【代表インタビュー】巨大なレガシー「人材業界」にテクノロジーで新しい風を。元マッキンゼー×連続起業家が挑む、BPOビジネスの未来
今回は、AI(人工知能)をはじめとするテクノロジーを活用した採用支援サービス事業を展開するリソースワーカー株式会社の代表取締役 周 涵(シュウ カン)さんにインタビュー。
戦略コンサルティングファームを経て、自身が取締役COOを務めるAIスタートアップでのIPO(株式上場)や自身が代表を務める企業での事業売却を経験した後、なぜリソースワーカーの起業に至ったのか。その大きな挑戦に込めた想いを伺いました。
周 涵(Han Zhou) / 代表取締役
中国生まれ、日本育ち。マッキンゼー・アンド・カンパニーで、製造業・ハイテクセクターのコンサルティングに従事した後、画像解析AIのニューラルポケットに参画し、取締役COOとしてIPOを経験。その後、AI・DX領域のスタートアップ複数社で役員を歴任する傍ら、自身が経営する企業でも上場企業グループ関連会社への事業売却を経験。日本の最大の社会課題である「人手不足」に着目し、テクノロジーの力で解決したいとの想いから、2025年リソースワーカー株式会社を設立し、代表取締役を務める。
リソースワーカーを起業した理由
コンサルティングファームに在籍していた頃から、黎明期のAIを扱うプロジェクトを担当し、その後も複数のAIスタートアップで事業開発を経験するなど、キャリアの大部分でAIと深く関わってきました。そのなかでも、ここ数年の生成AIの技術進化には目を見張るものがあり、この技術革新の波に乗って自分で事業を立ち上げるなら、今が最高のタイミングだと考えたのがきっかけです。
日本が抱える多くの社会課題の中でも、最も大きく、最も深刻なのが「人手不足」です。この課題に対してテクノロジーで挑戦したいと考えたとき、まず「人材業界」そのものに何か貢献できないかと考え、リソースワーカーの起業に至りました。
なぜ「採用支援」などのBPOサービスを選んだのか?
「採用支援サービス」を皮切りに、今後さらに事業の幅を拡げていきたいと思っていますが、クライント企業の「リソース不足」を補填するような、いわゆるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)領域のサービスが軸になると思います。
これまでAIスタートアップの主流は、自社開発したAIサービスやAIプロダクトをお客様に提供し、お客様自身に使ってもらうというビジネスモデルでした。しかし、実際に導入された現場では、情報システム部門との調整に時間を要して使い始められない、既存のワークフローとの兼ね合いで使いこなせない、期待していた効果がすぐ出ずに使うのを辞めてしまうなど、お客様との間での「摩擦」を何度も目にしてきました。
AIはあくまでツールであり、お客様に提供する必要があるのは「成果」です。AIサービスを提供するのではなく、私たちがBPOとしてお客様の業務プロセス自体を引き受け、私たち自身が自社開発のAIサービスを使いこなし、お客様は「成果」だけを享受できる。長年のAI業界での経験を経て、このモデルが日本の状況に最も合っていると感じています。
またAIが90%までできても、最後の10%は人が介在しないと提供できない「成果」もあります。これまでのモデルだと、90%が品質の限界点となり、「惜しい」サービスになりがちでした。当社ではAI化でコスト圧縮した分、逆に人が介在する必要がある部分にはコストをかけて優秀な人材を集めて、最高の品質を届けられるようにしているところが、お客様から高く評価いただいているポイントだと思っています。
「レガシーともいえる巨大市場」を変える仕事のやりがい
最大のやりがいは、日本社会最大級の課題に対して、私のキャリアの主軸であるテクノロジーの力で貢献できている点です。労働力不足を乗り越えて、お客様の事業が成長することで、日本全体の経済成長や社会の発展に繋がると信じています。
そして、会社の魅力は、ゼロイチの挑戦をまさに今、実行しているところにあります。今思い描いている事業がダイナミックに変わっていく可能性も秘めている、一番エキサイティングなフェーズです。その中でサービスの仮説検証と磨き込みを行うことが私の最大の役割だと思っています。
人材業界は世界最大級の市場でありながら、数百年姿が変わってこなかった「最後の巨大市場」とも言われています。この伝統的かつ超大型市場に、新しい技術と挑戦マインドをもって臨める機会は、キャリアの中でもそう多くはありません。
黎明期のAI技術を試行錯誤しながら、市場を揺るがすような新しい事業の形を、自分の手で作り上げていく過程は、非常に刺激的で面白いですね。
事業立ち上げを通じて成長した「成果への徹底的なこだわり」
この立ち上げフェーズでは、とにかく成果へのこだわりが鍛えられています。技術ありきで終わるのではなく、「お客様の採用が進む」「実際に採用に繋がる」という具体的なインパクトを創出することが絶対的な責任です。そのために、常に仮説を立て、素早く検証し、事業の方向性を柔軟に調整していくという、スピード感と実行力が身についていると感じています。
また、代表という立場上、経営の視点から事業全体を見渡し、限られたリソースの中で優先順位を判断し続ける力も磨かれています。この経験を通じて培った知見は、今後のキャリアにおいても活きる、かけがえのないものだと思っています。
リソースワーカーが社会に創出したい未来と、これからの目標
目指すのは、AI技術を通じて日本の人手不足という社会課題を解決することです。そのために、まずは私たちが関わっているお客様の事業が成長するよう、提供するBPOサービスをさらに磨き上げ、より大きな成果を提供できるようにしたいと考えています。
人材業界という巨大で歴史ある市場に、リソースワーカーが新しい風を吹き込み、業界全体のスタンダードを変えるような存在になりたい。新しい技術を試しながら、まだ誰も見たことのない事業の形を確立し、社会に対してポジティブな影響を与え続けることが私の目標です。
ゼロイチの挑戦を楽しめる、リソースワーカーに向いている人とは?
リソースワーカーでの挑戦は、新しいことを使って社会にインパクトを与えたいという意欲のある方に強く向いています。AI技術はまだ黎明期にあるため、既存の枠組みにとらわれず「ゼロイチのチャレンジ」を楽しめる方には、きっと楽しんでいただける環境です。
最後にリソースワーカーに興味を持った皆様へ メッセージをお願いします!
世界最大級の人材市場という、歴史があり巨大なフィールドで、最新のAI技術という武器を持って挑戦できる、またとないチャンスです。ここで培われる知見や経験は、ご自身のキャリアにおいても非常にユニークで価値あるものになると思います。
「新しい挑戦マインド」と「成果へのこだわり」を活かしたい、試したいと思える方の応募をお待ちしています。