「総務」と聞くと、決められた事務作業を黙々とこなす仕事をイメージする方も多いかもしれません。しかしNECTの総務部が目指しているのは、一人ひとりがスキルを磨き、その力で“稼げる”総務です。
今回お話を伺ったのは、総務部長の坂本和生さん。北海道大学大学院で研究に打ち込んだ後、フリーターを経てNECTへ入社。販売の現場から人材開発部、そして総務部長へと、異動のたびに新しい世界へ飛び込んできました。
「見えていない世界があるなら、見てみたい」。そんな坂本さんのキャリアの歩みと、未経験からでも専門性を身につけ、その先のキャリアまで描ける総務部づくりについて語っていただきました。
坂本 和生 / 総務部長 兼 経営企画室長
愛知県出身。北海道大学大学院修了後、フリーター期間を経て2020年9月にNECTへ入社。出向事業部で販売に従事し、半年でリーダーに。2022年10月に人材開発部へ異動し、研修担当を務める。2024年2月に総務部長に就任し、同年に経営企画室長も兼務。
「経験に勝るものはない」。研究の道から、幅広く挑戦できる場所へ
──まずは学生時代について教えてください。
地元は海沿いの田舎町で、関わるのは地元の人ばかり。不満はないけど、毎日がただただ過ぎていく感覚がありました。勉強をするほど「もっと広い世界を見てみたい」「いろんな人と関わってみたい」という気持ちが強くなり、あえて遠く離れた北海道大学に進学しました。
そして大学時代に夢中になったのは、よさこいサークルです。まさに求めていた非日常の熱狂的な世界でした。
個性がバラバラなメンバーが同じ方向を向いて本気で打ち込み、晴れの舞台では一人ひとりが個性を爆発させる。その一員としての誇りや一体感、そしてキラキラと光るみんなを見るのがこれ以上ない喜びでした。
今思えば、人が輝く瞬間に立ち会う面白さを知った、最初の経験だったのかもしれません。
──大学院まで進んだとお伺いしました。その後の進路を教えてください。
理学部化学科から大学院へ進み、有機化学の基礎研究をしていました。分子に光や熱、試薬で刺激を与えると、動きや形がどう変わるのか。それをひたすら突き詰める世界です。
ただ、3〜4年研究室にこもるうちに、自分には合わないなと感じるようになって。よさこいの経験もあって、やっぱり自分は人と関わっている方が楽しいと気づき、研究の道からは離れることにしました。
研究と並行していた就職活動がうまくいかず、一度東京に出て、フリーターとして働きながら旅をしたり、いろんな人に会ったりしていました。
そこで気づいたのが、どれだけ考えや想いがあっても、経験に勝るものはないということです。今後の選択肢を増やすためにも、まずは社会人としての経験をしっかり積もうと決め、改めて就職活動を始めました。
──そこでNECTと出会ったのですね。最終的にNECTに決めた理由を教えてください。
はい、人材エージェントからご紹介いただきました。
決めてはベンチャー気質が強く、いろいろなことに挑戦できそうだと感じたことです。
研究という一つのことを縦に深める経験をしてきたからこそ、今度は営業から人事まで、横に幅広く経験したかった。その点NECTは自分の関わりたい「人」の領域で、様々な事業を展開していました。
「ここなら自分の幅が広がるかもしれない」、と思い入社を決意しました。
異動のたびに、新しい世界へ。販売現場から人材開発、そして総務部長に
──入社後は、どのようなキャリアを歩んできたのでしょうか?
最初は出向事業部で、販売の現場からスタートしました。まずは働いて経験を積もうと、目の前の仕事に向き合っていましたね。半年でリーダーを任せてもらい、2年間現場を経験しました。
その後、2022年10月に希望していた人材開発部へ異動しました。
──人材開発部を希望したのはなぜですか?
やはり人と関わる仕事がしたかったからです。
当時は、関わった人が成長して感謝してもらえたら嬉しい、という気持ちが大きかったですね。今振り返ると、その人が輝く瞬間を見たかったんだと思います。進む道は人それぞれでも、自分が関わることで少しでもいい方向に進めるような環境を整えたい、と。
人材開発部では、研修づくりに長けた先輩から多くを学びました。厳しいことを伝えつつ、しっかりフォローもする。伝え方にもロジックがあって、考え抜いた上で伝えることが大切なんだと。この学びは、今のマネジメントにも活きています。
──そこから総務部長に就任されますね。
当時の総務部長とナンバー2が退職することになり、社長と役員から「坂本しかいない」と声をかけてもらったのがきっかけです。
自分から色々な部署に顔を出していたのを見てくれていて。
というのも、人材開発部では従業員のフォローが主な仕事ですが、一人ひとりのことだけではなく、属する各事業の構造や課題を知っておきたいなと思い、色々な人にヒアリングしていたんです。
そうしているうちに、色々な部署の業務や情報が自然と集まってきていて。総務は全体を支える仕事なので、その動き方が合致したのだと思います。
──未経験の領域への異動に、迷いはなかったのでしょうか?
迷いはあまりなかったですね(笑)。
純粋に、面白そうだと思ったんです。総務には、まだ自分に見えていない世界があるだろうなと。求められているならやってみよう、という気持ちでした。
NECTはその人のキャリアを大事にしてくれるので、「もし本当に合わなければ人材開発部に戻してもらえるだろう」という安心感もありました。
未経験の部長がはじめた、全員で回す組織づくり
──就任当時の総務部は、どのような状況でしたか?
業務のほとんどがトップ2名に集約されていた状況でした。
その2人が抜けたということは、業務が回らないことを意味します。
そのため、まずは業務を止めないことが最優先。自分が巻き取れる業務は全部巻き取るところからスタートしました。
ただ私も総務業務は未経験。残ってくれていたメンバーに「全部教えてほしい」とお願いして、0から業務を習得していきました。
──そこから、どのように立て直していったのですか?
全員で回す体制に変えていきました。そもそも、自分ひとりでは全部見きれませんから(笑)。
最初に全体感を掴むことができたので、そこからは適切なフローの構築やシステム導入による効率化、メンバーへの業務の委任を始めました。
パズルゲームのような感覚で、システムで解決するか、人で解決するかを1つ1つ当てはめていきました。今までのルールが全部正しいとは思わず、今も変え続けています。
あわせて、それまでなかった総務の評価制度もつくりました。任せるべきことは任せ、その分きちんと評価する。全員で進めていくからこそ、大事にしたかったところです。
──組織には、どのような変化がありましたか?
従業員数は当時の約600名から約900名に増えましたが、総務はほぼ同じ人数で回せています。もちろん、今後は増員していく予定です。
雰囲気も、周りから「明るくなった」と言われるようになりました。
以前は黙々とパソコンに向かう集団だったのが、自然と会話が生まれるようになって。体制を変えてからは退職者もほとんど出ておらず、みんな長く続けてくれています。
一社で、バックオフィスのすべてに関われる。総務から広がるキャリア
──改めて、NECTの総務部の仕事内容を教えてください。
NECTの総務は、労務・経理・庶務・事務のすべてを含みます。社員情報のシステム入力、勤怠データのチェック、給与計算、交通費の精算、雇用契約書や派遣に関わる個別契約書の作成、来客・電話・メール対応まで幅広いです。
他の会社だと、労務は労務、経理は経理と分かれていることが多いと思いますが、NECTでは一つの部署でバックオフィスのほぼ全領域に関われます。年功序列もないので、未経験から始めても、専門的なスキルをより早く、より幅広く身につけられる環境です。スキルを磨きながら会社の全体像をつかめるのも、NECTの総務ならではの面白さですね。
──メンバーのキャリアには、どのように向き合っていますか?
「総務だから総務しかできない」というのは、面白くないと思っていて。一人ひとりがどうキャリアを積みたいのかを、必ず確認するようにしています。
例えば、やりたいことがまだ決まっていない分、いろんなことをできるようになりたいというメンバーには、オールマイティーに業務を任せて、将来的には自分に近いポジションを目指してもらう。給与を上げたいメンバーとは、資格取得やパソコンスキルなど専門性を強化する道を。ワークライフバランスを大事にしたいメンバーとは、業務効率を上げて業務時間を減らす方向を一緒に考えています。
NECTには業務に直接関係のない資格取得まで会社が支援する「業務外資格支援制度」や研修もあるので、目指す方向に合わせてスキルを伸ばしやすいと思います。
▼NECTの研修
【研修制度紹介】定着率90%を支える「9つのカスタマイズ研修」。一人ひとりのキャリアに伴走するNECTの裏側 | 株式会社NECT
──総務で身につけたスキルは、他の領域にも活かせるのでしょうか?
私自身が、その一例かもしれません。
総務には、売上や利益、会社の動きなど、あらゆる情報が集まってきます。そうした情報を扱っていたことで助成金などにも関わるようになり、その流れで経営企画室長も兼務することになりました。総務で得た数字や仕組みの知識が、そのまま会社の今後を考える仕事につながっているんです。
NECTには、やりたいと言ったことを止める人がいません。代表も含めて、手を挙げれば応援してくれる環境です。もちろん、みんな目の前の業務で手一杯なのも分かっているので、もっと情報を公開して、取りに行きやすい状態をつくるのが自分の役目だと思っています。
目指すのは、社外にも貢献できる「稼げる総務」
──今後、総務部をどのような組織にしていきたいですか?
自分たちでBPOを請け負えるくらいの人材がそろった総務部にしたいと考えています。
総務の業務には、AIに置き換わる部分もあれば、どうしても人の手が必要な部分もあります。例えば給与計算や社会保険の手続きなどは、人手が足りない中小企業も多い領域です。私たちがそうした業務を請け負えれば、総務でも売上を生み出せるはずです。
ただルーティンワークをこなすのではなく、自分がどうなりたいかをもとに業務を決め、磨いたスキルで、副業のように外部の業務を担う。そして、それが給与に反映されていく。
決まった給与をもらうだけの部署ではなく、自分たちのスキルを外に出していける「稼げる総務」を目指したいです。
──最後に、どのような方と一緒に働きたいですか?
大前提として、ミスなく漏れなく、会社の“守り”として責任感を持って働ける方です。守りがしっかりしているからこそ、社員が安心して働けますから。
その上で、「総務だから」という枠にとらわれない方と一緒に働きたいですね。
私自身、販売の現場からスタートして、人材開発、総務と、そのときどきで見えていなかった世界に飛び込んできました。今が現場の仕事でも、未経験でも、まったく問題ありません。自分のスキルを磨き、その先のキャリアまで一緒に描いていける方と出会えるのを楽しみにしています。
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