「社内は見えるのに、社外は見えない」── コレタ創業の原点
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プロフィール紹介
はじめまして。株式会社エヌケーエナジーシステム 代表取締役社長の野田です。
弊社は、AI搭載のデジタルセールスルーム「コレタ for Sales」を開発・運営しています。
簡単に私の経歴をお話しすると、新卒でアクセンチュアに入社し、デジタル部門でDXや新規事業の立ち上げを支援していました。その後、タレントマネジメントシステムを提供するカオナビに転職。事業戦略の推進や、エンタープライズ領域の責任者を経験しました。
2022年に独立し、今の会社を創業。「社外コラボレーションを変革する」というテーマで事業をやっています。
今回は、なぜこの事業を始めたのか、創業の原点についてお話しさせてください。
なぜコレタをつくり始めたのか
社内のコミュニケーションは、この10年で劇的に変わった
Slackでリアルタイムにやり取りし、Notionでナレッジを共有し、Zoomで顔を見ながら議論する。
チームの誰が何を考えているか、プロジェクトがどこまで進んでいるか。社内のことは、ほとんど「見える」ようになりました。
でも社外は変わっていない?
でも、社外はどうでしょうか。
顧客への提案、ベンダーとの調整、パートナーとの協業。ビジネスの成果を左右する「社外とのコミュニケーション」は、いまだにメールと添付ファイルが中心です。
送った資料を見てくれたのか、わからない。 社内で誰に共有されているのか、わからない。 検討が進んでいるのか止まっているのか、わからない。
「その後、いかがでしょうか?」
何度もこのメールを送りながら、私はずっと違和感を感じていました。
DXを推進する側で気づいた、「変わらないもの」
新卒時代の話に戻させてください。
新卒で入社したのは、前述の通りアクセンチュアのデジタル部門でした。
企業の生産性をITの力で上げる。DXや新規サービスの創出を通じて、社会を変えていく。そんな志を持って、さまざまなプロジェクトに携わりました。
ただ、現場で痛感したのは「人や組織が変わらないと、DXは成り立たない」ということ。どれだけ優れたシステムを導入しても、使う人が変わらなければ意味がない。
そこで次のキャリアとして選んだのが、HR × Techの領域でタレントマネジメントシステムを提供するカオナビでした。人と組織の変革を、テクノロジーで支援する。事業戦略の推進や、エンタープライズ領域の責任者として、一定の手応えを感じることができました。
カオナビで見えた「社外との距離」
しかし、カオナビで営業やカスタマーサクセスの支援に関わる中で、新たな課題が見えてきました。
顧客とのやり取りが、とにかく煩雑なのです。
メモはどこにあるか分からない。ファイルは添付で送りっぱなし。タスクの進捗は誰も把握していない。メールのスレッドは埋もれていく。
そして何より、「顧客が今、何を検討してくれているのか」が見えない。
提案資料を送った後、相手の社内でどう扱われているのか。誰に共有されているのか。前向きなのか、そうでないのか。すべてがブラックボックスでした。
ふと気づいたのは、この状況はカオナビに限った話ではないということ。
営業、ベンダー、パートナー、コンサル。社外の人々とのコラボレーションは、今後アウトソーシングの拡大も含めて確実に増えていく。なのに、そのコミュニケーション手段は社内と比べて圧倒的にアナログなままでした。
アクセンチュア時代を振り返っても、コンサルタントと顧客のやり取りは結局メールと電話が中心だった。DXを推進する側でさえ、社外とのコミュニケーションは旧態依然としていたのです。
30年以上、変わっていない領域
社内コミュニケーションは、この10年で革命的に進化しました。
一方、社外コミュニケーションはどうか。
メールが普及したのは1990年代。そこから30年以上、基本的な形は変わっていません。メールを送り、ファイルを添付し、電話でフォローする。その繰り返しです。
社内では当たり前にできている「コラボレーション」が、なぜ社外とはできないのか。
顧客もベンダーもパートナーも、本来は同じゴールに向かって一緒に進むチームのはず。なのに、メールという壁が「距離」を生んでいる。
この領域を本気で変えようとしているサービスがあるか、調べました。
結論、ほとんど見つかりませんでした。部分的な機能を提供するツールはあっても、「社外コラボレーション」という本質的な課題に正面から向き合っているプロダクトは存在しなかった。
だったら、自分でつくるしかない。
まず、営業から始める理由
コレタは「社外コラボレーションを変革する」というビジョンを掲げています。
ただ、いきなりすべての領域を変えることはできません。だから、まず「営業」という領域から挑戦を始めることにしました。
理由は2つあります。
1つ目は、私自身がカオナビ時代に営業の課題を強く感じていたから。顧客とのメモ・ファイル・タスク・メールのやり取りの煩雑さ。そして何より、顧客が何を検討してくれているのかが見えないもどかしさ。この原体験が、コレタの出発点です。
2つ目は、営業はどの会社にも存在するから。BtoB、BtoC、大企業、スタートアップ。業種や規模を問わず、すべてのビジネスは「売る」ことから始まります。営業という普遍的な領域で成功できれば、そこから他の領域にも展開できると考えました。
社外コラボレーションを変革する
コレタは、この壁を壊すために作りました。
社外の相手とも、あたかも社内のようにコラボレーションできる。提案の進捗が見える。検討状況がわかる。適切なタイミングで動ける。
そんな世界を、まずは「営業」という領域から実現していきます。
そして、いずれは営業を超えて、カスタマーサクセス、パートナー連携、ベンダーマネジメント。あらゆる社外コミュニケーションへ。
社外コラボレーションを変革する。 それが、私たちの挑戦です。
株式会社エヌケーエナジーシステム 代表取締役社長 野田 和也