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“物流世界をビッグデータ化” 一人目機械学習エンジニアが語る、物流におけるデータ活用への期待

こんにちは、オープンロジで機械学習エンジニアをしている阿部です。

2年前に物流スタートアップのオープンロジに1人目の機械学習エンジニアとして入社し、物流分野におけるデータ活用に関わってきました。「物流のデータ活用って何するの?」という方も多いと思うので、私がオープンロジで働きたいと思った理由や物流データの面白さについてお話ししたいと思います!

オープンロジとの出会い

データ活用のお話の前に、そもそも私がなぜオープンロジに入社したのかをお伝えします。

経歴

2012年:仙台高専卒業後、東北大学へ編入学。プログラミング言語理論、形式手法について研究。

2014年:東北大学大学院へ入学。

2016年:サイバーエージェント入社。広告配信のCTR予測や予算最適化システムを開発。

2021年:一人目の機械学習エンジニアとして、オープンロジ入社。


データ活用で、全く新しい価値を作る先駆的な挑戦をしてみたくなった

オープンロジに入社する前は、サイバーエージェントで広告配信のための予測や最適化システムを開発していました。機械学習エンジニア、バックエンドエンジニア、データサイエンティストを兼務する形で、機械学習モデルやソフトウェアの開発・運用、データ分析まで幅広く担当していました。機械学習の最新の技術に触れる機会が多く、刺激的でしたが、仕事をする中で「データ活用で全く新しい価値を作る先駆的な挑戦をしてみたい」という気持ちが強くなってきました。

そんな中、オープンロジからスカウトのメッセージをいただきました。面談で会社説明を聞き、とても独自性が高くデータとの相性が良いビジネスモデルだと感じたのを覚えています。また、今後データ活用に力を入れていくために機械学習エンジニアを探している状況であり、チームの立ち上げに関わることができること、そしてレガシーな仕組みが多く残る物流業界にデータ活用を導入するというまさに先駆的な取り組みができそうな点で、私の求めていた環境だと確信し、入社を決めました。

機械学習エンジニアという職種は数学的な知識のみならずドメイン知識も極めて重要です。前職では広告やメディアに関わってきたので、物流への転身はドメインの学び直しになります。私にとってこの転職は一つの大きなチャレンジでした。

オープンロジとデータ活用

ここからは実際に入ってみて知ったこと・感じたことをお伝えしていきます。

物流のデータ活用余地

物流にはデータを活用する余地が多くあります。例えば、

  • 在庫量の最適化(保管コストを抑え、欠品を防ぐ)
  • 配送経路の最適化(配送コストを抑え、配送スピードを向上する)
  • 在庫の庫内配置(入出庫の多い商品を入り口近くに配置する)
  • 倉庫選定(倉庫の得意分野や特色、各種コストを考慮したレコメンデーション)
  • 作業計画(限られた作業員で日々変動する物量を捌きたい)

など。そして多くのEC事業者様、倉庫事業者様が上記に対する課題を抱えていますが、データ収集や活用のハードルは高く、実際に自分たちで解決に取り組める会社は多くありません。

物理世界をビッグデータ化

オープンロジはそのような課題を解決するためのシステムを提供するだけでなく、「フィジカルインターネット」という高度に効率化された物流を実現しようとしています。

課題解決の為にはデータ活用に基づく分析や最適化が必要不可欠であり、
オープンロジのビジネスは

  • 倉庫ネットワークをもっている

全国の倉庫と提携して、大規模な倉庫ネットワークを構築しています。ビッグデータを収集する仕組みがあり、分析や最適化などの施策を全国的に展開することができます。

  • 物流業務の標準化を目指している

物流業界では荷主ごとに独自運用を組むことが多いですが、オープンロジは作業を標準化し、特定の荷主・倉庫に囚われない最適な業務・汎用的なプロダクトを目指しています。取引先ごとにデータ形式や予測モデルが分断されるような問題が起きにくく、物流の全体最適に挑戦することができます。

  • 荷主・倉庫両方へのシステム提供をしている

荷主向けのシステムと倉庫向けのシステムを提供しており、両者の様々なデータが蓄積されています。商品の売れ行き、入出庫、在庫、倉庫作業ログなどの多種多様なデータがあり、急速に増え続けています。

などの点で、データと高い親和性があります。
物理世界をビッグデータ化し、データの力でフィジカルインターネットを目指すという野望が魅力的で、挑戦する価値があると改めて感じました。

リアルデータを扱う楽しさ

さらに、実際に業務でデータを扱ってみて感じたのは、リアルデータを扱う楽しさです。
リアルデータを集めるためには、物理的な測定が必要です。そのためには、計測手段の検討や業務設計、作業コスト、データモデリングなど色々な検討を行います。私も倉庫に伺い、倉庫の方から課題をヒアリングし、現物を見ながら計測やデータの持ち方を考えました。集めたリアルデータは、分析や最適化を通して、現実世界の人やモノの動きに影響を与えます。こうした物理世界とリンクしたデータ活用は、リアルデータを扱う醍醐味だと思っています。

↑商品サイズの計測のために訪問した倉庫の写真。
まだデジタル化されていない多くの情報に直接触れることができます。

ちなみに、オープンロジでは「フィジカルインターネット」という壮大な夢の実現に向けて、0→1 の部分に関わることができます。私が入社して2年ほど経ち、ある程度データ利活用の芽が出始めていることを実感していますが、今でも手探りで情報や問題点を整理するところから始めることが多くあります。大変である反面、単なる機械学習エンジニアとしての枠を超えて、事業の本質的な価値や課題に第一線で向き合うことができることが一番面白いと思っています。

課題に集中しやすい環境

充実したオンボーディング

物流業界は歴史が長く、ドメインが非常に複雑で、物流業界に初めて入る人は全員苦労するところだと思います。私もここまで物流について色々とお話してきましたが、初めはほとんど無知の状態でした。
オープンロジでは、オンボーディングの一環で倉庫見学や倉庫作業を体験することができ、業界だけでなく自社サービスにも理解を深めることができます。このようなオンボーディング施策がそろっていることは、入ってみて良い意味で予想外だった所でした。

また、質問や相談が気軽にできる雰囲気があります。困ったことがあれば、周囲のメンバーがすぐに助けてくれたり、色々な人が質問に答えてくれたりと、サポートは非常に手厚いと感じています。

データがビジネスにおいて重要だという共通認識

組織全体でデータ活用へのモチベーションが非常に高いことも印象的でした。「データを起点に物の流れを革新する」というビジョンを掲げているだけあり、データがビジネスにおいて重要だという共通意識が既に根付いていました。ありがちな「上層部を説得するために時間を割く」というようなことはなく、物流のデータ活用に全力で向き合えた点がとても良かったです。

オープンロジは誠実で正直な人が多く、立場を超えてフラットに議論し、色々な課題に対して正面から現実的に向き合う文化があると感じています。私は仕事の中で「ビジネス上の課題を解決すること」を一番大事にしているので、この社風は相性が良かったように思います。

これからやりたいこと

私が入社した時点で、既に BigQuery を利用したデータ基盤が存在しており、全社的にデータ分析や可視化に利用されていました。しかし、最近はデータ基盤に由来する

  • データソースの信頼性(アプリケーション側の DB と BigQuery に整合性の取れないレコードがあり、BigQuery を活用しにくい)
  • データ抽出の信頼性(アプリケーション側の DB の構造が複雑で正しいクエリを書くのが難しい)

などの課題が顕在化し、データ活用の大きな障害になりつつあります。
今年は今までやってきたデータ分析や最適化などのデータ活用から、データ基盤の改善により注力することになりました。上記の課題を抜本的に解決するために、データ基盤の刷新プロジェクトを推進していく予定です。

人やモノの流れを捉えるためには、様々なデータが必要で、データ量だけでなくデータの種類も急速に増え続けています。
オープンロジでは荷主・倉庫・配送に関わる多様なビックデータを保有しているので、それらを組み合わせて、データ活用が新しい価値を作ることができると思っています。データに関して挑戦できる部分が非常に多く、個人的には良い環境だと思っています。

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