったんです。創業前まで、OA機器の営業などをやっていましたが、人の言うことを聞かない社員でしたからね(笑)。

とはいえ、創業当初は事業がうまくいきませんでした。知り合いに手伝ってもらいながら、やっと月商で100万円に届くかどうかという感じです。ホームページを作っても外注なのでイメージ通りにならないし、雑務が立て込むと仕入れにも行けません。さらには、アルバイトを採用しても人が定着しなくて、八方ふさがりの状況に追い込まれていました。

――その状況から、どのようにして脱したのでしょうか。

とても辛い決断でしたが、マネジメントを任せていたスタッフをはじめ何人かのアルバイトに辞めてもらうことにしました。このままでは法人化しているものの、個人商店の域から抜け出せないと判断したのです。多くの犠牲を払った、痛みをともなう思い切った決断でしたが、大きな転機になりました。

その後、右腕となる社員が入社しくれて、2人で一からビジネスモデルを作り直すとともに、組織化も進めました。そのときに取り組んだことが、現在のベースになっています。

――組織崩壊の危機を乗り越えたのですね。グロウ株式会社と言えば、理念経営を実践されています。どのような過程を経て出来上がったかを教えてください。

売上が2億くらいになった頃、少し行き詰まりを感じて、立ち止まって考えてみたんです。
どうすれば、もっと社員の気持ちを一つにできるのかと。今振り返ると、儲け第一と考えていた節があったのかもしれません。自身のやり方に疑問を感じていたのでしょうね。さまざまな人に相談したり、多くの本を読んだりして、どう舵を切り直すかを考えました。

そのとき一番感銘を受けたのが、稲盛和夫さんが作った「京セラフィロソフィー」です。
特に、事業の成否は「考え方」×「能力」×「情熱」で決まるという法則には、ガツンときましたね。まるで自分の浅はかさを見透かされたように感じましたから。どうすれば儲かるかという考え方ではいけない。どうすればもっとお客様を喜ばせられるかを考えることが重要なんだと気が付きます。また、自分も子どもたちに誇れる生き方をして、正しいことをして成功をしようと決意しました。

そして、外部の組織コンサルタントの協力を経て、ひざを突き合わせて、「革新的付加価値を創造し世界のあらゆる人々の物心両面の豊かさを追求する」という理念を作りあげます。理念はGROWがなぜ存在するのかを指し示すものです。理念が誕生して以来、経営のぶれがなくなったからこそ、今の私たちがあると言っても過言ではありません。

――具体的にどのようなシーンで理念を活用しているのでしょうか。

朝礼のときに各部署で唱和をしたり、毎週水曜日に会議を開いて理念を共有したりして、理念に基づいたアウトプットしてもらっています。

なかでも、特に活用しているには、面接のときです。
面接のはじめに、まずは理念を見てもらって、共感していただけるようなら選考を始めるようにしています。当社では能力や学歴より、想いに共感できるかどうかの方が重要です。理念はもちろん、「良い商品・良いサービスを継続的に提供することで人々の日常に驚き・喜び・感動を与える」というGROWの目指す価値に共感できる方でないと、一緒に成長していけませんから。

実際に理念経営を徹底し、それに共感する方を採用しはじめてから、社員の定着率がグンと上がりました。理念が根付き、部署を任せられる人材が育ち、ノウハウが継承される。こうしたサイクルが出来上がったことが、当社の強みになってきています。私たちが行っている仕事は労働集約型ではなく、知識集約型産業です。独自のノウハウが蓄積されればされるほど、他社との差別化にもつながっていくでしょう。

今後も、妥協して社員を採用するつもりはありません。正社員採用にこだわりながら、事業の根幹を担う人材を採用していきたいですね。


――なるほど、理念が徹底されているからこそ、社員が同じ方向を向いてイキイキと働けるのですね。

ええ、数年前に組織の意思決定をトップダウンから、ボトムアップに変えたことも、社員の働き方に大きく影響しているかもしれません。それまではトップダウンだからこそ経営スピードが速く、急成長につながると考えていました。だけど、理念や考え方で、お客様や取引先の幸せを実現しようと取り組んでいるのに社員の幸せはどうだろうかと考えたとき、もっと働き方を変えていかなければと思い立ったのです。ボトムアップ型の組織への転換は、その一環です。目標となる数値は私が決めますが、それをどう実現していくかは、それぞれのチームで決めてもらっています。主体性をもって仕事に取り組めて、成長も実感できるとあって、社員からも大変好評です。

現在、社内体制はマネジャーとリーダー、一般社員の3階層となっていて、組織の要となるマネジャーにはマネジメントの判断軸を持てるような教育を行っています。ただ100点を求めてはいません。チームの目標達成と合わせて、売上高から変動費を引いた限界利益額だけはしっかりと管理してもらっています。


――グロウ株式会社は、創業11年目に入りました。ここまで成長を牽引してきたものは何だったと考えていらっしゃいますか。

そうですね、社員の活躍や取引先の企業様のご協力など、さまざまな要因が考えられます。
ただ、何か一つを挙げるとすると、まだ会社が小さいときに多くの失敗をしたことが、現在生きているのではないでしょうか。そのおかげで、着実にノウハウを磨き上げて、強固な基盤を作ることもできました。

例えば、メンズやレディースファッションでは10億から20億、そして40億と倍々ゲームで売上が増えるケースも珍しくありません。しかし、その結果、難しい経営のかじ取りが求められて、倒産に追い込まれる企業もたくさん存在します。一方で、私たちが取り扱う子ども服は、アパレルの中でもシェアは10%ほどです。爆発的な成長は難しいですが、ある程度のシェアを確保できたら、安定した成長が実現できます。

そうした背景があるからこそ、新しいチャレンジを積極的に仕掛けていくこともできています。自社製品の製造・開発もそうです。創業当初は、他社から仕入れてきた商品がメインでしたが、現在、オリジナル商品を開発できるだけでなく、生産体制もOEMから内製化の体制を実現させました。

アパレル業界に限らず、売れ筋の商品は他社に真似される運命にあります。しかし、そうなると価格競争に陥ってしまって、当社のファンを作ることができません。だからこそ、自社製品の安定的な生産・仕入れ体制を築くことが、今後の会社の成長とって重要な課題です。その上で、当社の基幹ブランドである「devirock(デビロック)」を通して、もっとリーズナブルで品質が良く、お客様に感動を与えられるような子ども服を届けなればいけません。「devirock」を着たらテンションが上がるとか、必ずかわいい服が見つかるといった価値を提供できないと、価格競争の波に飲み込まれてしまうでしょう。今後もさらにしっかりとしたブランドを確立させて、少し価格が高くても「devirock」を選んでもらえるように取り組んでいきたいと考えています。


――現在、グロウ株式会社のやり方がマーケットで注目を集めています。2018年だけでも、1月に「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2017 キッズ・ジュニアジャンル賞」を受賞し、2月には「Wowma!ベストショップ大賞2017 キッズ・ベビー・マタニティーカテゴリ賞」も受賞しました。着実に目指すべき姿に近づいているのではないでしょうか。

ありがとうございます。ただ、目標はもっと高いところにあって、10年後に子ども服のECサイトで25%のシェアの確保と100億円の売上達成を目指しています。今の成長曲線のままいけば、十分にたどり着くことができる数字です。しかし、売上を同時に、利益も上げられなければ意味がありません。そのためには、商品にどれだけ付加価値を付けられるかが重要でしょう。つまり、お客様、取引先、社員をどれだけ喜ばせることができたかが、利益の数値となって表れるのです。

現在、小売業の在り方自体が変わろうとしています。当社もECサイトの利点を活用して、利益を上げていきたいと考えています。そもそも従来の小売業では100億を目指すとき、1億円を売り上げる店舗を100個作るといった方法をとっていました。しかし、それでは莫大な人件費と家賃がかかってしまうため、高コスト体質に陥ってしまいます。

一方、ECサイトの場合は、店舗を展開する必要がないため、家賃と人件費をおさえることができます。しかも、会社が大きくなれば。スケールメリットを生かして低コストで利益を上げることができるようになるため、お客様や取引先、社員に還元もしやすくなるでしょう。

その実現のためにも、まずは誰かの役に立ちたいという利他の精神が欠かせません。同じビジョンのもと、社員と足並みをそろえて、一緒に新しいステージに向けてチャレンジをしていけたらうれしいですね。


interviewee:代表取締役社長 宮本 智彦
interviewer:三輪 大輔

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