ーー2024年6月にエムアウトへジョインし、現在「AI×人材トレーニング」のスタートアップ設立を目指し、0→1のフェーズに挑む事業責任者の木村さん。
エムアウトとの出会いは?そして、経営者に上場企業幹部と様々なキャリアを実現させてきた中、いまなぜ新規事業開発に挑むのか?
そんな木村さんご自身についてインタビューをさせていただきました。
ー木村さんのこれまでのご経歴を教えてください。
原点は20代の頃に立ち上げたWeb開発会社です。当時はWebプログラマーとして、手探りで事業を進めていました。その後、外国人特化型の人材採用支援会社の立ち上げにも関わり、その頃ちょうど日本で外国人労働者の受け入れが拡大し始めた時期で、「こういうサービスは絶対に必要になる!」と直感したんです。多様な文化やバックグラウンドを持った人たちと一緒に課題解決に取り組んだことで、グローバルな視野が広がりました。
そして2020年。株式会社プラザクリエイトに参画し、新サービスの開発や新規事業の立ち上げをメインで担当していました。同社で執行役員として事業を推進していましたが、新しいことにチャレンジしたいという気持ちが強くなり、2024年3月に卒業。
新規事業の起案を検討している中で、2024年6月にエムアウトへジョインし、現在は「AI×人材トレーニング」のスタートアップ設立を目指して、いわゆる0→1のフェーズに全力投球しているところです。
ーエムアウトを知ったきっかけ・入社理由はどのようなことだったんでしょう?
前職でエムアウトと共同プロジェクトを進める機会があったんです。そのときに「事業開発に対する姿勢が本当に真剣だな」と感じました。まさに“顧客起点”で物事を考えて、リスクを徹底的に洗い出してから動くんだなと・・自分自身も「サービスを作るなら時間をかけてでも顧客起点でビジネスを考え、長く使ってもらえるようものを作りたい」と思っていたので「エムアウトなら自分がやりたいことを形にできそう」と強く思ったんです。
もうひとつ大きかったのは、生成AIの進化によって業界構造が大きく変わるんじゃないかって確信していた時期と重なったことですね。人材育成領域でも、AIによる新しい価値が創出できるはずだと感じていました。そんなタイミングでエムアウトから声をかけてもらい、「ここでなら大きく挑戦できる」と思ったんです。
ー他社にはないエムアウトの魅力や強みはありますか?
自分一人で「業界構造を変えるぞ!」「時価総額1000億円目指す!」と叫んでも、普通は誰も相手にしてくれないじゃないですか。でもエムアウトには、ミスミ(時価総額約1兆円)の創業者・田口さんをはじめ、上場支援の実績が豊富な中村さん(公認会計士・非常勤取締役)、複数の大型EXITを成功させた福岡さん(代表取締役社長)など、豊富な経験と知見を持ったメンターがたくさんいます。
もちろん主体はあくまで自分自身ですが、この環境はなかなか得られるものじゃない。だからこそ、「こんな大きな夢を実現できるんじゃないか」という気持ちになれます。それにエムアウトは既存事業を持たない分、変なしがらみや短期的な収益プレッシャーに縛られずに済むんです。
逆に言えば、設備や顧客基盤がないので全部自分たちで作らなきゃいけない。でもそのぶん、本当に顧客目線でゼロから考えられる。それが一番の強みかもしれません。
ーここまでのお話だけでも常にステージを引き上げながらチャレンジされている印象ですが、そこにはビジネスパーソンとして何かしらの軸などがあったりしたんでしょうか?
高校を中退して働いていた時期があるのですが、その頃は本当に大変でした。今でいうパワハラも当たり前にあって、学歴もないうえに景気も悪かった時代です。当時は「働けるだけありがたい」という環境で、一生懸命頑張っても名前すら覚えてもらえないことも多かったんです。
今でも「自分に価値がなければ、いつそういう境遇になってもおかしくなってない」と思っています。だから学びには人一倍貪欲です。Web開発や新規事業開発に関してはより深く学び、他の分野もなるべく興味を持って学習するようにしています。
また、一度目の起業の経験も大きな学びとなりました。20代で起業して、それなりに上手くいきましたが、スケールはさせられなかったんです。そもそも拡大しようという意思もありませんでしたが・・でも、より多くの人に役立つ事業をつくっていくにはビジョンや戦略をもってスケールさせる力が必要だと気づきました。
その後、自分の会社を譲渡して、改めて会社員の立場でしっかり学ぼうと決めたんです。ビジョンがないと「何のためにやってるんだっけ?」とわからなくなるし、戦略がないと巻き込んだ仲間を疲弊させてしまう。まだ学習中の身ではありますが、少なくとも以前よりはビジョンや戦略を示せるようになってきたと思います。
ー経営者、上場企業幹部、そして事業家へとポジションを切り替えていく中でご自身の中でどのような変化がありましたか?
様々な立場を経験したことで、物事をより多面的に見られるようになったと実感しています。例えば、小規模企業の経営者時代は、毎月のキャッシュフローが最大の悩みでした。大きな案件を獲得しても入金が数ヶ月後となると、その間の運転資金をどうするか。従業員への給与支払いを絶対に遅らせるわけにはいきませんからね。
その一方で組織の一員として働く立場になると、安定した給与はありますが、全てを自分の思い通りにできるわけではありません。様々な板挟みの中で、円滑に物事を進めるには多方面への配慮が必要でした。上場企業での経験では、永続的な成長を目指しながら、より厳格なコンプライアンス遵守が求められました。世間からすれば当たり前のことですが、実際にそれを実践するのは想像以上に難しいものです。
これらの経験を通じて、様々な立場の人の苦労に共感できることが、自分自身の強みになっていると思います。それは仕事に限定されてない、人としての強みですね。誰かが苦しんでいるとき、助けてあげることができるかはわからないけど、その気持ちを理解し、共感することはできる。それはとても大切なことだと思っています。
ーそんな中でどのような時に仕事を通してやりがいを感じますか?
ユーザーインタビューで、「そうそう、こういうサービスを待っていたんです!」と言ってもらえると、やっぱり嬉しいですよね。自分たちが苦労して作ったプロトタイプやアイデアに、誰かが価値を感じてくれる瞬間って、それだけで救われる思いがします。
ただ、まだまだ準備段階なので「これが自分のやりがいです!」と胸を張って言えるのはこれからかなと思っています。事業が形になって、仲間と一緒にその瞬間を共有してハイタッチできる日を楽しみにしています!
ー今まで様々な事業を形にしてきた木村さんですが、新規事業ならではの難しさ・これまで直面した課題を教えてください!
新規事業の正解なんてどこにも書いてないんですよね。何をどう進めたら絶対うまくいく保証はないです。ユーザーが言っている「課題」が実は表面的なものだったり、技術的に解決が難しいこともあります。「一筋縄ではいかない」ことばかりです。
だからこそ「この課題を解決したいんだ!」という強い想いと、チームで建設的な議論を重ねることが欠かせないなと感じています。何度失敗しても、すぐに軌道修正してまたチャレンジする。それこそが新規事業開発のリアルな姿ですね。
ー今後どのような仲間と一緒に働きたいですか?
人材育成、教育の在り方に疑問を感じ、新しい時代の人材育成スタンダードを作りたい、社会を大きく変えたい、と思っている方とぜひ一緒に働きたいですね。新規事業は不確実性が高いので、強い信念が必要です。だけど同時に謙虚さもないと、ユーザーの本音に気づけなくなる。
あとは、仲間をリスペクトして、いっしょに建設的な議論をしてくれる方も大歓迎です。
ー最後に・・エムアウトで働く魅力を一言でお願いします!
「顧客起点で社会を大きく変えることにチャレンジできる場所」これに尽きますね。この言葉に共感してくれる仲間と共に、次の時代の新しい当たり前をつくっていきたい。そう考えています。