はじめに:奈良でエンジニアのコミュニティを
10月31日、奈良・BONCHIで「まちの記憶アーカイブハンズオン」を開催しました。ことならテック(ことテク)の10月企画で、LINE Developer Community、UDC奈良ブロック、奈良市との共催、カラビナテクノロジーの協賛による開催です。
ことテクは、奈良で学生と社会人がテクノロジーを通じてつながるコミュニティです。奈良には、エンジニアが気軽に集まれる場がまだ多くありません。だからこそ「奈良でもエンジニアのコミュニティは育つ」ということを、一つひとつのイベントで形にしていきたいと考えています。
私は主催として場をつくりつつ、今回は自分も一人の参加者としてPCを開きました。
正直、難しいと思っていた
告知文には「プログラミングが初めての方も歓迎」と書きました。でも、書いた本人がいちばん不安だったかもしれません。
私の本業は採用やコミュニティづくりで、毎日コードを書いているエンジニアではありません。LINE Bot、Google Apps Script、緯度経度、地図ライブラリ。並んだ言葉を見るだけで、5時間で本当に動くものができるのか、半信半疑でした。
教材は、しげるさんがZennで公開してくださったハンズオン資料です。章立てを見ると、位置情報の受け取り、会話の状態管理、GPS検索、写真アップロード、リッチメニュー、地図表示と盛りだくさん。「途中で手が止まったら、主催なのに格好がつかないな」。そんなことを考えながら、13時30分のオープニングを迎えました。
やってみたら、意外とできた
前半は、LINE Messaging APIの基本から。スマホで現在地を送ると、Botが受け取って返事をしてくれます。最初に「返ってきた」瞬間、会場のあちこちで小さな声が上がりました。
後半は、場所の種類・写真・ひとことメモを順番に聞いていく「会話の状態管理」、そして緯度経度から近い順に場所を探す「GPS検索」へ。言葉だけ聞くと難しそうですが、資料が一歩ずつ丁寧で、コピーして、動かして、確かめるを繰り返すうちに、少しずつ形になっていきました。
つまずいたときに頼ったのがAIです。エラーメッセージを貼り付けて「これはどういう意味?」と聞くと、原因と直し方を教えてくれる。わからないことを、わからないまま置いておかなくていい。これが今回いちばん大きな発見でした。
気づけば、スプレッドシートに自分の記録が一行ずつ増え、地図の上にピンが立っていました。難しいと思っていたことが、やってみたら意外とできた。この感覚を参加者の皆さんと共有できたことが、主催として何よりうれしかったです。
もくもくタイムでは、写真のアップロード、登録完了カード、地図を共有するQRコードなど、各自が挑戦したいものを選んで進めました。17時30分からは、最後に一人ずつ感想を話してもらいました。「思ったより動いた」「家に帰ってまたやってみたい」など、同じ教材から始めたのに感じたことは人それぞれで、聞いているだけでも学びが多い時間でした。
コミュニティっていいよね、やさしい
もう一つ、改めて感じたことがあります。コミュニティって、やさしいなということです。
手が止まっている人がいると、隣の人が自然に画面をのぞき込む。学生が社会人に教えたり、その逆があったり。しげるさんも本多さんもテーブルを回って、一人ひとりの「ここがわからない」に付き合ってくださいました。誰も「こんなこともわからないの?」とは言いません。
AIはたしかに頼りになります。でも「動いた!」と言ったときに「おお、いいですね」と返してくれるのは、隣にいる人です。一人で作っていたら、途中であきらめていたかもしれません。
本多さんからは、UDCの視点で「このデータが地域でどう使えるか」というアドバイスもいただきました。作ったものが、まちの役に立つかもしれない。そう思えると、技術を学ぶことがぐっと身近になります。
エンジニアの世界は、外から見ると少しとっつきにくく見えるかもしれません。でも中に入ってみると、知っている人が知らない人に、惜しみなく手を差し伸べる文化があります。奈良で、このやさしさを感じられる場をもっと増やしていきたい。そう強く思った一日でした。
これから
今日つくったBotは、ゴールではなく「種」です。記録を続けてUDCへの応募をめざすチームを、ことテクとして応援していきます。11月には、成果を持ち寄って続きを作る開発イベントも予定しています。そして12月19日には、BONCHIでことならテックカンファレンスを開催します。1年間の成果を発表する場に、ぜひ遊びに来てください。
謝辞
教材づくりから当日の講師まで担ってくださったしげるさん、UDCの視点でアドバイスをくださった本多健一さん、共催の奈良市産業政策課の皆さま、会場のBONCHIの皆さま、そして参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
関連リンク
- ハンズオン資料(Zenn)
- ことならテック
- #ことテク #LINEDC