こんにちは!KitchHikeレポーターのSaoriです。
今回は前から気になっていたMegumiさんの「ものがたり食堂」に参加してきました。
この「ものがたり食堂」、その物語に出てくる料理をそのまま再現するということではなく、物語からインスピレーションを得て、Megumiさんのイマジネーションを膨らませた、想像・創作料理。
とっても人気のイベントのようで、前回は抽選に漏れてしまいました。今回は念願叶っての参加です!
今回のテーマは、日本昔話「かぐや姫」。
この日は中秋の名月の翌日、満月の前日という日取りもあって、このテーマを選ばれたそう。
イベント会場のシェアオフィス「PoRTAL」に着くと、大きな机はススキや紙のお皿でテーブルコーディネイトされていて、かぐや姫の世界観が表現されていました。一気に物語の世界にぐっと引き込まれます。
それぞれの席には、Megumiさんが制作した“しおり”が置かれていました。かぐや姫のあらすじやメニューを見ながら期待が膨らみます。
皆さんが揃ったところで、それぞれ自己紹介♪
様々なバックグラウンドを持った色んな方が集まっていますが、食や旅好きな方が多く、話が弾みます。
一通り自己紹介が終わり、Megumiさんが料理の準備をしている間、参加者の方と「かぐや姫」がどんな話だったかおさらい。
この日のためにストーリーを読み直して復習してきた」という用意周到な方から
「恩返しで機織りをするんですよね」とかなりうろ覚えの方まで (笑)。
「かぐや姫」の始まり始まり♪
お通しの「きらきらひかる」
さて、お待ちかねの一品目は「きらきらひかる」。
涼し気で、崩すのが勿体なくなるほど上品な見た目。海老の下にはオクラも隠れていました。
海老と穴子で出汁を取っているそうで、コクがある味。
ピリリとわさびも効いていて、マスカルポーネのムースもまろやかで、ちょっと大人の味。とろけそうです。
前菜は「秋の五つの味覚」
続いて二品目「秋の五つの味覚」。
かぐや姫が求婚者に持ってくるように無理難題を出したという、5つの宝をイメージして作ったのだとか。
アンズから甘みをとったミョウガとレンコンのピクルス、柚子の香りがついた里芋、ナスの田楽、生麩、カボチャのそぼろ煮。こちらは中にお団子が入っていました。
こんなコミュニケーションが取れるのもKitchHikeの魅力だと感じました。
それぞれの席には、Megumiさんが制作した“しおり”が置かれていました。かぐや姫のあらすじやメニューを見ながら期待が膨らみます。
温前菜に「芋名月のすーぷ」
お次は「芋名月のすーぷ」
かわいく紅葉型のニンジンが浮かんだスープ。滑らかに濾されていて、一見何が入っているのか分かりません。
ふうわり優しく甘い味。さて、ここで問題です!
「食材は何を使っているか分かりますか?」
とMegumiさん。
「さつまいも」「玉ねぎ」
と、ここまではすっと正解が出てきました。
「あと一つ、ヒントは果物です。この甘さの正体はなんでしょう?」とMegumiさん。
ほどなくして、「……リンゴ?」と参加者の一人から答えが飛び出してきました。
このふうわりした甘さの正体はリンゴでした。塩麹と白味噌で優しく味付けされていて、ホッと秋を感じるスープでした。
メニューにはない嬉しい箸休め「梅の揚げ出し豆腐」
続いて、「メニューには載っていない料理なんですが、箸休めに。」と揚げ豆腐を出してくださいました。
梅風味の揚げ豆腐。さっぱりした味つけで、口直しに最適でした。
メインは「お月見りぞっと」
そして、メインは「お月見りぞっと」!すごい!
暗い夜空に浮かぶ月がウズラの卵で表現されていました。
イカ墨で黒くなったリゾット、かぐや姫が月へ帰ってしまったことに帝が悲しむ、そんな夜を思わせます。
甘味は「あんぶろしあ」
最後はお楽しみのデザート。
アイスと思われる部分をスプーンですくって口に運ぶと、
「……アイスじゃない?」「不思議な食感!」「なんだろう、これ」
皆で口々に言いあいます。
皆のリアクションを見ながら、ふふふと微笑んでいるMegumiさん。
「この食感、なんだと思いますか?」
そう問いかけられるものの、体験したことがない味わい。見た目はアイスだけど冷たくないし、フワフワしている。
程なくして種明かし。
かぐや姫は帝に不死の薬を渡したそうで、不死の食べ物から連想して、ギリシャ神話で神々の食べ物とされるアンブロシアとネクターを使ってデザートを用意しようと思ったのたんだそう。日本昔話からギリシャ神話まで一気にトリップ!逞しい想像力に脱帽です。
この白いものの正体はヨーグルト、生クリーム、マシュマロが入っているのだそう。初めての食感でした。
先ほど話に出てきた、帝が受け取った不死の薬は、「かぐや姫がいない世で生きていても仕方ない」と日本一高い山で焼いてしまったそう。その名残で「不死山」という名から、今の「富士山」という名称になったのだとか。
Megumiさんお手製のカボスチェッロをいただきながら、そんな小話も披露してくださいました。
食事とお話を楽しんでいると、あっという間に時間は過ぎ、そろそろ終わりの時間が近づいてきました。
ものがたりが終わっても、素敵なお土産が待っていました♪
帰り際には、お土産に道明寺の和菓子を用意して下さっていました。
翁が竹の中でかぐや姫を見つけたときをイメージして作ったというこの和菓子。なんとも可愛らしい色合い。ずらっと並べられた姿もこれまた可愛く、参加者一同、思わず写真を撮ります。
家についてからも、今日の「ものがたり食堂」に思いを馳せられるなんて、素敵。Megumiさんの小さい気遣いがたくさん散りばめられた「ものがたり食堂」。すっかりファンになってしまいました。
興奮冷めやらぬ帰り道、ふと空を見上げると先ほどのリゾットのような月夜。
Megumiさんの世界観にどっぷりと魅了され、魔法がまだ解けてないようです。
みなさん、KitchHikeメンバーになって、一緒に世の中をおいしくしませんか?