採用広報は、会社の良いところを伝える場になりがちです。今回は逆に、ミラスタDS事業部が「どんな人を採用しないと決めているか」を書きます。
断る基準を公開するのは勇気がいります。それでも書くのは、候補者にとって「入ってから合わないと気づく」リスクを減らす一番の材料になると考えているからです。読んで「自分には合わない」と感じたなら、それもこの記事の役割だと思っています。
■ 「採用しない」を明言する会社は少ない
IT企業の採用コンテンツを見渡すと、活躍する社員のインタビュー、社内イベントのレポート、市場データの解説が中心です。どれも「入社後の良い姿」を伝えるもので、「うちはこういう人を採用しません」と明言する会社はほとんど見当たりません。
不採用の理由がフィードバックされることも少なく、候補者は自分の何が合わなかったのかを知らないまま、次の選考に向かうことになります。SES業界では、人数を確保したい会社ほど採用のハードルを下げ、その結果生まれるミスマッチを現場と本人に押しつける構造もあります。
ミラスタDS事業部は逆の選択をしています。採用基準を先に公開し、そのうえで「採用しない基準」も明示する。選考の手の内を見せることで、応募の前に「ここは自分に合わない」と判断してもらえるなら、それは候補者にとっても私たちにとっても良い結果だからです。
■ 前提となる採用基準
DS事業部の採用判断は「スキル・経験」と「カルチャーフィット」の両方を必須としています。カルチャーフィットは、自律性・成長意欲・チームワーク・誠実さ・柔軟性・顧客志向の6つの行動特性で確認します。どちらか一方だけで採用することはありません。この前提の上に、以下の「採用しない基準」があります。
■ 採用しないと決めている6つの特徴
スキルや経歴に関わらず採用しないことを、社内ルールとして明文化しています。
① 基本的なコミュニケーションができない
質問の意図を理解し、自分の考えを説明できることは、顧客先で働くうえでの土台です。ここが成立しない場合、どれだけ技術力があっても現場で本人が苦しむことになります。
② 学習意欲がない
技術は変わり続けます。現状維持を望む方には、私たちの環境は合わないと思います。
③ 他責思考が強い
失敗を他人のせいにする姿勢は、チームの信頼関係を壊します。失敗自体は問題にしません。
④ 誠実さに欠ける
経歴の虚偽申告は、内容の大小に関わらずお断りしています。約束を守ることは、顧客と信頼関係を築く仕事の前提です。
⑤ 協調性がない
個人プレーで成果を出せる方でも、チームで成果を出すことを大切にできない場合は採用しません。
⑥ 常に否定的で、改善提案をしない
課題の指摘は歓迎します。ただし、批判だけで代案がない姿勢は組織を前に進めません。
いずれも「性格の良し悪し」ではなく、私たちの働き方と噛み合うかどうかの基準です。
■ 未経験の方の採用範囲を限定している理由
もうひとつ、応募前に知っておいてほしいことがあります。DS事業部では、未経験の方の採用対象を「インフラの設計・構築を目指す方」に限定しています。開発案件への参画を希望する未経験の方、およびIT運用だけを続けていきたいという方は、採用を見送らせていただいています。
開発の現場が求めるのは実務経験のあるエンジニアです。そこに未経験の方を送り出すことは、顧客に対しても、本人に対しても不誠実だと考えています。「開発案件に入れます」と言って採用し、実際には違う現場に配属する。そうした募集時の説明と実態のずれこそ、この業界で最も避けるべきことだからです。できない約束をしない。その代わり、インフラの設計・構築へ進む道筋は、育成体系と毎月の1on1で本気で支えます。
IT運用だけをご希望の方をお断りしているのも、同じ理由です。当社がご用意できる案件はインフラの設計・構築に寄っており、IT運用だけを長く続けられる環境を約束できません。ご希望とお渡しできる仕事が一致しないまま入社していただくと、結局はやりたい仕事ができないまま時間が過ぎてしまいます。それなら、応募の前にお伝えするのが誠実だと考えています。
■ 選考する側に課している禁止事項
採用する側にも、自分たちに課しているルールがあります。
・個人的な好みや直感だけで採用判断をしない。「なんとなく合いそう」は補助的な材料にとどめ、必ず基準に照らして評価します
・口説きすぎない。「ぜひうちに来てください」という押しつけはしません。候補者が自分で納得して決断できる情報提供を優先します
・採用基準を候補者に隠さない。この記事を公開している理由そのものです
採用は会社が候補者を選ぶ場であると同時に、候補者が会社を見極める場でもある。その対等さを崩さないことを大切にしています。
■ 応募を検討している方へ
NG基準を読んで、少し不安になった方もいるかもしれません。私たちは完璧な人を探しているわけではなく、姿勢の方向性を見ています。「自分はこの基準に当てはまりそうか」と気になったら、カジュアル面談で率直に聞いてください。経歴書は不要で、応募義務もありません。選考ではなく、互いに確認し合う場として使ってもらえたらと思います。
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