2025年度、カラビナは奈良工業高等専門学校(以下、奈良高専)情報工学科3年生の必修科目『情報アクティブラーニングⅠ』 に、外部企業として初めて参画しました。
1つの班を担当し、通年で進むPBL(Problem Based Learning)型授業を伴走支援。
学年末(今年度は、2026年1月27日火曜日)には、現地で行われた最終発表会(ポスター形式)にも参加しました。
実はこの取り組み、突然始まったものではありません。
そこには、5年前から続く奈良高専とのご縁と、カラビナが続けてきた小さな積み重ねがありました。
奈良高専との出会いは、5年前の“とある学生のオンライン発表”から
カラビナと奈良高専のご縁は、今から約5年前にさかのぼります。
きっかけは、とある高専生によるオンラインでの逆プレゼンイベントでした。
そこで発表していた奈良高専出身の学生が、その後カラビナのインターンに参加してくれたことから、関係が少しずつ動き始めます。
インターン期間を通して関係を深める中で、
インターンを終えるタイミングで、その学生が奈良高専の先生を紹介してくれました。
さらにそこから、後輩となる学生たちともつながりが生まれ、
「せっかくなら奈良で、奈良を盛り上げることをやってみよう」
そんな話が自然と持ち上がっていきました。
そこから始まったのが、
奈良で開催するエンジニア向けイベントや、学生向けの企画です。
北九州高専・久留米高専での授業参画という経験
その後、カラビナは
北九州高専、久留米高専の授業に、外部企業として参画する機会がありました。
どちらもPBL型の授業で、
学生がチームで課題に取り組み、考え、作り、発表するスタイル。
そこで強く実感したのが、
「答えを教えない伴走」が、学生の成長を一番後押しするということでした。
技術的なアドバイス以上に、
- 何が問題なのか
- 今決めるべきことは何か
- チームとして合意できているか
そうした問いを投げ続けることで、
学生たちは自分たちの足で前に進み始めます。
この経験があったからこそ、
「いつか奈良高専でも、同じように関われたら」
という想いが、より明確になっていきました。
念願かなって、奈良高専で“初の外部企業参画”へ
そうした背景を踏まえ、
奈良高専の先生方に今回あらためて提案したのが、
『情報アクティブラーニングⅠ』への外部企業参画でした。
結果として、
2025年度、奈良高専として初めて外部企業が授業に入る形で、
カラビナが1班を伴走支援することになりました。
私たちが担った役割は、
「教える人」でも「評価する人」でもありません。
意識していたのは、ただ一つ。
答えを教えないこと。
最初にぶつかったのは、PBLあるあるの壁
支援を始めた当初、学生たちはとても真面目で、意欲も十分でした。
一方で、
- 目的が曖昧なまま進んでしまう
- 仕様が固まりきらない
- 役割分担が機能しない
といった、PBLではよくある壁にも直面していました。
そこでカラビナがやったのは、
設計レビューでもコードレビューでもなく、会話の整理です。
「それは誰のため?」
「今週決めないと困るのはどこ?」
「この判断、発表で説明できる?」
問いを投げ、言葉にしてもらう。
その積み重ねが、少しずつチームを変えていきました。
現地で見た、最終発表会(ポスター形式)
学年末の最終発表会は、ポスター形式で行われました。
その場で説明し、質問を受け、対話するスタイルです。
印象的だったのは、
成果物そのものよりも、考えてきたプロセスが自然と伝わっていたこと。
なぜその仕様にしたのか
途中で何を変えたのか
チームとしてどう判断してきたのか
自分たちの言葉で説明する姿に、
通年PBLの価値を強く感じました。
教育の現場でも、仕事の現場でも
今回の取り組みは、カラビナにとっても大きな学びでした。
「教える」より「一緒に考える」
「正解を出す」より「問い続ける」
その姿勢は、
教育の現場でも、私たち自身の仕事の現場でも、変わりません。
5年前に始まった奈良高専とのご縁が、
こうして授業という形で実を結んだことを、とても嬉しく思っています。
カラビナはこれからも、
高専教育や地域の学びの場に、
伴走する企業として関わり続けていきます。
そしてもし、この記事を読んでいる高専生の中に、
「正解が用意されていない課題に向き合ってみたい」
「技術だけでなく、考え方やチームでの進め方も身につけたい」
そんな想いを持っている方がいたら、ぜひ一度カラビナのことを知ってもらえたら嬉しいです。
カラビナでは、高専生のインターンやプロジェクトへの参加も積極的に行っています。
今回の授業で関わった学生たちと同じように、
一緒に悩み、一緒に考え、一緒に前に進む。
そんな関係性を大切にしています。
次年度の取り組みも、今からとても楽しみです。
奈良高専の学食にて、美味しくいただきました。