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カンボジア発(!?)のVRスタートアップ!代表が語る創業エピソードと今後のビジョン

こんにちは!ラストマイルワークス採用担当神田です。
今回は弊社代表取締役小林の記事をご紹介します!学生時代や創業当初の想い、また何故カンボジアで起業?VR事業?など、弊社のビジョンやミッションの裏側が描かれている内容となっています。是非最後までご覧ください!

こんにちは!ラストマイルワークス代表取締役の小林です。 今回、一度過去を振り返り「そもそなぜ、ラストマイルワークスを起業したのか?」というところから、これからのビジョンについて、私からお話しできればと思います。 「なぜカンボジアで起業したのか?」と、よく聞かれます。 確かに、なぜ母国ではなく、アメリカのようなメジャーな国でもなく、わざわざ辺境の地で起業をしたのか、気になる方も多いかもしれません。日本の埼玉県出身で、海外とも無縁だった私が、なぜこのようなチャレンジをしたのか。昔話を交えながらお話しできればと思います。

ラストマイル(辺境で)で起業した理由

私は高校時代、毎日ボールを追いかけているサッカー少年でした。実はこの経験がのちに大きなきっかけとなるのですが、それはまた後ほど。 大学に進学し、一年目、2ヶ月ほど暇な時間ができることを知った私は、2年生の夏、単身で沖縄に旅行しました。それまで埼玉県から出たことがなかったこともあり、日本国内でも、全く違う環境、全く違う経験ができることに感銘を受け、翌年、3年生の夏にはもっと遠くに、どうせなら世界の中心に行ってみたいという純粋な気持ちで、ニューヨークを訪れました。それから海外旅行に味を占めた私は、世界各地を周る旅に。様々な国で、多様な文化に触れ、中でも発展途上国に訪れた際、改めて、日本が恵まれた国であること、そして、日本人ならではのことで、この素晴らしい国々に貢献ができないかと、思うようになりました。

日本に帰国してから、途上国のために何かできないかと、チャリティーイベントに参加するようになりました。サッカーのチャリティーイベントだったのですが、海外の学生を交えたサッカーの試合、コミュニケーションの連携が全くうまくいかず、内容的にはひどいものでした。国や人種が違えどもっとうまくやれたはず。この時の悔しさが、途上国に対する興味をより深くし、のちに起業する大きなきっかけとなったと思っています。 もう一つのきっかけが、大学4年生の頃にあった東日本大震災。恵まれていると思っていたはずの日本が、自然災害により生活の基盤が崩れ、家を失い、職を失う人たちを目の当たりにしました。地震防災を研究していたこともあり、被災地にも何度も足を運びましたが、あまりの無力感に大学で勉強している意味、地震防災に携わっている意味もわからなくなり、大学院受験も辞めました。 その時にふと思い出したのが、休学して旅をしていたころの世界中での思い出です。特にカンボジアには長くいたこともあり、その時に出会った人々の笑顔が頭に浮かびました。自分は何のスキルもないちっぽけな日本人にも関わらず、場所が変わるだけで必要としてくれる人たちが大勢いる、日本人として生まれ落ちたことがどれだけ幸運なことであり感謝すべきことか、そんなことを教えてくれたのもカンボジアでした。 何が起こるかわからない時代、普通のレールに沿った人生より、あの旅をしていたころのような、そんな人生を歩んでいく方が悔いのない人生を歩めるのではないか。そう思い途上国という、あえて基盤の整っていない国で起業をすることに決めました。0から1を作り出したかった。自分の成長が、会社の、国の成長にダイレクトにつながると思ったからです。


創業時のエピソード

大学を卒業し、カンボジアに渡りました。実は起業する国は、ルワンダかカンボジアかの二択でした。どちらも世界を周る中で、負の遺産を抱えた国という意味で印象深かった国でもあり、現地に繋がりができていたからです。 カンボジアで起業前提に3年間、スタートアップの企業に入社。退社後、ラストマイルワークスを起業しました。 今でさえ、CGやxRといったデジタルツイン推進のサービスを展開していますが、当初は違うことをしていて、日本からプノンペン、プノンペンから田舎にマイクロタスクをアウトソーシングするいうビジネスを展開していました。電気やWifi、PCを買って並べ、生徒を集めて研修するといったこともしていました。どれも日本の顧客で、クオリティも高く求められる業務だったのですが、結果的にはうまくいかなかった。田舎でいくら頑張っても少し前まで畑を耕していた人たちが日本品質のデジタルコンテンツをつくるというのは無理がありました。そのため、朝までプノンペンで作り直し、納品。というような無謀なこともしていました。 田舎の従業員にとってもすごくストレスが溜まってしまい、あるときそれが吹っ切れて田舎から追い出されてしまいました。私がネットもPCも用意したにも関わらず、です。結局、設備機器は一つも返してもらえませんでした。


創業当初からブレない心構え

田舎では色々とありましたが、いくらこちらから一方的に授けても、相手が変わらなければ、根本的な解決にならない。その時の気づきは今のマインドにも通ずるところがあります。 カンボジアからスタートしているという時点で、私たちは、あくまでも外国人。現地の方々が、同じビジョンを持って、共有しながら行動しようと思ってもらえない限りはどうしても、人や社会、国を変えるというのは難しいのです。私はあくまでも、その自立のサポートをしているだけだと、現地で働いてくれている社員にも伝えるようにしています。機会を与えることは、自分はできるけど、その先は現地の方々に主体的に動いてもらわないといけない。まあ、それは実は日本にも言えることだったりするのですが。


創業当初から変わったマインド

逆に創業当初から変わった気持ちもあります。ビジネスモデルは何度かピボットしています。 創業当初は過労死が話題になっていたころでもあり、「職の不均等」を是正したく、日本の雑務やルーチーンワークなど、労働過多なタスクをカンボジアに投げてもらい、日本ではクリエイティブなことや営業に時間を使う、もしくは残業せずに家族との時間をより多く過ごせる社会を目指していました。一方で、カンボジアではそうした雑務でさえも、目を輝かせてこなしてくれる人たちを知っていたので、そうした人材に機会を提供する。そうした、想いで起業をしました。 しかし、このビジネスモデルには限界がありました。雇用を創出することはできても、彼らの技術的な成長や給与含め、待遇を良くすることが難しいモデルだったのです。日本の雑務を減らしたい、途上国の雇用を創りたい、そうした想いは今でもありますが、仕事の単価、つまり価値が上がらない限りはいくら頑張っても薄利多売なビジネスしかできませんでした。 「Race to the bottom(底辺への競争)」という言葉があります。グローバリゼーションが進んだ先では、付加価値が低い仕事は人件費の安いところに簡単に転がって行ってしまいます。ある時、これはカンボジアの郊外にある中国の繊維工場とやってることが同じだ、むしろ数千人単位でやっている彼らの方がよっぽと社会に貢献しているのではないか、そう思ったことがあります。そして、その時に事業をピボットしようと決意しました。

VRという高付加価値な仕事

現地で働いている彼らの給与を上げるためには、薄利多売な商売をしていてもしょうがない、付加価値を上げられる仕事をしよう。そう思って始めたのが、不動産関連のVR開発事業でした。 元々不動産バブルなカンボジアでは建築や3Dを勉強する人が多くいました。VR元年と呼ばれていた2016年、日本だろうがカンボジアだろうが、世界中でみな初心者VRエンジニアだった時代に、開発を始められれば、下剋上ができるかもしれない。そう思いました。 彼らは機会がないだけで、提供すれば形にする力はあると思っていたので、文字通り機会(ツール)を提供しました。現在では日本からカンボジアとか、カンボジアから日本とかに関わらず、こうした日の目を浴びないような人に機会を提供し、ラストマイルグループとして世界に通用するサービスを提供するというところに至っています。それが、創業当初とは変わった気持ち、考え方です。


現在、ラストマイルは経営上どんなポイントにいるか?

「ラストマイルワークス」としてはまだまだ創業期です。自社製品のサービスComonyを社会に発信していくという段階。それに対して社会からフィードバックを受けて初めて成長期に入ると考えています。 現状、展開している日本・ベトナム・カンボジア、それぞれの支社でステータスは異なります。 カンボジアにおいては、安定期。基盤が落ち着いてきて、カンボジア内ではやりたいことがやれるような段階で、カンボジアNo.1テック企業にも入れる射程範囲に入っていると思います。 日本は未だ、第2創業期。ベトナムにおいては完全に創業期だと思います。

2030年の未来像

ラストマイルが取り扱っているものはVRやテック系の領域。今でさえ、社会の一部でしか実装されていないけれども、これから徐々に社会実装されていくと思っています。その時点でしっかりと社会にコミットできるよう、コツコツと準備を進めています。 10年後、ないしは近い未来、私たちが取り組むミラーワールドの領域は第3のプラットフォームになるといわれています。第1はGoogleやAmazonのようなウェブ、第2のプラットフォームはTwitterやFacebookが代表するようなSNS。そして、空間コンピューティング技術がもっと普及されているような世界において、comonyが第3のプラットフォームとして、社会基盤として実装されている、そんな状態を目指しています。

ラストマイルの世界における社会的意義

ここまで、お話を聞いてくださりありがとうございました! ラストマイルの創業とこれからについてお話しさせていただきましたが、経済的・社会的インパクトの両方をもっているモデルは、ラストマイルが持つ唯一無二の価値です。 これからも、途上国で新しいことをやるという逆説的なモデルと両刀で追求し続けたいと思っています。 高値で売られ、安い価格で買われる人たち。ラストマイルは、搾取をされない、エシカルテクノロジーのやり方で新しい価値をつくっていくことを考えています。 私たちの考えに共感してくれる人たちは、是非仲間になって一緒に未来を創っていきましょう。 いかがでしたでしょうか? 今後も、辺境(ラストマイル)に雇用をつくっていきます。ネパールとかルワンダとか。 私たちはラストマイルワースであり続けます。最終的には、ラストマイルと呼ばれる国をなくすこと。 それがもしかしたら私たちの使命なのかもしれません。

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