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ドイツ在住のヒューマンシップメンバーが語る「ドイツ🇩🇪日本🇯🇵 / 転職マーケットの違い」とは?(前編)

こんにちは!ドイツ在住コンサルタントの岡部です。

実は今、10日間の休暇中で、一家でイタリアに来ています。海沿いのヴィラに滞在しているのですが、イタリアらしい強い日差しを浴びて、普段足りないビタミンDの補充をしながら記事を書いています。


ドイツ人は休暇が大好き!2週間や3週間のまとまった休暇を、皆が当たり前のようにとります。 それも年に2回から3回もです。国全体がそうした休みを年間30日取ったとしても、会社は潰れないし経済も回るものです。私もドイツに来た当初は驚きましたが、今ではすっかり慣れてしまいました。 仕事は一時的に、正直かなりスローダウンしますが(笑)

※写真は夫に娘を任せて一人ふらりとヴェネツィアに行き、見知らぬカップルに写真を撮ってもらった時のもの。アーティスティックな2人にポーズ指定されて、照れつつ撮ってもらいました!笑

さて、今回は、私がドイツのマーケットで人材紹介の仕事を始めてから感じている「日本のマーケットとの違い」について、前編 / 後編の2回に分けて書いてみたいと思います。 その中で、日本だけではなくドイツでも価値になると実感している【ヒューマンシップらしい仕事の仕方】についても触れたいと思います。

まずは前編として、ドイツと日本の転職市場の違いにフォーカスしてみようと思います。 私がドイツのマーケットで仕事を始めて、まず感じたのは【 転職希望者の転職に対する期待の温度差 】でした。 転職に対する期待って、本当に人それぞれですよね。「給与を上げたい」という思いが優先順位上位に来る人もいれば、働く仲間や上司とのシナジーを求めている人や、ビジョンやサービスへの共感に重きを置く人もいます。
正に十人十色、様々な期待や判断軸があると思います。

それらの軸を深堀りしたり、はたまたぼんやりとしている場合は一緒に探したり、決断までのプロセスを【パーソナルエージェント】として伴走しながら、きめ細やかにサポートすること。それは、ヒューマンシップのコンサルタントの大の得意分野なのです。 それは私自身が、この仕事にとてもやりがいを感じられる大きな理由とも言えます。個人に寄り添う【パーソナルエージェント】として、他エージェントとの差別化ができている部分で、大いに価値を発揮するものだと思っています。

実際日本では「ぼんやりと転職したい気がするけれど、何をどう始めて良いものやら分からない」という方や「今の環境の〇〇は変えたいけれど、他にどのような優先順位や期待をしたら良いかが分からない」というような方々とかなりお会いしてきました。 前述した「決断までのプロセスを伴走」するにあたり、個人の方とまずじっくり【何を重視して転職活動をするのか】について話すことに時間をかけていましたし、それが大きな価値を生むと思っていました。その想いは、ドイツでキャリアコンサルタントとして働く今も全く変わりません。


ドイツ(ないしEU)の転職希望者の方(または潜在的にしてもいいと思っている方)の転職への期待は、日本に比べると非常にシンプルなのです。 言葉を変えれば、転職の軸のバリエーションが個人によって大きく変わることが、日本に比べると比較的少ないという感じでしょうか。
もう二年ほどドイツのマーケットでEU圏の方たちと転職についての話をしてきていますが、多くが「給与・待遇面の改善」ないし「よりスキルアップできる仕事内容・環境」に集約されます。一方で「どの様な仕事やスキルを身につけたいか?」については、自分自身で自覚している方がほとんどです。

ドイツでは多くの人々が、日本でいう小学校高学年の年齢で将来の道を大きく決める教育制度の元で学んで来ています。(この仕組みについては、長くなるので詳細は割愛しますね)大学に進学するような人は進学時点で、その先に就く仕事のイメージを持って選考を選び、長期インターンを在学中に行い、日本のような一斉就活イベントというものは全く存在せず、それぞれが自分自身の力・タイミングで卒業後の進路を選択するのが一般的なのです。

※まだまだ小さな娘ですが、あと6年ほどで人生の岐路を選択せねばならない……と思うと、ドイツの教育制度も賛否両論あるなと感じています


おそらくそういった教育システムそのものの違いも一部影響し、この「転職に対する期待」の日独の温度差が出ているのかな、と私は感じています。

日本で働いていた時のように、じっくりと「本当は何がやりたいのか」「何を次のキャリアで実現したいのか」と、転職希望の方たちと共に軸探しをする機会は減りましたが、一方で「相手をしっかりと理解したい・しようとする」オーダーメイドで丁寧な姿勢は、ドイツの転職マーケットでも大変価値になっていると感じています。

というのも、ドイツでも半数以上のエージェントは、15分程度の電話面談で経歴をざっくりと転職者から聞き、紹介したいJob(職)のOverview(概要)を説明するくらいの簡単なコンタクトしか取らないからです。 もちろん、転職希望者の方が自分の望むものについて既に明確で、コンサルティングの余地が少ないのであれば、それでも転職が決まるケースは数をこなせば大いにあると思いますが、それだとエージェントとしての介在価値がほぼなくなってしまいますよね。

自分の望む次のキャリアが明確な人にとってでも、そしてお互い母国語ではないコミュニケーション(私は主に英語を使っています)であっても「この人は一体どんな価値観と仕事観をもっていて、どの様な環境で、どういった人たちと働きたいのだろうか」という純粋に【相手を知ろうとする姿勢】は、必ず相手の心に残ります。実際に私自身、他のエージェントとは違う印象を残していると実感しながら、こうして日々ドイツで仕事をしています。

イタリアの強い日差しを浴びながら書いていたら、ついついアツイ文章になってしまいました(笑)
ヒューマンシップのメンバー全員が大切にしている【相手を知ろうとする姿勢】に少しでも共感していただけたら、是非!渋谷のオフィスへ遊びにお出かけくださいね。私もドイツから、新しいメンバーが加わる日を楽しみに待っています:D

さて、後編では、個人への理解だけでなく、企業側へのアプローチについて日独の違いに焦点を当てながら書いてみたいと思います。次回も是非、読んでいただけたら嬉しいです!

(後編は以下のリンクへ)
https://www.wantedly.com/companies/humanship/post_articles/535458

※最後の写真はオーストリアとの国境に近いイタリアの北部での休暇の一枚。ここではイタリア人のほとんどがドイツ語を話せるため、ちょっとイタリアらしさには欠けましたが絶景でした!

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