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尾嵜が退職して気付いた、ヒトカラ代表高井の名言・迷言の意味

メンバーが実家にお邪魔した際、「うちの息子は、かっこつけしいでしょう」とお父様に言われたなんてエピソードからも垣間見える通り、昔は「イケイケ」「キレキレ」「バリバリ」で、とにかくトガっていて、みんなからは「ちょっと怖い」存在だった代表取締役の高井淳一郎。


ところが、ヒトカラも6年目を迎えた今、高井のイメージは、「穏やか」「優しい」「ちょっと天然」「面白い」なんてものに変わっています。高井自身が丸くなったこともありますが、キックオフで熱く未来を語りながらも、毎回ちょっとした高井の名言・迷言にツッコミが入って、どっと笑いが起きたりするのが恒例になりました。


この「社長を笑ってもいい空気感」を作り上げたことこそ、2014年4月の創業初期に入社して2017年10月に退職した尾嵜司が残した一番の功績?!退職日には、高井をいじり倒す伝説の「司感謝祭」を開催して、「ヒトカラメディア時代、愛を持ってやりきった仕事は、高井いじりですね!」と言い切っていたこともありました。


ヒトカラメディアを退職した尾嵜司から代表高井淳一郎への最後の愛のカタチ | ヒトカラメディアブログ
2017年10月末日、創業初期からヒトカラメディアを支えてきた企画営業部の 尾嵜司が退職しました。ヒトカラメディアは、5期目を迎え、28人になり、約30坪から約80坪のオフィスに拡張移転して、6つの事業部に分かれ、以前よりも ドーンと大きな組織になってきたタイミング でした。 Aさん「高井さんと話すことってある?」Bさん「全然ないなぁ〜」 ...
https://www.wantedly.com/companies/hitokara-co/post_articles/85463


そう、ふとした瞬間に名言・迷言を残してきた高井、そしてそれを拾いネタにしてきた尾嵜によって、ヒトカラメディアの「経営陣に対しても話しかけやすいフラットな空気感」が出来上がったと言っても過言ではないのかもしれません。


というわけで今回は、ヒトカラメディアを卒業して1年が経った尾嵜(現・Progate)とともに代表・高井に、数々の名言・迷言からなる「高井語録」を振り返ってもらいました!まずは、ふたりが出会った時のエピソードから。

「僕1人で、8人まで食わせられるよ」

高井:2014年2月頃、3人でヒトカラメディアを起業するも5年後の方向性が合わなくて、2人に退任してもらって。1人ぼっちで「さぁ、どうする!」ってタイミングで知り合ったのが司くん(尾嵜)だったね。


尾嵜:前職をアテもなく退職した2日後、共通の友人だった大野くん(現・Progateデザイナー)に紹介してもらったのが高井さんでした。まずは3人で飲みに行って、「仕事内容は不動産仲介だよ」って言われてもピンと来なかったけど、ただ「僕1人で、8人まで食わせられるよ」ってセリフに衝撃を受けました。


さらに「ハイボールなら永遠に飲める」とか言ってて、「強い人だな〜」「生きる力が身に付きそう」みたいな。その場で金額も提示されて、「あ、ベンチャーってお金出るんだ」と思って入社を決めたんですよね。


高井:履歴書ももらってないし、知ってたのは出身地くらい。前職の名前も知らない。実際、当時のヒトカラメディアのキャッシュは100万円も無かったし、実績も無かった。でも「なんか、イケる!」って思ってたんだよね。


あの頃は、いまと軸は変わらないもののミッション・ビジョンとして明文化は出来てなくて、ただひたすら事業的にも生き残るために頑張りつつ、現在のミッション・ビジョンにいたるまでにめちゃくちゃ模索していた時期だったな。


▶︎この話を裏付ける当時のFacebook投稿

「そこから全部含めて考えて」

尾嵜:初めは住宅の賃貸仲介が中心だったけど、オフィスの案件も増やそうと、高井さんから「何か営業しよう」って言われて。まずは「新規顧客 獲得方法」ってググって「テレアポと飛び込みって手法があるらしい!」みたいな(笑)当時、先輩からも「営業は事故だよ、道の端っこに立ってたらぶつからないけど、道路に立ってたらぶつかるじゃん、テレアポも一緒だよ」なんて言われたりして、ノウハウもマニュアルもありませんでしたね。


高井:あーなんかその話、あったね!それで、テレアポ事件!


尾嵜:ひたすらテレアポしてると「何の営業?」って聞かれるんだけど、こっちもちゃんと分かってないから「折り返します」って電話を切って、高井さんに「何の営業してるんですっけ?」って聞いたら、「そこから全部含めて考えて」って言われて。


高井:結局、アポ取れたんだっけ?


尾嵜:最初は「オフィス移転」の見込みじゃなくて、「机のレイアウト変更時の配線の変更について」ってアポが取れましたね。「取れちゃったんですけど」って相談したら、最初だから「付いていくよ」って言われるかと思ったら、それもなく(笑)


高井:僕も分からないからね(笑)


尾嵜:結局、配線の案件は受注にはならなかったけど、あの言葉のおかげで、考えることが当たり前になりました。その後も考えないで、ただ同じことやってる方が不安になったんです。あの頃は、そうやって「自分で考えることが楽しい」って概念さえ無くて、「楽しくやろうぜ」なんて雰囲気もありませんでした。


高井:みんな「全力でやるでしょ!」ってスタンスだよね。


尾嵜:まあ、かといって遊ばないわけではなくて、23時まで仕事して、飲みに行ってカラオケ、なんてことを多いと週2回やってた。たった4〜5人だから、コミュニケーションを取らない方が難しいのに、懇親懇親って毎月イベントやってましたね。そうして、「遊びも仕事も全力」ってカルチャーになって行きました。


高井:意味もなく「今日泊まろうぜ!」「いいねー!」って狭いオフィスにテント張って、わざわざテントに4人で寝たりね(笑)

「ちゃんと思考通した?」

尾嵜:例えば、お客様とオフィスビルの内見に行くのに「なんでマップ覚えてないの?ちゃんと思考通した?」とか「なんで提案資料2部、その折り方なの?ちゃんと思考通した?」とか、「ちゃんと思考通した?」も100回くらい言われました。


高井:だって、お客様と一緒にいるとき道に迷ったらダサいじゃん?基本的に、何でもシミュレーションはするね、「これがだめだったら、どうする?」「こう言われたら、どう切り返す?」とか


尾嵜:「なんで提案資料をクリップじゃなくて、ホチキス止めにしたの?」とか「なんでA3じゃなくてA4にしたの?」とか、お客様に提案するための準備は徹底的にレパートリーと理由を考えさせられました。その瞬間に120点以上のパフォーマンスをするためには、思考を通しきってないとダメなんですよね。


高井:そんなことで案件落としたくないし、そんな後悔も絶対したくない。期待値を上回るってことが信頼に繋がると思ってるから、常に期待を超えたいって思いはあるね。

「自己定義したら、そこで終了だよ」

尾嵜:創業初期に高井さんが地方で「本社を移転したい、プロジェクトマネジメントもやってほしい」という大規模なオフィス案件の話を取ってきたことがありました。当時まだメンバーは少ないし、オフィスの内装までやってない時期だったけど、高井さんが「やることを決めたら勝てない、全部やろう!」って話してて。


高井:あの規模感の案件はやったことなかったけど、提案も練りに練って、企画書を作って、図面も何枚も書いて、模型を作って、建築学科の学生たちをアルバイトで雇って手伝ってもらったりまでしたね。やったことないことばかりだった。結局、2期目の売上1億円の10分の1以上がその案件だったんだよね。


尾嵜:「やったことないことは、出来るか出来ないかなんて分からない。それは自分のやれる範囲を定義してるから、出来る・出来ないが生まれてるってこと。僕は、別にそれだけの人じゃない。やったことのない初めてのことを出来ないって誰が決めるの?自己定義したら、そこで終了だよ」って言ってたのが、すごく印象的でした。


高井:結局、自分が出来ることの幅って自分にしか分からないものじゃん。自分で出来ないと思ったら考えなくなるから。もしかしたら出来るものも出来なくなる。クライアントの課題を解決するっていうのが正義であって、こっち側が何が出来るか?出来ないか?なんて関係ないからね。


尾嵜:「自分は◯◯をする人です」って「出来ることをやります」ではなくて、課題があったら物理的にやれないってことがない限り、すべてやるってことですよね。


高井:もう「ビル建てて」って言われたら、「建てます!」って言ってたような気合い(笑)


尾嵜:昨年、Progateに元々はセールスで転職したけれど、経営陣に「組織」に関する提案をしていて、「すごい前のめりに全部やってくれますね」と言われて気付いたんです。僕の中で当然になっていたけれど、「この役割だから、これしかやらない」ではなくて、「周りからどう見られるかも関係ないし、やった方がいいから、やる!」、それが身に付いたのがヒトカラメディアでした。


Progateは「オンラインプログラミング学習サービス」っていう1つのプロダクトを伸ばしていて、「プロダクトが良くなるなら、何でもOK」という考え。そこで、高井さんの「自己定義したら、そこで終了だよ」を思い出しました。


役職とか役割にこだわったら出来る仕事が勝手に減っていく、本当は出来るのに出来ないんじゃなくてやらないだけだと。自分で責任の範囲を最大化していくってことは、最終的に部分最適ではなく全体最適の答えを見つけていくことが出来るんです。言葉としてよりも、身体に染み付いてると思いますね。


高井:司くんのスタンスで営業をやっている人はいるかもしれないけれど、対お客様だけではなく対組織に対してもそれが出来たら、いいよね。


尾嵜:似たような高井語録の1つに「尊敬する人はいるけど憧れたことはない」というのもあって、それもいま思えば、自己定義と同じ話だなって思います。


高井さんは「自分なら、こうする」ではなくて、「もし自分が凄く出来る人だったら、どこまでやるか」って視座を上げて行動してるから、この言葉に繋がってるんだって分かりました。


高井:創業初期、管理部にいた南本にも「自分ならって考えると、広がらないから。もし自分が経営者だったら?もし自分が総務の移転担当者だったら?って考えるとか、違うポジションだったらどうするだろう?って考えると、急に見える世界が変わるよ」なんて教えたこともあったな。


尾嵜:「成長するための裏技を教えてあげる」って言ってましたね(笑)

左:Progate・尾嵜司、右:ヒトカラメディア・代表取締役 高井淳一郎

あとがき

尾嵜が2017年10月に卒業してから、早くも1年が経ちました。先日、「最近どう?」なんて話をしていたときに、「あの頃は何言ってるのか分からなかったけど、高井さんが言ってたことってこういうことか!って分かるようになったんですよ」と一言。


また、最近ちょうど、2016年10月に入社した大友や2017年5月に入社した斎が相次いで産休に入るタイミングに、2人が「ちゃんと思考通した?」「自己定義したら、そこで終了だよ」という高井語録を「改めて、いい言葉だなって思う」と振り返っていたことがありました。初めて聞いた時には「ん?」なんて思ったとしても、みんなの心にしっかり残っている言葉たち、それが高井語録のようです。


そんな出来事が続いたことを受けて、採用・広報担当の私は「これは、きちんと記事にしなければ!」と使命感に駆られて今回の対談インタビューのコンセプトを決めました。社内のメンバーだけではなく、社外の人たちにも「ちゃんと思考通しきれてるかな?」「これって自己定義してないかな?」なんて、ふとした瞬間に思い出して少しでもお役に立てたら嬉しく思います。

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