なぜ私がこの会社を作ったのか?

なぜ私がこの会社を作ったか。

私はかつて、大きな病院で医師として勤務していました。

そこで目にしたのは、介護施設で低水準の医療しか受けられない患者さんと、必要な医療行為が少しでもあると入居を認めない介護施設です。

象徴的なエピソードがあります。容態が悪くなり、施設から搬送されてくる高齢の患者さん。

病院でせっかく命をとりとめても、痰吸引という医療行為が1日3回必要な状態となって退院することになりました。その患者さんの受け入れを特別養護老人ホームはいともたやすく断りました。

「福祉だから医療はできない」と。

施設にはナースがいても「うちではできません」の一点張りでした。

仕方なくもといた家で介護をすることになりました。

もともと介護するだけの余裕がない家庭だから施設に入っていたのに、医療も介護も必要なおばあちゃんが家に帰ってくる。

共働きのその奥さんは会社を辞めなくてはいけませんでした。

共働きで学費をなんとかねん出していた家計は一気に傾き、お孫さんは大学進学をあきらめました。この方は1年後、私の勤務していた病院に体調悪化で再度入院、そのまま亡くなられました。

そのときにご家族のお嫁さんが私に泣きながら話してくれたエピソードがこれです。

「命を助けてくれて感謝しているけど、無理に退院させないでほしかった。施設に戻れないのは仕方ない。でも無理やり追い出したのは先生なんです」と。


はたして私は患者さんのご家族を不幸にするために医師になったのでしょうか?

私は与えられた職務を忠実すぎるほどに全うしていたはずです。治療が必要だった。命を救った。病院での治療が不要になったから退院させた。

そしてお孫さんが大学をあきらめた。私は一人の若者の人生を壊してしまいました。この不幸のトリガーを引いたのは、まぎれもなく私だったのです。

この事実から必死に目をそらし、「優秀な研修医」として、良心に蓋をしたまま、機械のように診断・治療を行い、ひたすら退院させました。おそらくはたくさんの不幸も一緒に。

なぜ命を救うことで不幸が生まれるのか?

この問いは徐々に私のなかで大きくなりました。

正直に告白すれば、良心の呵責と既存の介護施設への怒り、その二つが私が会社を興した原動力です。

福祉だって医療をすればいいじゃないか。そうすれば私のように忠実に職務を全うしたが故の悲しい結末を少しでも避けられるはず。

「先生だから簡単に言う」とは言わせない。社会に「こうしたら安心な生活を提供できる」と示す。

業界に経営ノウハウをどんどん公開する。

どんどん真似してもらう。そうすることで社会を変える。

だから私たちはこの事業を続けています。



私たちは、入居者さま・ご家族さま・働く仲間・地域社会に対して、「安心な生活」を提供するために事業を行っています。

お客様は安心して歳を重ねることができる、スタッフは介護という仕事に誇りを持ち安心して人生設計ができる、私たちはそんな社会を作るモデルとなります。

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