転職を考えるとき、「以前いた会社に戻る」という選択肢を考える人はどれくらいいるでしょうか。一度退職した会社に自ら戻ってくる━━その決断には、並大抵ではない理由があります。
Nateeにカムバック入社したプロデューサー兼ユニットリーダー・岡本空(以下、岡本)は、離れていた時間を経て、自分が本当にやりたいことと、Nateeというフィールドの意味をあらためて見つめ直しました。今回は、岡本が再びNateeを選んだ理由と、ユニットリーダーとして描くこれからについて聞きました。
▼プロフィール
岡本 空(おかもと そら)
前職ではメーカー営業を経て、IP(キャラクター)プロデュースに関わる。マーケティング力を身につけたいという思いからNateeへ入社。一度退職した後、離職期間に自分の軸を見つめ直し、カムバック入社を果たす。現在はプロデューサー兼ユニットリーダーとして活躍中。
最初の入社を決めた理由と、一度離れた背景
━━まずは、Nateeに最初に入社したきっかけを教えてください。
2022年の夏に転職活動をするなかで、Nateeに出会いました。学生時代に自分自身が演劇活動に打ち込んでいたこともあり、「個性や才能を活かせる社会をつくる」ことを目指す考え方に、強く魅力を感じたのを覚えています。選考を通じて「人類をタレントに。」というミッションに触れたときは、ワクワクが止まりませんでした。
・クリエイターの「個性」を引き出す
・難題を「アイデア」で解決する
・ファンや視聴者の「心を動かす」
「これらのキーワードにピンと来るなら、Nateeでのクリエイティブな仕事にきっと向いています」と言われて、完全に心を打たれました。自分がやりたい実践的なマーケティングと、心を動かすクリエイティブがここでなら繋がる気がして、「よし、ここで挑戦しよう」と入社を決めました。
━━そんな熱い想いで入社したNateeを一度離れることにした背景を、差し支えない範囲で聞かせてください。
いくつかの要因が重なりました。入社当初はクリエイティブディレクションへの思いが強くあったのですが、実際にはキャスティングを中心にさまざまな役割を担う中で、自分がやりたいこととの距離感に悩む時期がありました。
そして、働いているうちに、「自分や周囲が期待している姿」と「実際に出せているバリュー」の差分に、強い焦りを感じてしまうようになりました。
その差分をなんとか埋めようと、キャスティングの前後工程まで一貫して巻き取ることに挑戦したのですが、当時はプライベートでも慣れない育児が重なったタイミングで、完全にキャパシティを超えてしまい、1ヶ月のお休みをいただくことになりました。
休んでいる間も、Nateeというフィールドでもう一度前向きに走り出す自分の姿を、当時はまだうまくイメージすることができず、苦渋の決断ではありましたが、退職という選択をしました。
「離れた時間で、自分の根本と向き合った。」━━カムバックを決めた瞬間
━━「Nateeに戻ろう」と思ったのはどんな瞬間でしたか?
離れていた期間は、ひたすら「自分自身の根本」と向き合う時間になりました。コーチングを受ける中で、自分の思考や行動の癖にも気づき、少しずつ整理していくことで、自分の人生で成し遂げたい方向性が見えてきたんです。
それは、「誰かの魅力が引き出され、その人の人生への情熱を底上げするようなことがしたい」ということでした。「空さんのおかげで、人生に楽しさを見出せるようになりました」と言ってもらえるような存在でありたいと思うようになりました。
そんなふうに自分の内面が整理されてきたタイミングで、戻る理由もはっきりしました。
理由はシンプルで、「まだ解決していない課題、やり残したことがあったから」です。当時やり切れていなかった業務上の具体や仕組みづくりはもちろんですが、何より、1回目の入社の時にNateeの「人類をタレントに。」というミッションに心震えたあの体験、あの時の自分を嘘にするわけにはいかないと思ったんです。そのミッションと、新しく見つけた「誰かの魅力を引き出したい」という自分の目的が完全にリンクしたことが、戻る一番の決め手でした。
━━ 一度離れたからこそ気づいた、Nateeならではの魅力はありますか?
一周回って気づいたのは、Nateeのメンバーは良い意味で「非合理的」だということです。ここで言う「非合理的」とは、短期的な効率や損得だけで割り切るのではなく、ミッションや相手への誠実さをちゃんと優先できる、という意味です。「人類をタレントに。」というミッションを、純度高く心に刻んで仕事をしている人たちが集まっています。
「クライアントファースト」と「クリエイターファースト」を同時に体現しようとするのって、正直簡単な仕事ではありません。でもNateeのメンバーは、それを愚直に、本気で、泥まみれになりながらも両立させにいくんです。そういう根本の部分で感性が合う仲間たちと一緒に働ける職場って、実はすごく貴重だと外に出て初めて気づきました。
━━カムバックして実際に働いてみて、「戻ってきてよかった」と感じた瞬間を教えてください。
ふたつあります。ひとつは、会社全体に「明日を信じて今日を戦っている」空気があること。戻ってきて最初の週に、メンバーが目の前の案件に本気でぶつかっている姿を見て、「ああ、ここに戻ってきたんだ」と思いました。
もうひとつは、以前よりも自分の「存在意義」を感じられていることです。カムバックしてからは、ユニットリーダーという役割もいただいて。チームとクライアント・クリエイターの間に立って、物事を前に進める仲介役としての自分の動きが、以前よりもずっとはっきりと見えるようになりました。「自分がいることで、何かが変わっている」という感覚が、今は確かにあります。
「クリエイターの気づき」が、マーケティングの価値になる。━━Nateeの「クリエイター共創型マーケティング」の本質
━━ここまでは空さんご自身について伺ってきましたが、これまでクリエイターと数多く向き合ってきた空さんは、クリエイターのどんなところに魅力を感じていますか?
一番の魅力は「ものづくりに対する、ひたむきな姿勢」です。ブランドの課題、クリエイター自身の世界観、そして「視聴者が観たいもの」。この3つの重なりを探っていくプロセスは本当に刺激的です。
彼らは「言われていないけどやっちゃう表現」や「そんな切り口があったか!」という驚きをどんどん出してくれます。修正要望に対しても、ただ従うのではなく、自分らしい方法で昇華しようとしたり、どうしても違えばあえてやらない選択をしたりする。でも、その根底には必ず「視聴者目線」という絶対にブレない理由があるんです。
「これだ!」というアウトプットが生まれた瞬間や、視聴者にしっかり届いたと感じられる瞬間に立ち会うたび、彼らのクリエイティビティに強く共感しますし、ビジネスパートナーとして大きな魅力を感じています。
━━Nateeの「クリエイター共創型マーケティング」を、空さん自身の言葉で説明するとどうなりますか?
私の言葉で言うと、「クリエイターの率直な感覚から、ブランドがまだ気づいていないヒントを見つけ出すこと」です。
短期的な広告成果だけを追うのではなく、売上につながる要因・つながらない要因をマーケター視点で見極めるために、クリエイターやファンとのコミュニケーションを丁寧に重ねながら、本質的な気づきを拾い続けること。それが私たちの役割だと思っています。
クリエイターと本気で伴走していると、彼らから率直な声が出てくる瞬間があるんです。「こっちの表現の方が視聴者に届きそう」「この商品のこの魅力は、こういう角度の方が生活者に伝わりやすい」とか。こうした声の中に、ブランドが届けたいことをもっと自然に届けるためのヒントが詰まっているんですよね。
その気づきを逃さずキャッチして、マーケティングの資産に変えていく。クリエイターやファンの反応を見ながら、届け方を一緒に磨き続けること。それがNateeの「共創」の本質だと思っています。
━━クリエイターと長く信頼関係を築くために、大切にしていることは何ですか?
私が目指しているのは、彼らの知名度やクリエイティビティをただ「消費」することではありません。案件によっては、「これがあなたの過去の勝ちパターンだから、今回もこれでやってください」というように、「過去起点の再現」になってしまうこともあります。
でも私は、なるべくその人のクリエイター人生にとってプラスになるような座組、つまり「未来視点の提案」を設計したいと思っています。
「こういう表現はまだやったことないと思うんですけど、絶対にあなたの世界観に合っていると思うんです。一緒にトライしてみませんか?」と提案して、彼ら自身の新しい可能性を広げていく。
彼らの過去を消費するのではなく、正当な対価を払い、未来の可能性を一緒に面白がる。そんなフラットで誠実な「戦友」のような向き合い方こそが、結果として最も強固な信頼関係に繋がると信じています。
「フルスイングできる環境をつくる。」━━ユニットリーダーとしての在り方
━━Nateeが「プロデューサー組織」へと変わったタイミングでユニットリーダーに就任されましたが、チームメンバーにとって、どんな存在でありたいと考えていますか?
メンバーが安心して、目の前の仕事に100%の熱量でフルスイングできる環境をつくる存在でありたいです。そのために私がやるべきことは、リスク管理や関係各所との調整を引き受けること。そして、客観的な「鏡」または「思考の補助線」となって、メンバーが自分では気づきにくい視点を補うことだと思っています。
━━チームメンバーの成長や活躍を見て、「よかったな」と感じた最近のエピソードはありますか?
チーム全体として、それぞれが進みたい方向へ着実に進めている実感があって、それが純粋に嬉しいですね。
私が手取り足取り教えたわけではなく、「自ら環境を変えにいく」「本質的な気づきを得る」「フィードバックを受けて行動を変える」といったポジティブな事例が日々起きています。
例えば、レポーティングのアウトプットの価値について葛藤する中で、「単なる結果の羅列ではなく、ブランドの課題に対する仮説検証がしっかり設計できているか」という本質的な視点に自ら行き着いたケースもありました。
それぞれが自分なりの壁を越えて、自分の足で着実に1歩目を踏み出している。そういう連鎖を見られるのが、リーダーとして一番「よかったな」と思う瞬間ですね。
━━最後に、Nateeに興味を持ってくれている方へメッセージをお願いします!
正直に言うと、決して楽な環境ではないです。でも、「人類をタレントに。」というミッションのもとで誰かの可能性を広げる面白さは、ここでしか味わえないと思っています。
「こういう人に来てほしい」という話をすると、クリエイターに対して「事業目線」で向き合える人に来てほしいなと思います。ファンとしての愛情は大前提として、そこから泥臭く着地点を探れるタフさがある人です。
誰かの魅力を引き出しながら、自分自身の仕事も人生も思いっきり楽しみたいと思っている方がいれば、ぜひ一度話を聞きに来てください。お待ちしています!