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楽天、リクルートのテックリードを経てエムスリーのCTOへ

4/1にCTOへ就任した矢崎 聖也さんにお話しを伺いました!矢崎さんの経歴についてやCTOからみたエンジニアグループの面白さについて話していただきました。

ーCTOの就任おめでとうございます!

ー矢崎:ありがとうございます!

ー新たにCTOに就任した矢崎さんを皆さんに知っていただきたいので、これまでの経歴を教えいただけますか。

矢崎 聖也と申します。大学院在籍中に大学発ベンチャーでエンジニア系のアルバイトや自社開発のSIerで契約社員で開発をしていました。卒業後は新卒で楽天に入社し、新卒研修を経て部署配属になったのですが、学生の頃からシステム開発やアプリ開発経験があったからか、新規立ち上げサービスの部署に配属となり、Rポイントカードのシステムの開発・運用を担当しました。そこでは良い人達と仕事ができましたし、得るものは大きかったですね。

ーすごい、学生の頃からバリバリ開発されていたのですね

ー矢崎:入社して3年くらい経過した頃、開発が一区切りついたこと、また色々な技術や組織のあり方を見ることに興味があったため転職を意識しました。2社目はリクルートコミュニケーションズに入社したのですが、開発機能会社になるのでグループの事業会社と組んでシステムの開発をするため、立ち位置や技術のコンディション、開発の進め方も前職とは異なりました。具体的には、AIRシリーズのテックリードとして全体の技術選定やコードレビューなどを担当していました。

ーそういえば、初めて矢崎さんのレジュメを見た時にとても強い経歴だなと、戦いの痕跡みたいなものを感じたことを覚えています笑。

ー矢崎:リクルートもほぼ3年在籍したのですが、自分のエンジニアとしての有り様はリクルートでの経験を通して見えた面がありました。私の場合、大きい組織で様々な人を指揮・指導するよりも、少数精鋭なフラットなチームの中で自らコードも書いてゆく方が、自分の強みを活かせると思い転職を考えました。

ーなるほど。エムスリーに入社を決めた理由もお伺いしたいです。

ー矢崎:私自身、もともと生涯現役のエンジニアとして生きていきたい思いが強いんですよね。それを念頭に置いた場合、強いビジネスが確立されていて、かつ技術的なチャレンジができること。また単に同じようなコードを量産するのではなく、技術的なチャレンジがビジネスの価値になる、そんな企業でやっていきたいと思いました。それが当てはまる企業がエムスリーだったという感じです。エンジニアリングのチャレンジを通して生産性を上げたり、ビジネスチャンスを創出したいというニーズが強いと選考時から理解していましたし、入社してからも同様の印象です。

ー生涯エンジニアってかっこいいですね!また、入社後にギャップがなかったのは良かったです。人事として少し安心しました。次に入社してからの業務詳細を教えてください。

ー矢崎:そうですね。創業当時から続いているMR君というプロダクトの改善は大きなテーマとして取り組んでいます。20年続いているサービスですので、どうしても世の中の技術の進歩とのギャップは出てしまうので、まずはどこを改善すべきかを見極めて実際に手を動かして良くしているところです。

ーインパクトも大きいでしょうし大事な取り組みですね。他にはどういったことをされていますか。

ー矢崎:JVM系言語や RDBMS などのナレッジ共有や、ボイラープレートコードが発生していたもののライブラリ化などもしています。この辺りは入社してからやったほうがいいなと思ったので、自分で取り組みを始めました。

ーUSに出張もされてましたよね。

ー矢崎:はい、昨年の11月から3ヶ月ほど出張して現地で開発をしたり、日本に戻った今でもUS案件も担当しています。技術のテーマだとKubernetesやNode.jsを使ってゴリゴリコードを書いたりしています。これはチャレンジになってますね!

ーそれは良かったです!次に矢崎さんがエンジニアのキャリアを歩む上で大事にしていることも聞きたいです。

ー矢崎:多くの技術を知り、また使い込むことで得られるものがあると考えています。私はもともと特定技術だけをやってきているわけではないんです。

初めて本格的にプログラミングをしたのが、小学生の頃でJavaScriptでコードを書いたのが最初でした。その際もJavaScriptにこだわりがあったわけではなく、家でパソコンを触りすぎて、パソコンを禁止されたんですよ笑。そこで今で言うインターネットカフェのような場所に入り浸っていたのですが、そこで自由に触れられるのがブラウザとJavaScriptだけだったのです。その後は、サーバサイドのC#やJVM系言語も触ってきましたし、大学に入ってからアルバイトや契約社員で開発をした時も、PHP、Java、Rubyなどいろいろと触ってきました。まだ Redis などが一般的でない時代にトランザクション機能つきの KVS をスクラッチ実装したり、CPU 性能を使い切るグラフィックス描画処理と GUI を作ったり、今で言う gRPC に似た RPC 処理系を実装したりといった技術的チャレンジもありました。

私はIT技術全般が大好きなので、特定の技術じゃないと嫌だというのはあまりないです。むしろ色んな技術の背景や実情を知ることで、それらの知識が組み合わさってより広い見識が深まっていくところが面白くモチベーションになります。

ー家でパソコンを禁止されても、めげないところが矢崎さんらしいエピソードですね笑。

ー矢崎:もう一つはずっとコードは書き続けないといけないと思っています。書いていないとどうしても勘が鈍るんですよね。もちろん、公開されている情報は入手できるのですが、案外他言語や過去のアプローチと似てるなとか、まだ微妙な点があるなとか、意外なところに良さがあるなとか、そういった知見を得るには自分で触らないといけないと感じてます。

ーなるほど、ありがとうございます。そんな矢崎さんが思う、エムスリーでエンジニアとして働く面白さはどういったところでしょうか。

ー矢崎:まず特徴としてエムスリーは技術を好きな人を集めていて、間違いなく技術が好きなエンジニアが集まっているので日々刺激があります。次に、判断をする際にフラットかつロジカルに意思決定するというカルチャーがあるので、例えば今までこの技術を使っていて慣れているから今後も同様のものを使いましょう、といった考え方ではないんですよね。これはどちらがいいわけではなく、好みが分かれるところだと思いますが、私は今のエムスリーの考え方が好きです。

また、エムスリーのエンジニアはキャラが濃いと言うか、エンジニアごとに好みがありますね。例えば、Scalaが大好きな人もいればGoが好きな人やKotlinが好きでコミュニティ活動している人もいます。色んな技術が好きな人が一つの企業、もっと言えば一つのフロアで隣り合わせに座っているって珍しいんじゃないかなと私は思っています。こういった環境は面白いですよね。趣味で情報収集やコードを書いたりはするのですが、現実的に1日の中で仕事をして過ごす時間は長いので、仕事中に得られる情報や刺激って重要なファクターだと思います。しかも技術を使ってみて得られる生の事例や知見って全部外部に公開されるものではないので、社内で得られる情報って重要だなと。

ー飲み会ではみんな技術ネタで盛り上がってますし、たしかに、働く仲間から受ける影響は大きいと思うので大事ですね。矢崎さんとしてこんなエンジニアと一緒に働きたいというイメージはありますか。

ー矢崎:なかなか難しい質問ですね。敢えて幅を狭めたくないと思っていて。エムスリーの良さは多様性にあると思っているので、間口を絞ることはエムスリーにとって良いことではないかなと。例えば、SIer出身者で業務フローやシステム設計に強い経験があることを活かせる業務もありますし、一方でいかにユーザーエクスペリエンスをよくするか、いかにエンゲージメントを上げるかといった側面もあります。色々なバックグラウンドの人が集まって得意分野を補完し合いながらやっていく方が会社やビジネスの方向性にあっていると思います。

ーたしかに、多様性ってエムスリーらしいし、各々の強みが生かせるチームは面白いですね!最後にCTOとしての今後の意気込みを是非聞かせてください!

ー矢崎:テックブログにも書いたのですが、フラットな多様性の中から生まれるものを大事にする場合、CTOが上から指示すると良さを殺してしまうと思っています。なので意気込みでいくと、変に肩肘張らずに権威にならないことをまずは重視しています。その上で多様性がある組織をスケールさせるために、分散トレーシングの導入といったことを通して開発・保守を効率化できると良いと考えております。全体最適の観点での底上げをやっていきたいです。ただしそれも権威に基づいたものでなく、あくまでエンジニアリング上のフラットな必要性を起点に進めてゆくスタイルを重要視しています。

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