こんにちは!インヴァスト株式会社の子会社「ボーディングスクールコンサルティング株式会社(以下、BSC)」の工藤 愛子です。
今回は、2026年1月にお客様に同行し、アメリカ・コネチカット州にあるジュニア・ボーディングスクール(中学校)3校を訪問した際の様子をレポートします。
9月の新学期を控え、現在、弊社には長期留学に関するお問い合わせを多く頂いています。
そこで今回は、BSCが提供している「学校訪問サポートオプション」についてご紹介するとともに、実際に訪問した3校それぞれの特徴についてもお伝えします。
目次
■学校訪問が大切な理由
「学校訪問は、出願時の必須項目ではありませんが、学校訪問はぜひしていただきたい」
これが、BSCの考えです。
学校訪問をするタイミングは、大きく分けて3つあります。
1つ目は、学校選びをする段階。
入学の1年以上前など、まだ受験校を決めていない時期です。
2つ目は、実際に受験をする段階。
アメリカでは、入学の前年の9月から出願が始まります。10月から翌年1月末にかけて学校を訪問し、入学審査の一環として英語面接を行います。
今回ご紹介する学校訪問は、このケースにあたります。
※カナダ、スイス、イギリスのボーディングスクールの多くが、同様に入学の前年の8月もしくは9月から出願が始まります。
3つ目は、複数校から合格をもらい、最終的に進学する学校を決める段階。
アメリカのシニア・スクール/セカンダリー・スクール(高校)では、3月10日に合否が一斉発表され、4月10日までに入学契約の締結が必要になります。
そのため、春休みが終わった3月下旬から4月上旬にかけて、Revisit Dayと呼ばれる、合格者を対象とした学校訪問日が設けられます。日本の春休みと重なるため、学校訪問ができるタイミングになります。
このように、それぞれの段階で学校訪問の意味合いは少しずつ異なります。
BSCが「学校訪問はぜひしていただきたい」と考えている理由は、ずばり、「学校の雰囲気は、実際に訪れないと分からないから」です。
学校のホームページや公式SNSをどれだけ見ても、実際に足を運ばなければ分からないことがあります。
例えば、
● 訪問者への歓迎の仕方(Admissions Officeの対応、生徒が笑顔で挨拶してくれるか)
● 学校の清潔さ(ゴミが落ちていないか、シャワールームの清掃は行き届いているか)
● アジア人留学生や日本人学生の学校生活の様子(コミュニティに自然に溶け込んでいるか)
● 食事(食堂の雰囲気や提供される食事の味)
などです。
生徒本人には、「自分がこのキャンパスを歩き、ここで学生生活を過ごしている姿を想像できるか」という視点で見てほしいです。
一方、保護者には、「この学校の保護者になりたいと思うか、三者面談や保護者参観日、卒業式など、学校の大切なイベントに、日本からでも参加したいと思える学校か」という視点で見ていただきたいと考えています。
◼︎BSCの「学校訪問サポートオプション」
BSCの「学校訪問サポートオプション」では、各校との訪問予約に加え、必要に応じて航空券や宿泊先、レンタカーなどの手配についてもサポートしています。
学校訪問の際には、コンサルタントが現地まで同行し、保護者と入学担当官との面談に同席します。必要に応じて通訳を行うほか、できるだけ学校での生活を実際に感じてもらえるよう、在校生と一緒に食堂でランチをとる機会などについても学校側と調整します。
また、受験を目的とした学校訪問の場合には、可能な限り入学担当責任者や副責任者に面接を担当してもらえるよう依頼します。面接終了後には、担当した入学担当者とコンサルタントが個別に話をし、面接についてのフィードバックを確認します。その際、面接の中でお子さんが十分に伝えきれなかったことがあれば、必要に応じて補足説明を行います。
学校を出た後も、その日の面接を一緒に振り返り、次の学校訪問に向けて改善できる点を確認します。ホテルに戻ってからは、面接官へのお礼メールの内容を一緒に考え、送付までサポートします。
学校訪問の期間中は、同じホテルに宿泊し、朝食や夕食を含めて一緒に過ごすことも多くあります。そのため、学校訪問の時間だけでなく、移動中や食事の時間にも、その日の振り返りや翌日の準備を行います。また、慣れない海外で体調を崩した場合などにも、状況に応じて対応します。
今回は、羽田空港で待ち合わせをして同じ便に搭乗し、ニューヨークのJFK空港に降り立った時には、お子さんが単身で渡航する場合、学校の先生とどこで合流するかも確認しました。空港でレンタカーを借り、翌朝訪問する学校の近くまで移動して1泊ずつ宿泊先を変えながら、学校訪問を行いました。
学校選びの段階での訪問では、1時間半~2時間程度の滞在が一般的です。しかし今回は、受験する3校のみを訪問したため、1校あたり5~6時間程度、学校で過ごしました。
当日は、以下のようなスケジュールでした。
今回、受験するご家族の希望を事前に伺い、学校には英語サポート(ESL)担当者、寮生活責任者/留学生担当者、バスケットボールのコーチ、日本人在校生との面談をお願いしました。保護者の方からの質問にも、先生方は一つひとつ丁寧に答えてくださいました。学校を実際に訪問したことで、設備やプログラムだけでなく、先生方が生徒一人ひとりの教育や学校生活のサポートに熱意を持って取り組んでいることも感じることができました。
ここからは、今回実際に訪問した3校をご紹介します。
■Indian Mountain School
最初に訪問したのは、Indian Mountain School(以下、IMS)です。
JFK空港から車で約2時間。Indian Mountainの山の中にある自然豊かな環境を活かし、アウトドアスポーツが盛んな学校です。ちなみに今回、私たちが滞在したホテルは電波が非常に不安定で、窓に囲まれた宴会場でなければ携帯電話で通話ができないほどでした。全校生徒は約300名、寮生率は約50%、留学生は約70名です。
IMSでは、留学生のための英語サポートとしてELL(English Language Learners)を提供しています。レベルは「初級」と「ブリッジ(通常レベルの英語の授業へ移行するための準備)」の2段階に分かれており、2年間での修了を想定しています。授業では、特にリーディングとライティングを中心に英語力を伸ばします。1クラスの最大人数は15名です。
今回は1月の訪問だったため、厳しい寒さの中での学校見学となりました。そのためアウトドアスポーツの様子を見ることはできませんでしたが、インドアのスポーツ施設を数多く見せていただきました。実際にキャンパスを歩いてみると、スポーツが好きで、活発に学校生活を楽しんでいる生徒が多いという印象を受けました。
(スカッシュのコート)
■Rumsey Hall School
2校目に訪問したのは、Rumsey Hall School(以下、RHS)です。
JFK空港から車で約2時間。少しずつ山道を登っていくと、広々としたキャンパスが見えてきます。今回訪問した3校の中では最も生徒数が多く、全校生徒は345名、寮生率は約55%、留学生は約110名です。
RHSのESLの大きな特徴は、リーディング、文法・ライティング、歴史の3種類のESL授業が用意され、それぞれ能力別にレベル分けされていることです。ESL歴史の授業では、ディスカッションや小論文の作文課題も多く、単に歴史の知識を身につけるだけではなく、授業を通して、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングという4技能を総合的に伸ばしていく構成になっています。
また、高校レベルのスポーツ設備が整っていることもRHSの大きな特徴です。ジュニア・ボーディングスクールでは珍しく、アイスホッケーのためのリンクに加え、ボート競技のローイング・タンクとローイング・マシンを完備しています。競技によっては、近隣の高校と対抗試合を行い、互角に競えるレベルのスポーツもあります。将来的にスポーツ選抜での大学進学を考えている生徒も含め、早い段階から高いレベルの経験ができる環境は、スポーツを頑張りたい生徒にとって大きな魅力だと感じました。
(アイスホッケー場)
(ローイング・マシン)
■Rectory School
最後に訪問したのは、Rectory School(以下、Rectory)です。
ボストン空港から車で約1時間半。今回訪問した3校の中では比較的街に近く、周辺にはおしゃれなカフェやお店もありました。全校生徒は約250名、寮生率は約60%、留学生は約95名です。
Rectoryの大きな特徴は、なんといってもIIP(Individualized Instruction Program)という個別支援プログラムです。英語サポートでは、口の形から発音を学ぶなど、リスニングとスピーキングから英語力を伸ばしていくことができます。さらに興味深いのは、IIPが「英語が得意ではない留学生だけ」のために設計されたプログラムではないということです。年度の終わりに生徒が希望を出し、ラーニング・スペシャリストが一人ずつ割り当てられたうえで、開講数が決定します。例えば、英語だけではなく、科学や社会など、生徒が興味を持っている特定の分野について個人研究を行うために受講するケースもあります。「苦手を補うためのサポート」だけではなく、一人ひとりの興味や強みを伸ばすためにも活用できるという点が、非常に印象的でした。
また、建物の構造にも特徴があります。Admission、教室、図書館のそれぞれの棟が渡り廊下でつながっているため、真冬に雪が降るような日でも、一歩も外に出ずに教室間を移動できます。一方、寮、食堂、体育館、芸術棟は離れているため、こちらへ移動する際には一度屋外に出る必要があります。なお、これはRectoryに限った話ではなく、アメリカの学校では、教科や用途ごとに建物が分かれているキャンパスが一般的です。
(可愛く装飾された女子寮のコモンスペース)
■学校訪問を通して得たこと
3校の学校訪問を終えた最終日、生徒本人と面談を行いました。そこで、生徒が「なぜこの学校が良いと思うのか」という理由まで含めて、自分自身の言葉で話してくれました。実は、生徒が英語面接をしている間、お父様のご希望は伺っていました。しかし、お父様はあえてお子さんの前ではご自身の希望を伝えず、最終的な決断は本人に任せるという方針を取られていました。
「自分自身で選んだ学校だからこそ、その選択に責任を持って留学生活を始められる」
そのようなお考えからです。
私自身も、3校を訪問した時点で「この学校が良いのではないか」という意見は持っていました。しかし、最終的に学校を決めるのは、やはりご本人です。当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、留学生活が始まると、日々の生活の中で、週末のアクティビティは何を選ぶか、複数教科の宿題が同時に課された時に何から取り組むかなど、大小さまざまな「自分で選択し、決断する場面」が出てきます。日本にいるときのように、困ったことがあればすぐに親御さんに頼る、ということができない環境だからこそ、留学生活を通じて少しずつ自立心が育っていきます。
今回の生徒も、合格をもらってから約半年間、日本の学校に通いながらも、英語塾でのレッスンを受け始め、アメリカのジュニア・ボーディングスクールでの4週間の英語集中サマースクールプログラムにも参加し、体系的に英語の基礎力を上げるための準備を続けています。9月からの留学生活が始まるにあたり、「私が自分で決めた学校」と言えることは、大きな自信につながるはずです。
そして、学校の評判やランキング、ホームページに掲載されている多くの情報をインプットした後に、実際に学校を訪れ、自分の目で見て、感じて、生徒自身、そして保護者も、ご家族に一番合っているボーディングスクールはどの学校なのか、その回答を学校訪問を通して見つけていただけると確信しています。
今回訪問したIndian Mountain School、 Rumsey Hall School、 Rectory Schoolは、同じコネチカット州にあるジュニア・ボーディングスクールでありながら、英語サポート、スポーツ、キャンパスの環境など、それぞれに異なる魅力がありました。
※3校とも幼稚園児から受け入れていますが、寮生として受け入れているのは小学校高学年から中学3年生までです。
「自分で選んだ学校で、自分らしい留学生活をスタートする」
BSCでは、学校選びから出願、面接、合格後の準備、そして留学開始後のフォローアップまで、ご本人とご家族に寄り添ったサポートを行っています。今回の生徒についても、9月から始まる新しい学校生活に向けて、引き続きご本人とご家族をサポートしていきます。