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SaaSスタートアップのエンタープライズセールスが難しいと思ったら見て欲しい話

はじめまして!経営管理クラウド「Loglass」を提供する株式会社ログラスでセールスをしている難波と申します!

この記事は【ログラス Businessチーム Advent Calendar 2022】の7日目(12月7日分)にエントリーしていて、私自身初noteを書かせていただきます!

この記事は以下のような方向けに書いています!
・(特に異業種から転職して)SaaSのエンプラセールスにチャレンジしているが、なかなか成果が出ずに悩んでいる方
・これからSaaSのスタートアップにチャレンジしようと考えている方
・ログラスに興味のある方

目次

  1. 簡単に自己紹介
  2. この記事を書こうと思ったきっかけ
  3. SaaSスタートアップのエンタープライズセールスがなぜ難しいのか?
  4. [SaaS]
  5. [スタートアップ]
  6. [エンタープライズセールス]
  7. SaaSスタートアップのエンタープライズセールスこそ、プロダクトではなく世界観を売るべきだという話
  8. 最後に宣伝です!!

簡単に自己紹介

33歳にして初めて転職をし、2022年4月、ログラスにジョインしました!
前職はパーソルという人材会社にて主にセールスを担当、最後の2-3年はセールスマネージャーとして、グループ横断営業組織の立ち上げ・マネジメントなどをやってました。
4歳娘と奥さんの3人家族。最近は趣味のサウナのために地方遠征してます。
ちなみに都内のおすすめは世田谷区にある「由縁別邸 代田」という所がとても好きです。





この記事を書こうと思ったきっかけ

前職ではスタートアップ~エンタープライズ企業まで様々なお客様を担当させていただきました。
特にエンタープライズセールスをミッションとしていたときは、お客様と長期的に関係性を構築する、いわゆる「深耕営業」は比較的得意な営業スタイルでした。

そして、2022年4月にログラスにジョイン。
ログラスはSaaSスタートアップとしては珍しく、創業期からエンタープライズ企業を中心にご提案・ご導入を進めておりました。
自分も早急に立ち上がりを!と思っていましたが、現実はそんなに甘くはなく、、、正直に言えばかなり立ち上がり苦労をしました。

そこで、なぜ大変かを言語化することで、これからSaaSスタートアップのエンプラセールスにチャレンジする方にとって、少しでもヒントになればと思いました!

ちなみにログラスには But we go -超えられない壁はない- という骨太なバリューがあり、まさにそれを体現してきたなと自負しています。


価値を生み出す人材を育てるために。株式会社ログラスはValueを策定しました! | 株式会社ログラス
プランニング・クラウド「Loglass」を提供する株式会社ログラス。この度、Valueを策定しました。策定までにかかった期間は8か月。悩みに悩んで、納得のいくValueが出来上がりました。Val...
https://www.wantedly.com/companies/loglass/post_articles/333320


なお、「経営管理クラウド?Loglass?ってなんだ?」という方は是非Loglass1人目セールス髙橋のnoteをお読みくださいませ。
(本当に分かりやすい)


ログラスって結局何が凄いのかよくわからないよね。を解決できるnoteがこれだ~Excel経営管理は大変すぎる編~|高橋優斗
高橋です。以前上げたnoteがとても反響良く、候補者の方に読んで頂いたりフォロワーさんから褒めてもらったり嬉しかったので、新しい記事を書こうと思いキーボードの上に指をそっと添えました。 私が何者かは↓の記事に書いてありますのでこちらもぜひ読んでみて下さい! さて、本題に入ります。 ...
https://note.com/yy1933/n/n3ba30384979e


ログラスって結局何が凄いのかよくわからないよね。を解決できるnoteがこれだ~「Loglass」を使えば全部解決編~|高橋優斗
高橋です。こちらは二部構成の後編になります。前編では「経営管理がいかに大変な業務であり、Excelで運用するとめちゃめちゃつらみである」という事を書き記してきました。そちらを読んでない場合はまずはそちらから読んで頂ければと思います。 という訳で後半はやっと「Loglass」に触れていきたいと思います。 ※前編を読んでいないとわからない内容になっていますので、必ず前編を読んできてください・・・!
https://note.com/yy1933/n/n7937c1d1ace0



SaaSスタートアップのエンタープライズセールスがなぜ難しいのか?

前提①本記事ではあくまで「なぜ難しいか?」を整理することで、大局観的に現状を把握し次のアクションに繋げることを目的としています。「How」の部分に関しては、また別のnoteで記載したいと思います。前提②「プロダクトの機能が足りない」という話は本記事では触れません。そもそもスタートアップにおいて、最初からエンタープライズ企業が100%満足できるだけの機能があるケースはまずあり得ません。「機能が無いから売れません!」というのは、いつまで経っても売れないのと一緒なので、売れるためにどうするかを言語化しましょう。

ここでは「SaaS」「スタートアップ」「エンタープライズセールス」に分解して考えてみたいと思います。

結論から言えば、一足飛びに解決する手段は存在せず、”問題点を分解して、課題を特定して、打ち手を考えて実行して検証して・・・”の繰り返しでしかないと思っています。

[SaaS]

1.必要性の問題
基本的に同じ業務領域において、選定されるシステムは一つだけです。
他社製品にリプレイスすることはあっても同じ領域のシステムを複数導入することは、まずあり得ません。
私は元々人材業界の営業だったこともありますが、お客様から見ると複数の人材会社と契約することはよくあることです。
このあたりは異業種→IT(特にSaaS)へ転職すると一番最初にぶち当たる壁ではないかなと思います。

2.柔軟性の問題
SaaSプロダクトは業務最適化を行うことでスクラッチ開発よりも安価で最適なサービスを提供できるという特長があります。
一方、日本国内においては業務にシステムを合わせる思想が元々強いと言われています。(以下有名な「DXレポート」からの抜粋です)

多くの経営者が、将来の成長、競争力強化のために、新たなデジタル技術を活用して新たなビジネス・モデルを創出・柔軟に改変するデジタル・トランスフォーメーション(=DX)の必要性について理解しているが・・・
・ 既存システムが、事業部門ごとに構築されて、全社横断的なデータ活用ができなかったり、過剰なカスタマイズがなされているなどにより、複雑化・ブラックボックス化
・ 経営者がDXを望んでも、データ活用のために上記のような既存システムの問題を解決し、そのためには業務自体の見直しも求められる中(=経営改革そのもの)、現場サイドの抵抗も大きく、いかにこれを実行するかが課題となっている
→ この課題を克服できない場合、DXが実現できないのみでなく、2025年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性(2025年の崖)
出典:経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」引用

特にエンタープライズ企業になればなるほど、複数のシステムを連動させて業務構築しているケースもあるため、お客様、特にユーザー部門の要望と自社サービスをすり合わせるというフェーズが大事になります。
このフェーズを飛ばしてしまうと絶対に導入検討されないですし、仮に導入いただいたとしてもすぐに解約に繋がるので丁寧に進める必要があります。

[スタートアップ]

3.認知度の問題
これは大手→スタートアップに転職した方は漏れなく感じることだと思います。
そもそもの会社に対する認知・プロダクトの認知、ブランド、さらに市場認知などがここに当たります。
人は知らないものに対して強い警戒心を持ちます。
お客様との商談においてこの警戒心を解くことができないと、まったく購買まで話が進まないことは容易に想像できるかと思います。

4.信用度の問題
これも大手→スタートアップに転職した方は感じると思いますが、基本的にスタートアップ企業に「信用」はありません。
ここで言う信用とは与信・セキュリティ・導入実績などを指します。
「契約直前で与信チェック・セキュリティチェックが問題で導入が見送られた・・・」なんてこともスタートアップではよくある話です。
売れるセールスは、ご契約いただくためにクリアすべきポイントを商談フェーズのなるべく早いタイミングでキャッチし対策を打つ活動を行っています。
それこそが信用度を上げる活動であると理解しているからです。

[エンタープライズセールス]

5.決裁者の問題
SMBとエンタープライズにおけるセールスの違いで最も特徴的なものが「担当者と決裁者が異なる」という事だと思われます。
もちろん担当者=決裁者というケースもあると思いますが、上場企業における決裁者とは「担当役員」等の特定の”人物”ではなく「取締役会」などの”場”であるケースもあります。
*SMB向けセールスでガンガン売れていた方がエンタープライズ向けセールスで悩むポイントの最たる例だと思います。

それゆえに直接対話できない決裁者に承認を得るためのスキルが必要です。
具体的には、セールスがお客様社内の「稟議書」を書ける状態が求められます。
セールスがお客様に提示する「提案書」は、あくまでお客様の担当者様がこの「稟議書」を作成し稟議を通すための素材であるとイメージすると良く、その観点で提案書を作れることが売れるエンタープライズセールスに欠かせない要素です。
(もっと言えば、適切な素材が提供できれば必ずしも「提案書」という形である必要もありません)

6.時間軸の問題
上記の決裁者の問題とも近いですが、上場企業での稟議承認には(肌感覚ですが)平均して1か月は掛かります。
またシステムの導入検討自体には3か月以上掛かることが一般的ですし、エンタープライズ企業においては1年以上掛かることも珍しくありません。

ここでお伝えしたいことは「必要以上に焦らない&お客様を急がせない」ということです。
セールス目線ではどうしても受注を急ぐあまり焦ってしまったり、お客様に対して意思決定を急がせてしまいがちです。
お客様もこのあたりは敏感なので「ああ、この営業、受注が欲しくて何度もしつこく連絡してくるなー」と思われてしまうと一気に購買意欲も下がってしまいます。(自分が営業を受ける立場になってみるとよく分かります)
あくまで主語はお客様です。
お客様の意思決定の背中を押してあげることは大事ですが、必要以上に迫るような行為は双方にとってデメリットであると肝に銘じましょう。

SaaSスタートアップのエンタープライズセールスこそ、プロダクトではなく世界観を売るべきだという話

では最後に、ログラスのセールス組織ではどういったことにチャレンジしているかをご紹介します。

ごく当たり前ですが、お客様はシステムを購入したい訳ではありません。
(システムを購入することで)何かしらの課題を解決し、理想の状態に近づきたいのです。
システム購入はあくまで手段でしかありません。

例えば私はサウナが好きですが、暑いところが好きなわけではありません。
「このサウナは特殊な設備で他のサウナよりも高温を保てます」と言われても興味を持ちません。
一方で「このサウナは特殊な設備で高温を保つことができ、そのおかげでサウナ後の休憩に深いととのいを得ることができます」と購買後の状態がイメージできれば興味が湧きます。

つまりお客様が求めていることはプロダクトの機能ではなく、プロダクトを利用した先に何があるか?それが自社にとって必要なことか?という観点が大事です。
よって、セールスが注力すべきことは、お客様と一緒に創りたい世界観を深く議論し言語化することだと考えます。

(例)ログラスが提供する経営管理クラウド「Loglass」においては以下のようなイメージです。

■機能紹介パターン:予算策定・見込更新におけるExcel作業が効率化されます。簡単にアウトプットデータが見られます。■世界観パターン:フォーキャストが精緻になることでマーケットからの期待も高まり、市場価値向上に繋がります。それにより資金調達力が上がり、適切な投資を踏むことができます。今よりもフォーキャストを正確に把握するために様々な経営データを一元化し可視化したくないですか?

もちろん言うは易しで、皆が皆すぐにできるようなものではありません。
ログラスではこれを「ビジョンセリング」と呼び、元外資ITトップセールスである141さんを中心にお客様へ適切な価値訴求できるようにトレーニングをしています。
*141さんのnoteは、私が上記に書いたような問題点をどのように解決するかを具体的に記載されてます。是非まだ読んだことが無い方がいれば覗いてみて欲しいです・・・!

自分の夢から、夢に"あいのり"させてもらう決断(退職/入社エントリ)|DJ141|note
かなりご無沙汰のnoteとなりました。digsasの創業者兼CEOの石井でございます。最初に結論を書いてしまいますが、 株式会社digsasとしての事業を終了をいたします。それと同時に、2022年6月より 株式会社ログラス に入社し、主に大手企業様を担当するエンタープライズセールスを担務させていただくことになりました。 今までの私の人生の中で最も大きな決断をさらっと書きましたが、 ...
https://note.com/dj141/n/nbd26cde75191


外資ITトップセールスが考えた提案書テンプレートを配布します!!|DJ141|note
今日は、僕が必要だと思っている 提案書に必要な要素をすべて詰め込んだ、いわば 提案書テンプレートを配布しようと思います。テンプレは最下部にリンクを埋め込んでおきます! ことの発端はここから。 世の中で提案書に書くべき項目をバシっと言えるレベルで 定型化出来ている人ってどのくらいいるんだろう?とおもって聞いてみました。すると・・・やはり、ほとんどいない。 では、みなさん、 ...
https://note.com/dj141/n/nea644010328f



SaaSスタートアップ×エンタープライズセールスという、最高難易度のミッションにチャレンジしている方にこそ、「世界観」をお客様と一緒に創れるセールスになって欲しいと切に願っています。
(もちろん私も含め、ログラスのセールスメンバーもチャレンジしています!)

最後に宣伝です!!

2022年12月のログラスのアドベントカレンダーはまだまだ続きますので、是非お楽しみに。
明日はログラス1人目インサイドセールス/なかやまさんの記事が公開予定です!


株式会社ログラス Businessチーム Advent Calendar 2022 - Adventar
株式会社ログラスでビジネスサイドを担うメンバーのアドベントカレンダーです。 ▼ログラス ProductチームAdvent Calendar 2022はこちら https://qiita.com/advent-calendar/2022/loglass
https://adventar.org/calendars/8020


ログラスは上記のような最高難易度のセールス経験ができ、かつすでに日本を代表するようなエンタープライズ企業様にも複数ご活用いただいております。
私自身もログラスのセールスが難しいからこそ、圧倒的な成長を実感してますし、何よりもお客様への価値提供を最前線でできる喜びを感じております!

ログラスでは全方位で採用強化中です!
セールスはもちろんマーケ、CS、プロダクト、コーポレートのほぼ全職種で募集をしておりますので、ぜひご興味いただけたらお話しましょう!
TwwiterDMなどお気軽に!



最後までお読みいただきありがとうございました!
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