スマホ1台でゲーム配信ができるライブ配信プラットフォーム「Mirrativ」を運営するミラティブ。2020年3月に大学を卒業し、同年11月に入社。BizDev・PdMを経て、2026年4月より執行役員、ミラティブ事業本部 本部長に就任した佐藤孝彦さん。明確な目標は持たずにスタートした佐藤さんが、どのようにして今のポジションに至ったのか、お話を聞きました。
佐藤 孝彦(さとう たかひこ)/執行役員 ミラティブ事業本部 本部長 2020年3月大学卒業後にスタートアップ企業でマーケティング業務に従事。同年11月にミラティブへ入社。BizDev(現営業本部)にて営業・営業企画に従事した後、2022年にPdMへ転向。Web領域やロイヤルユーザー施策を担当し、プロダクト開発をリード。2026年、執行役員に就任。現在はミラティブ事業全体の成長を担う。
「やりたいこと」はなかった。それでも、“面白いと思える仕事”は選び続けてきた
——入社までの経緯を教えてください。
大学卒業後、7ヶ月くらい別の会社で働いた後、ミラティブに入社しました。当時は「これがやりたい」というものが特にあったわけではなく、正直、何をやりたいのかは、よくわからない状態でした。
ただ、「自分が面白いと思えるプロダクトに関わりたい」という気持ちはあって。特にエンタメ領域で、自分の意思が込められるサービスに携わりたいとは思っていました。
そんなときに、知人からミラティブを紹介してもらって、話を聞く中で「ここなら自分が面白いと思えるものに関われそうだな」と感じて、入社を決めました。
BizDevからPdMへ。「やりたい」という気持ちでキャリアを広げてきた
——入社後はどのような経験を積まれてきたのでしょうか。
最初は現在の営業本部で、ミラティブの広告営業と営業企画の両方をやっていました。ゲーム会社さんと向き合いながら、「どうすればユーザーの心が動くか」を考える仕事です。BizDevを2年くらい経験して、MirrativアプリのPdMに転向しました。
——PdMへの異動はご自身の意思だったんですか?
そうです。もともとBizDevとMirrativアプリのPdM、両方に興味がありました。どちらも経験してみたいと思っていたところ、タイミングが合って異動しました。
——BizDevとMirrativアプリのPdMで、違いはどのような点にありましたか。
どちらもユーザーに向き合う仕事ではありますが、アプローチの方法はかなり違います。BizDevは、ゲーム会社さんが一緒に施策に取り組んでいただかないと実現しませんので、担当者や意思決定者の心をどう動かすかが重要です。なので、そのための資料や、コミュニケーションが中心となります。
一方で、MirrativアプリのPdMは、ユーザーに直接価値を届ける仕事です。ユーザーに細かく説明はできないので、自然に使われる機能や、企画を作らないといけません。こだわるポイントやこだわり方は変わりましたね。
執行役員としてのミッションは、「ミラティブそのものを大きくすること」
——現在のミッションについて教えてください。
ミラティブのPdMはそれぞれKPIを受け持って施策を行っていますが、今はそういった役回りではなく 、「Mirrativをどう大きくするか」を考える立場になっています。
「アクティブユーザーを増やす」というような、KPIを伸ばすことはもちろん大事なんですが、今はそれ以上に「Mirrativそのものを、どう成長させるか」に責任を持っています。
——執行役員になってから、意識の変化はありましたか。
一番大きな変化は、考える対象が変わったことですね。これまではユーザー中心で、ずっと、どうしたらユーザーが喜ぶかを考えていました。
今は、それに加えて「どうすれば、組織が強くなり続けるか」や「どうすれば、社内のメンバーがいい状態で働けるか」ということも考えるようになっています。
実は、マネージャーになって半年くらいで執行役員になっているので、マネージメント経験自体はそんなに長くないんです。もともとは、自分で手を動かすのが好きなタイプですが、マネージャーになってからは、人にお願いをすることを意識しています。
タスクを抱えすぎると、重要な場面で意思決定の質が落ちたり、即動けない場面が出てきたり、どこかの仕事が滞ったりするので、適切な人に任せて、自分のリソースに余裕をもつようにしています。
メンバーの理解は、聞くより観察。ユーザーを見るように、人を見る
——仕事をするうえで大事にしていることを教えてください。
常に自分の企画などの仕事については、いつでも誰にでも説明できる状態にしておくことを大事にしています。誰に、どんな価値を届けるのか、そのためにどんな要件が必要なのか。そこが曖昧なまま進めることはしないようにしています。
ユーザーに出すものについては、最後まで考え切る。それはずっと意識していることですね。
——メンバーとの関わりで意識していることはありますか。
それぞれの価値観を理解することをすごく大事にしています。ただ、僕の性格や、スタンスとしても直接聞くことはあまりなくて。それより、日々の言動や反応、雑談の中から「こういう価値観なんだな」と理解していくことが多いです。
ユーザーに直接欲しい機能をヒアリングしても、真の回答が得られないのと似ており、一緒に働くメンバーに対しても、表に出ているものの裏側を想像するようにしています。
あとは、僕が苦手なことと、こちらの温度感など包み隠さず大抵は伝えてます。そのうえで、「頼らせてほしい」「何か問題が発生したら僕がなんでもします」とお願いしていますね。実際のタスクやプロジェクトを依頼する場合は、その人にお任せしつつ、「いつでもなんでも聞いてください」という姿勢を意識しています。
目標は、自分らしいリーダー像を見つけること
——今後の目標を教えてください。
自分なりのリーダー像を見つけることですね。ミラティブ事業本部 本部長の前任者で執行役員の岡田さんとは、タイプが違いますし、いわゆる「こうあるべき」という型に合わせるというよりは、自分に合ったやり方を模索していきたいと思っています。
岡田さんを含めた経営陣や、部長陣にはよく相談にのってもらいます。誰かが正解を持ってるわけではないと思うので、いろんな人と話をするようにしていますね。
あと、僕自身、組織のなかで「一番〇〇ができる」というものがないんです。分析、営業、ゲームの企画等、僕より優れているメンバーがいます。なので、トップダウンではなく、メンバーと一緒に考えながらやっています。
一緒に働きたいのは、「ユーザーを喜ばせたい」と思える人
——どんな人と一緒に働きたいですか。
「ユーザーを喜ばせたい」という意志を持っている人です。Mirrativにはたくさんのユーザーがいますので、当然喜ばれる企画も異なります。今までにはない新しい企画や施策が出てくると、嬉しいですね。それには、「ユーザーを喜ばせたい」という意志が大事かな、と思います。
あとは、現時点でのスキルはあまり重視していません。それ以上に、壁にぶつかったときに「悔しい」と思ってやりきれるか、できなかったことが、次のタイミングではできるようになっているか、という姿勢が大事だと思っています。
——最後に、候補者の方へのメッセージをお願いします。
やりたいことが明確でなくても、全然いいと思っています。自分もそうでしたし、働いていく中で、見つかったり、変化することも多いので。
やりたいことがない=意思がない、ではないと思うので、そこはあまり気にせずに、少しでも興味があればミラティブに一歩踏み出してもらえると嬉しいです。
最後に。仕事と向き合い続けるために、大切にしている時間
ーーミラティブは「好きでつながり、自分の物語(ナラティブ)が生まれる居場所」をビジョンに掲げ、ユーザーさんの好きなものに向き合っています。そんな佐藤さん自身の、仕事以外での「好きなもの」についても教えてください。
漫画を読むことが多いです。有名な作品だけでなく、あまり知られていない作品も含めて、いろいろ読んでいます。ストーリーももちろんなんですが、「あとがき」を読むのが好きで。
連載が途中で終わってしまった作品だと、本当は描きたかった展開や作者の意図が書かれていることがあるんですよね。それを読んでからもう一度作品を読むと、見え方が変わるというか、「あ、このキャラクターってこういう役割だったんだ」といった発見があったりします。
——仕事とのつながりもありますか?
あると思います。ユーザーの行動を考えるときも、表に出ているものだけでなく、その裏にある意図や感情を想像することが大事なので。
一つの出来事でも、見る角度を変えると全く違う意味を持つ。それはプロダクトづくりでも同じだなと感じています。
※記事の内容は執筆当時(2026年6月時点)のものです。
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