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「好き」を追求しながら、自分のキャリアもデザインする。RIDEデザイナーの働き方

今年で16期を迎えたRIDE MEDIA&DESIGN(以下RIDE)は、Webとメディアを中心にこれまでさまざまな事業を展開してきました。

雑誌編集やWeb制作を中心に行っていた創業期。そこからオウンドメディア「haconiwa」が生まれ、制作の領域もコミュニケーション全体やブランディング設計など、徐々に広がってきました。

そんな私たちの仕事は、会社のサイトに実績として書かれてはいるものの、現場でどんな人間がどんな想いでつくっているかは、今まであまり語ってきませんでした。

そこでRIDE広報チームが、社員たちの仕事や働き方について“リアルな声”を聞きにいくことに。どんな仕事をしているのか、みんなが何を考えながら働いているのか。

この記事を通じて、少しでも私たちの会社のことや、社員たちの想いを知ってもらえたら。そして、この先もしかしたら一緒に仕事をするかもしれない未来の仲間との出会いのきっかけにもなれば。そんなことも期待しながら、お届けしていきます。

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前回のエンジニア編に続き、今回訪れたのはクリエイティブ制作の要としてWebや紙媒体などで活躍するデザイナー

話し手は、入社してからWebデザイナーとして数々の案件に携わりながら時々カメラマンにもなる(!?)君塚と、Webデザイナーとして入社し現在はデザインチームを含むクリエイティブ事業全体を統括する金山です。

先輩と後輩という間柄ではあるものの、何でもフランクに話せる2人。そんな彼らの話からは、デザイナーの意外な一面を知ることができました。


君塚さん
【プロフィール】
2018年入社。前職はアパレル企業のインハウスデザイナーとしてWebデザイン業務に従事。デザイン領域のさらなるスキルアップを目指してRIDEへ入社。現在は衣食住に関わるさまざまなブランドのWebデザイン制作を担当し、業務外では社内公認の部活動を立ち上げるなどムードメーカー的な存在。

金山さん
【プロフィール】
クリエイティブ事業部 部長、執行役員。前職はレストランの店長として接客と調理を行う。退職後、約半年間勉強と作品づくりをしたのち2015年に入社。アートディレクションを軸に、時には自身でデザインまで行うなどクリエイティブ業務全般を担当。デザインツールが好きで、Adobe公式プレリリースアドバイザーとしても活動中。

三十路手前でデザイナーへキャリア転向した理由

― 金山さんは28歳、君塚さんは29歳のときにRIDEへ入社。2人とも30歳を前にしたタイミングでの転職だったんですよね。たしかにその頃って、自分のキャリアを見直す時期かもしれないですね。

金山:僕が転職を考えたのも、まさに30歳を目前にしたタイミングでした。以前は飲食店で働いていたんですけど、そのままキャリアを重ねるというイメージが湧かなくて。もちろん今でも料理は好きだし話題のグルメもチェックしますが、業界自体の先行きと、自分が年を重ねたときの働き方に不安を感じていたんですよね。

君塚:いろいろ考えますよね、もうすぐ三十路かと思うと。1歳しか変わらなくても、20代から30代になるというのは自分のなかで大きな変化のように思っていました。

金山:ひとつの区切りではあるよね。そこで考えてみたときに、しっくりくるのも、新しい挑戦として始めやすかったのもWebデザインだったんです。

料理もデザインも、何かを「つくる」という点では一緒。どんな素材を使って、どんな器にどう盛り付けるか、それを通して何を感じて欲しいのか…すごく似ているんですよね。だからキャリア転向にさほど違和感は感じませんでした。それに学生時代、趣味でサイトを作っていた経験もあったので。

君塚:僕がデザインを始めたのは、パソコンさえあればできるという軽い気持ちからでした。僕、前職はアパレル企業で働いていたんですけど、ちょっとパソコンの知識があるっていうだけで、社内のWebデザイナーにいきなり任命されちゃって(笑)。

で、仕方なしに始めてみると、これが面白くて。最初は気軽に始めたけど、デザインは突き詰めると底なしというか。気づけばすっかりハマっていました。

金山:わかる、デザインって本当に底なしで終わりがないよね。新しい思考を取り入れるほど、デザインの幅も広がるし。それに加えて、コーディングまで自分でやれるようになったら、ますます表現の幅が広がって。

その楽しさにハマって、デザイナーとしての1歩目はフリーランスだったんです。デザインの勉強をしながら実践できる場を求めていたので。

君塚:僕も同じです。最初は言われて仕方なく始めたデザインでしたけど、いつしか「これで食っていきたい」と思うようになりました。それに、突き詰めていくうちに指示された以外のことにも挑戦したくなって、自然とコーディングもするようになっていました。

入社後に感じたギャップは?

― すると2人とも、フリーランスで活動するという選択肢もあったんですか?

金山:なかったですね。僕の場合は、人と一緒に働くのが好きだから会社に入ろうと考えていました。そもそもフリーランスでデザイナーを始めたのは、面接に必要な実績を作るためだったので。当時は、知り合いから小規模サイトのデザインやコーディングの仕事をもらいつつ、空いている時間はWordPressのオリジナルテーマなどを自主制作していました。

君塚:前職の会社は、あくまでもアパレル企業だったので、Webデザインに関してはある程度の自由が許されていました。自社サイトのスタイルを勝手に変えたりだとか…(笑)。でも、そうした状況に徐々に物足りなさを感じ始めたんですね。

もっと深く、もっと専門的にデザインを突き詰めたくなって転職を考えました。だからフリーランスも何も、まずはスタートラインに立たないと、という気持ちでしたね。

金山:ちなみに、そこでRIDEを選んだ理由は何だったの?

君塚:そこはもう、アパレルへの執着です(笑)。やっぱりファッションは好きだから仕事として関わっていたかったんですよね。

君塚: RIDEはアパレル系の制作案件に強いじゃないですか。服が好きなのは変わらないし、前職の経験を強みにしたかったというのもあります。

面接のときに「なんでもできます!」って大風呂敷を広げてRIDEに入ったんですけど、自分の力が通用するのか最初はめちゃくちゃ不安でした。すべて独学だったので。

金山:入社してから、何かギャップを感じることはあった?

君塚:アパレル以外の案件も多いのは意外でしたね!でも、他の分野もやってみると、すごい楽しくて。今はアパレルに限らず衣食住に関わるいろんなプロジェクトに関わらせてもらっていますけど、どれも刺激的です。

あと、デザインに対する考え方も入社してから変わった気がします。独学でデザインを始めた頃の僕には“自分の表現”しかなかったから、何でも自由にできたんですよ。だから実際に仕事としてクライアントワークをするようになって、最初はギャップを感じました。でも、それはネガティブな意味じゃなくて。

クライアントが抱えている課題をデザインで解決できたり、ブランド特有の世界観をユーザーに伝わりやすく表現するっていうのは、すごく頭を使うし色んな知識も必要です。でも自分1人でパソコンに向かって好きにデザインするだけじゃ身につかなかった部分が、ものすごい鍛えられるというか。

表現の仕方に奥行きができたように思いますし、自分のデザインが誰かの役に立ったと実感できるのはやりがいがあります。

金山:なるほど。誰かに喜んでもらったり、困りごとを解決することはデザインに限らず仕事の本質でもあるよね。

君塚:はい。それと、先輩たちはじめ他のデザイナーと仕事をすることも僕にとっては刺激になりました。独学で習得してきたこととはまったく違うアプローチが詰まっていて。

組織やチームで仕事をすることは、自分が持っていない視点やアプローチを吸収できるというメリットがあります。もちろんフリーはフリーで自由度が高く、自分のペースで働けるという利点もありますが、僕はRIDEで、チームで仕事ができて良かったと感じています。

RIDEにおける「Webデザイナー」の仕事

― RIDEのWebデザイナーが具体的にどんな業務を行っているか、教えてください。

金山:うちではひとつのプロジェクトに対して、デザイナー、エンジニア、ディレクターなどそれぞれの領域を担うメンバーをアサインして進めています。デザイナーは、制作フェーズに応じてそれぞれの担当メンバーと関わりながらデザイン業務を進めていきます。

まずはディレクターと構成や導線設計、必要機能など諸々を一緒に考えながらサイト設計し、UIデザインやビジュアルづくりを行います。そこから、そのサイトに最適なアニメーションや演出をエンジニアと相談しながら作っていく。テスト環境でデザインが正しく再現されているか、意図通り動作するか、さまざまな環境下でくまなくチェックして、世に出すまでが仕事です。

もちろん、それ以外にもサイトやSNS用のバナーを制作したり、いろんな業務があります。プロジェクトによって、クライアントのヒアリングや課題の洗い出しから関わることもありますし、紙媒体や雑誌のエディトリアルデザインを行うことも。君塚のように、撮影現場でビジュアルディレクションすることもあります。

― いろいろですね!会社によってはコーディングまでWebデザイナーが行うケースもあると思いますが、RIDEではエンジニアと分業していますよね?

金山:そうですね。RIDEではエンジニアは別にいて分業することが多いです。それは、それぞれの領域を突き詰めたプロフェッショナルが互いに力を発揮することで、良いクリエイティブが生み出せると思うから、です。

僕らはそういった相乗効果を「ミックスアップ」と呼んでいます。いろんな人間の考えや知見、アイデアをミックスすることで、高いパフォーマンスを発揮できたり、互いに高め合い成長できる。これはさっき君塚が言った「自分が持っていない視点やアプローチを吸収できる」という話にもつながりますが、チームで仕事するからこその強みかなと。

― WebデザイナーとしてRIDEに入社すると、まずどんな仕事を任されるんですか?

金山:人によってまちまちで一概にこれ!とは言えませんが、バナーやサイトに使用する素材制作(画像のトリミング、レタッチなど)、デザインの参考になりそうなイメージや資料集めから始まって、デザインの基礎ができていれば先輩の制作補助をやってもらったり。

君塚:制作補助というのは、例えば先輩が担当している主要デザインを踏襲して、下層ページをデザインするとかですね。僕も最初のうちは結構やりました。そこからランディングページや静的なページデザインなど1人で任される仕事が徐々に増えて。初めてWebサイトをまるっと任せてもらったときは嬉しかったなぁ。

金山:入社してからしばらくは、先輩がこまめにクオリティチェックをしながら作業を進めてもらいます。もちろん“こまめに”というのは品質管理のためもありますが、チームで仕事をするうえでコミュニケーションはできるだけ多くとりたいと思っていて。

スキルや経験値の高さにかかわらず、入社直後って誰でも不安じゃないですか。その不安を打ち消すのは、コミュニケーションを重ねるしかないので。

君塚:入社して間もない頃、金山さんや先輩たちがよく声をかけてくれたおかげで、僕はすごい安心できました。当時はどうしても気軽にあれこれ聞きづらくて不安で。そんなときに飲みに誘ってくれたりして、相談できる機会がたくさんあったのはありがたかったですね。

金山さんもですけど、うちの会社の人たちっておしゃべり好きなんですよ。業務に関係ない雑談もよくしているし(笑)。でも、その些細なおしゃべりに救われることって意外と多くて。

僕は黙々とパソコンに向かうタイプなんですけど、没頭するぶん袋小路によく入っちゃうんですよね。そういう行き詰まったときに誰かに話すと、思いがけない打開策が見つかったり。

金山:人との会話が糸口になるという点は、実は意識しているところでもあって。リモートワーク中心でも会話は大事にしています。業務的にはテキストのやり取りで済むことも多いけれど、あえてボイスチャットやビデオ通話を活用したりとか。

僕らは在宅勤務であろうとチームで働いているので、コミュニケーションの質も量も「変えない」ように努力しています。

君塚:デザインの細かなニュアンスって、表情ありきのほうが伝わることも多いですよね。今デザインチームには海外出身のメンバーもいるし、活字じゃない表情が見えるコミュニケーションのほうがなおさら伝わりやすい気がします。

金山:細かなニュアンスまで伝えること、理解すること。こうしたソーシャルスキルって、デザイナーにとって間違いなく必要です。

デザイナーの仕事の本質は「課題解決」。デザインのおしゃれさやかっこよさは、あくまでも副次的な要素です。クライアントがどんな課題を抱えていて、その課題をどういった手法で解決するのか。これを完遂するには、対人理解が欠かせません。

RIDEは、クリエイティブ・テクノロジー・ビジネスという「三位一体のスキル」を持つことを大事にしています。この対人理解がクライアントのビジネスに向けば、それがデザイナーに必要なビジネススキル習得の第一歩になると僕は考えています。

必要なのは困りごとに寄り添う共感力

― これまでの話のなかで、「デザイナーの仕事は課題解決」というフレーズが出てきましたが、具体的にどういうスキルがRIDEでは求められているんでしょうか?

金山:クライアントや消費者が何に困っているのか、その困りごとに対してどう寄り添えるのか。必要なのは「想像力」と「共感力」ですね。そこで必要なのはスキルやセンス以上に、根本的に人が好きであることだと思うんです。人に興味がなかったら相手が何を求めているか、という意識を持ちにくいので。

君塚:そこに付け加えるとするなら、「自立性」と「自律性」かなと。RIDEは中にいる自分から見ても、かなり自由な会社だと思うんですね。コロナ禍になる前から働き方には寛容だったし、ご覧の通り、髪型も服装も自由です。

ただ、自由なぶんだけ成果主義というシビアな側面もあります。そういう意味でも、自立している人、セルフマネジメントできる人がうちの会社では輝いている印象がありますね。

金山:大企業のように辞令が出たから新しい分野に挑戦するという流れではなく、キャリア形成のすべてが地続きになっているんですよね。

例えば、「明日から君はディレクターね」というような区切りはなく、クライアントの課題解決を目指すうちに、その手段のひとつとしてプロジェクト全体のディレクションも担当するようになったり、クライアントからのヒアリングや提案も行うようになっていたり…というように、気づけば自然と越境している感じ。

それが可能なのはそういう社風であるというのはもちろん、先輩が後輩たちのことをちゃんと見ているからでもあると思っていて。60人ほどの会社の規模感だからこそ、というのもありますけどね。

ものづくりが心底好き。そんな仲間と一緒に働きたい

金山:尊敬する方の受け売りなんですが、「デザインは90%のロジックと10%の感性」という言葉があります。デザインにおける基礎スキルはロジックの世界。ロジックというのは、簡単なものだと「要素同士の端は揃える」「余白は均等に取る」「強調するものは大きく」みたいなことです。

― それは感性よりロジックのほうが大事、ということ?

金山:いやいや。そこは誤解してほしくないんですけど、ロジックはデザイナーなら持っているのが前提で、いわば“土台”のようなスキルです。その土台ができていてこそ、初めて10%の感性が輝く。ピラミッドのような形を連想してもらうとわかりやすいんですが、上部にある感性を支えているのがロジック、みたいなイメージです。

ロジックは学んだぶんだけ必ず成長します。いっぽうで感性は、その人が生まれ育った環境や触れてきたもので築き上げられた、いわば人生や生き様のようなもの。一朝一夕で教えたり伸ばしたりできるものじゃありません。

だからうちのデザイナーには、ロジックはしっかり押さえつつも、それぞれの感性やオリジナリティをできる限り活かして仕事してもらいたいなと、そう思っています。

僕は今、クリエイティブ事業部の部長としてチームマネジメントや新人育成も行っていますが、デザイン業務とはまた違った楽しさややりがいを感じていて。誰かに教えることで僕自身もさらにデザインの理解度が高まるし、後輩たちの成長を実感できるのも嬉しいんですよね。

君塚:金山さんのように、デザイン業務以外のことにもどんどん領域を広げられるいっぽうで、プレイヤーとしてデザインをとことん追求できるのもRIDEならではかもしれません。キャリアの重ね方にバリエーションがある、というか。

Webデザインってトレンドの流れや技術進歩がものすごく速くて、どんどん新しい表現が生まれるので、僕はそこに常に追いついてたいし、自分の手を動かしている時間がやっぱり一番楽しいんですよね。だから、これからも現場の第一線でものづくりをするデザイナーでありたい。

とはいえ自己成長だけを望んでいるわけじゃなくて、そうやって培ったスキルやノウハウを、最終的にちゃんとチームに還元していきたいです。自分がスキルアップして会社全体の技術力の底上げにつながれば、それが最終的に会社への貢献になると考えているので。

金山:「ものづくりが心底好きだ!」っていう人と、僕らは一緒に働きたい。いいアウトプットのために自分の成長や努力することに貪欲な人。君塚はまさにそういうタイプですけど、その勉強熱心さは成果物のクオリティにつながるだけじゃなくて、周囲のメンバーの士気も上げてくれていて。

「Webデザイナー」という肩書きは同じでも、キャリアの描き方は千差万別です。デザイナーはパソコンに向かってデザインをする人、みたいな決まった型にはめるんじゃなくて、仕事も働き方もキャリアもそれぞれの自由であるべきだと思う。RIDEではそれが可能です。

僕も君塚も、これからどんなふうにキャリアを積んでいくかはわかりません。でもそれは、前例にとらわれないさまざまな選択肢があるということ。「個が輝けるクリエイティブカンパニー」って、そういうことだと思うんです。

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デザインの面白さに惹かれ、30歳手前という節目にWebデザイナーになる道を選んだ2人。入り口は同じでも、肩書きにとらわれず、それぞれに自分らしい働き方をデザインしながらキャリアを積み重ねている姿が印象的でした。

そして、2人の会話から改めて実感したのは、どんな仕事であっても「人の困りごとに寄り添うこと」が私たちの仕事の本質であるということ。

その困りごとを解決するためには、チームとしての結束はもちろん、ひとり一人が自立したプロフェッショナルであることが欠かせません。だから私たちは、社員それぞれの「個」や仕事のスタイルを大切にしています。

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