【そねせん! 第2回 】市場価値の磨き方 ―ステージ×役割でとらえるキャリア進化論―

こんにちは。ランサーズの曽根です。先週から「教えて!曽根せんせい!」と題してブログを書いています。恥ずかしさはまだ完全には拭えていません。

先週の第一回を読んでくださった方はありがとうございます。「『難しいものを易しく』って言ってるけど十分難しくない?」「曽根さんワールド爆発w」など色々とあたたかい(?!)反響をいただきました。徐々にPDCAまわしながらスタイルも変えていこうと思っています。

前回に続いて今回もキャリアについて書きます。前回が個人の側からみたプロダクトアウト的な考え方だったのに対して、今回は企業の側からみたマーケットイン的な考え方です。労働市場における商品である自分をとらえなおす、といった感じでしょうか。

今回は、将来経営者になりたい人とか、ベンチャーで活躍したい人にとって特に興味のある内容じゃないか、と思っています。まぁぜひ読んでみてください。

「経営ステージ×役割」のマトリクスでなりたい像をイメージする

さて、では本題に入ります。今回のお題は、キャリアを考えるうえで、企業の経営ステージとその中で求められる役割をどうイメージするか。

僕が社内でコーポレート部門のミッションをつくるときに「経営ステージの進化」という表現を使っていたのですが、そもそも「経営ステージ」ってなんだろう?とか、「経営者」ってなんだろう?とか考えるわけです。

そんな中で、マッキンゼー入社同期でぼくのメンターもしてくれている朝倉さんの『論語と算盤と私』という本がとても参考になりました。ぼく個人としての2016年のベストヒットに近いかもしれません。そこで書かれていることでもありますが、ひとくちに「経営者」といってもその種類はステージによって異なる。下の図みたいなイメージです。

これまでのキャリアの中で、色々な経営者を近くで見させてもらうことが多かったのですが、やっぱり、経営者といえども起業家と再生期のプロ経営者の感覚は違うと思うんですよね。どちらが好き・嫌いというのもあると思います。

特に右側になっていくと、まわりの市場環境や解決すべき経営課題が複雑になっていく。それにともなって、(朝倉さんの言葉でいうところの)「カルマポイント」がたまっていくというか、まぁ人間の「業」みたいなものを背負った大人になって、色々な「しわ」がふえて深みを増していくという感じでしょうか。

企業が、のぞむ・のぞまないにかかわらず寿命を重ねていく中で、赤ん坊(=創設期)から徐々に年を重ねて、成人するタイミング(=象徴的なのはIPO)があって、その途中で中二病(例:現実課題からの逃避)とか反抗期(例:株主との軋轢)があったりする。

成人するまでは、いろいろな面倒(=経営課題)はあっても、なんだかんだ自由気まま(=トップダウン)にやれて、逆にトップの器がそのまま会社の器の大きさを決めるというステージ。でも成人した後は、家族(=ステークホルダー)を背負った大人になっていくし、いつかは子供(=後継者)もできて、経営をまかせていくようにしなければならない。

まわりの人とキャリアについて話している中で、「経営に何かしらのかたちで携わりたい」という人はたくさんいて、「将来は社長になりたいです」「起業したいです」「社長にならなくてもいいけど、右腕になりたいです」「経営を支援する立場としてプロでいたいです」などいろいろと聞くことが多いです。

たとえば「社長になりたいです」ひとつをとっても、それは経営ステージによってだいぶイメージが変わってくる。それは、経営トップの伴走役となる社外のプロフェッショナルや、実行役となって各機能を担う社内のスペシャリストにしても同じこと。

ぼく自身でいうと、これまでの10年のキャリアの中で色々な違うステージや立場を経験させてもらいました。それこそ、コンサル(=マッキンゼー)で再生期の企業のコストカットを支援したり、拡大期の企業の成長戦略をつくったり。事業会社(=楽天)で新サービスを立ち上げたり既存事業のターンアラウンドをやったり海外スタートアップを買収したり。

今は基本成長期&成人前のランサーズで経営の一画を担わせてもらってますけど、その中でも、新規事業の立ち上げ(=攻め)を複数やったり、一方で大人になるためのガバナンス(=守り)みたいなことを考えたり。そういう経験を重ねてきたことによって、自分の得意不得意、自分が価値を発揮できるところや、なりたい像が見えてくるようになりました。

皆さんもぜひこの経営ステージみたいなものと、そこで担う役割というか立場みたいなものを、ときおり俯瞰してみるとよいかもしれません。

なりたいキャリアの像に向けて、社内外にメンター・ベンチマークをつくる

でも、「経営ステージ」なんてえらそうに俯瞰だけしていても、物事は始まらないし何も動かない。そこでおススメなのは、自分なりに、なりたい姿に向かってメンター・ベンチマークをつくることです。

メンターと言っているのは、「孫さんみたいになりたい!」みたいなあこがれ(=遠い先の夢)でもなく、同期入社・同僚で「あいつには負けない!」みたいなライバル(=足元の座標)でもなく、自分の現在地点と向かいたい先との距離感をそっと教えてくれる、まぁ相談ごとにのってくれる先輩みたいな存在(=少し先の道標)です。

ある場合にはそれが社内の上司や先輩だったり、ある場合にはそれが社外の業界の先達だったり。上司や先輩はわかりやすいのですが、経営者やその道のプロになっていけばいくほど、(社内ではなく)社外のメンターやベンチマークをどう見つけるか、が重要になってきます。

たとえば弊社代表の秋好は起業家であると同時にその先のスケールにいたっている事業家でもあると思いますが、近いうちに大人になってプロ経営者としての道を歩んでいくべく、自身の羅針盤となるような先輩起業家をメンターにしています。

具体的には、同じくらいのステージ、5年先のステージ、10年先のステージにいる(と考える)起業家を3人ずつリストアップして、3か月にいちど会ってメンタリングをしてもらうということを仕組み化している。

これだけでもすごいと思うのですが、さらにすごいと思うのは、そうした横の関係(=先のステージに行っている人)だけでなく、縦の関係(=同じステージで違う立場にいる人)にもメンタリングしてもらっているところです。具体的には、起業家を側面から支援・アドバイスする立場にあるVCやコンサルタントなどの専門家にも定期的に会っています(たとえば、経営者開発コンサルタントとして直近で『40歳が社長になる日』を書かれ、ランサーズ社外取締役をされている岡島さんも秋好のメンターの1人です)。

こういう仕組みが必要なのは、何も起業家に限ったことではないと思っています。たとえばあなたが仮に、いま財務担当で、将来的にCFOになりたいと思ったとする。まずは自分が目指したいステージでCFOに必要とされる役割をしっかりと(下の図を参照)見きわめ、先のステージにいる先輩とのネットワークを積極的につくりにいって、自分の現在地点を定点観測していくとよいのではないでしょうか。

ベンチマークを見ながら、早くリスクをとってチャレンジする

メンターになってくれるような先輩が見つかったら、次はその人たちを道標としてベンチマークしながら、積極的なチャレンジの機会を探すことです。

もちろん、チャレンジには(不確実性・不確実な要素という意味での)リスクが伴います。でも一方で、同じステージでの同じ役割、つまり似た環境でずっと仕事をするということは、(たしかに楽ではあると思いますが)それだけキャリアが硬直化していくということでもあります。

年功序列型の組織・企業はこれからどんどんなくなっていくと思いますし、JALや東芝のような日本を代表する大企業でさえいつ経営危機にさらされるかわからないという状況です。産業寿命や企業寿命が明らかに短くなっていく一方で、人の寿命は長くなって100年人生時代に突入していくわけですから、むしろ、同じことをずっとやり続けていることが(環境の変化に対応できないという意味で)リスクになるかもしれない。

自分も楽天からランサーズに、ベンチャーの世界に飛び込むにあたってリスクをとりました。あまりロジカルに考えて決めたことではありません(「ええ!先生!」という突っ込みがあればすみませんw)。「1億総デザイン社会」という自分なりのビジョンコンセプトが実現できる機会を、積極的にベンチマークを見ていく中でタイミングよく見つけた、という感じです。

自分がとるリスク(=不確実性に高い自分への投資)に見合うリターンを得るのは自分でしかない、と思います。違うことをやればその分、失敗するかもしれないという思いは常に頭をよぎりますが、個人的には、ほとんどの失敗はすべて成長・学習の機会(=ラーニングエクスペリエンス)だと思っています(このあたりの話はまた次々回にしたいと思います)。

これは、何も違う企業や組織への転職に限った話ではないと思います。同じ企業の中にせよ、キャリアパスをたいていの人は意識する。そして一度は「自分はこのままでいいんだろうか」と悩むわけです。チャレンジの機会が実はそこに転がっているかもしれないのに、それに気づかずに見過ごしてしまっていることも多い。そしてそれを気づかせてくれるまわりのメンター的な存在がいないこともさらに多い。

ぜひ皆さんも、早い段階でリスクをとってチャレンジしてみることをおススメます。早ければ早いほど、チャレンジにともなう変化への対応力(「アジリティ」とか「レジリエンス」なんて言葉がつかわれたりしますね)がついていくと思います。チャレンジを多く重ねていく中で、自分が最も価値の出せるステージ、自分がもっとも輝ける役割が見つかっていくのではないでしょうか。

今回のポイント

というわけで今回のまとめです。

「経営ステージ×役割」のマトリクスでなりたい像をイメージする
なりたいキャリアの像に向けて、社内外にメンター・ベンチマークをつくる
ベンチマークを見ながら、早くリスクをとってチャレンジする

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。今回けっこうカタめ&ターゲットに偏りのある内容だったので、色々な(応援という名の)フィードバックが思い浮かびますw

次回は「働き方をハックする(仮)」というテーマで書く予定です。ぜひご期待ください。ここまで読んでくださった方で、まだフォローいただいていない方は、良ければぜひフォローしてください!


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曽根の率いる新規事業室では、経験豊富なメンバーを集結させた最高峰の布陣を敷き、新規事業「Lancers Top」をスタート。
事業責任者は、フリーランスのエンジニア向け仕事マッチングビジネスの社長として業界を先駆け、牽引してきたスペシャリストです。また、根幹を担うプロダクトには、ランサーズの新卒エンジニアとして入社し、これまでも数多くの新規事業に参画してプロダクトの成長に大きく貢献してきた最年少マネージャーの上野をアサイン。その他にも、大手人材業界のトップセールスの経験者がジョインするなど、少数精鋭のチームで事業を作っています。
一人ひとりが大きな裁量をもち、経営に近い立ち位置で社会の課題と新しいマーケットに挑んでいます。
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