「おつかれさまです。本日、とても嬉しい出来事がありました――」
賃貸営業課のメンバーから、社内チャットに一通の投稿が届きました。
そこに書かれていたのは、店舗を訪ねてくれた5歳の男の子のお話です。
私は普段、当社のオリジナルキャラクター「とこちゃん」やWebサイト、
広告物などの企画・制作に携わっています。
今回は、そんな私のもとに届いた、忘れられない
社内チャットのお話を紹介させてください。
会社の日常の中で起きた小さな出来事かもしれませんが
その投稿には、私たちが大切にしている仕事への向き合い方が詰まっていました。
目次
小さな手に抱えていた、約30枚のイラスト
その日、男の子はお母様と一緒に店舗を訪ねてくれました。
目的は、お部屋さがしではありません。
私たちのオリジナルキャラクター「とこちゃん」を描いた絵を届けるためでした。
男の子が大切そうに抱えていたのは、約30枚もの「とこちゃん」のイラスト。
時間をかけて一生懸命描いてくれたことが伝わってきます。
対応した営業メンバーがお礼にとこちゃんのグッズを渡すと、
男の子は弾けるような笑顔を見せてくれました。
その後、担当者から届いたチャットには、こんな言葉も添えられていました。
「とこちゃんファンの男の子、めちゃくちゃかわいかったですよ(笑)
『すむとこ、いいとこ、ところざわ〜♪』って踊っていました」
男の子が歌ってくれたのは、
私たちが運営するお部屋さがしサイトのキャッチコピーです。
身体を揺らしながら、楽しそうに歌ってくれていたといいます。
このキャッチコピーがつかわれるWebサイトも、とこちゃんのデザインやグッズも、
社内のメンバーが考え、一つずつ形にしてきたものです。
「どうすれば、この街の人にもっと親しんでもらえるだろう」
そんなことを何度も話し合いながら、とこちゃんを育ててきました。
二つの「喜んでくれるかな」
お母様によると、男の子は店舗に来る前、こんな心配をしていたそうです。
「とこちゃんのために、イラストをいっぱい描いたよ。
でも、とこちゃん、喜んでくれるかなぁ?」
喜んでもらいたいけど…受け取ってもらえるか少し不安。
そんな気持ちを抱えながら、男の子は30枚の絵を持ってきてくれたのでした。
実は、同じような思いをとこちゃんの企画や制作に関わるメンバーも
日々感じています。
「このデザインで、発信した内容で、とこちゃんや自社の魅力は伝わるだろうか」
「私たちが考えた言葉は、街の人に届いているだろうか」
企画したものへの反応が、いつも目に見えるとは限りません。
つくったものが実際にどう受け取られているかを、
直接知る機会は残念ながら多くありません。
Webサイトの反響やお問い合わせ数といった数字は、もちろん大切です。
ですが、数字だけでは分からないこともあります。
男の子の30枚のイラストと、店内で響いた歌は、
普段は見えにくい仕事の先を、私たちに見せてくれました。
男の子の「喜んでくれるかな」と、つくり手の「喜んでもらえるだろうか」
二つの気持ちが店舗で重なり、大きな「よろこび」に変わった瞬間でした。
うれしい出来事を、一人だけのものにしない
この出来事には、もう一つ、私たちらしさが表れています。
男の子を迎えた営業メンバーは、企画や制作に関わるメンバーが、どれほど
「とこちゃん」に思いを込めているかを知っていました。
だからこそ、うれしい出来事が起きたとき、すぐに社内チャットへ投稿したのです。
「この喜びを、つくった人にも、全スタッフへ届けたい」
投稿には、部署を越えてたくさんのリアクションが集まりました。
クラッカーや笑顔、ハートのスタンプが、次々に画面へ並んでいきます。
誰かの仕事が、知らないところで街の人を笑顔にしている。
その価値に仲間が気づき、本人に伝え、自分のことのように喜ぶ。
あの日のスタンプには、そんな私たちの日常が表れていました。
実は、その「企画担当者」の一人が私です
ここまで少し客観的に書いてきましたが、とこちゃんの企画や制作に関わっているメンバーの一人が、この記事を書いている私です。
もちろん、30枚のイラストも、歌って踊ってくれたことも、
胸がいっぱいになるほどうれしい出来事でした。
けれど、私がこの出来事を記事として残したいと思った一番の理由は、営業メンバーが、この喜びを自分たちだけのものにせず、
「全スタッフにも届けたい」と考えてくれたこと。
そして、投稿を見た仲間たちが、部署を越えて
自分のことのように喜んでくれたことです。
誰かの仕事を見ている人がいる。
その価値に気づき、言葉にして届けてくれる仲間がいる。
男の子が教えてくれたのは、私たちがつくったものが、
街の誰かに届いているということ。
営業メンバーが教えてくれたのは、
私たちは一人で仕事をしているのではない、ということでした。
成果を追いながら、人への関心を失わない
私たちは、成果を大切にする会社です。成長期にある今、
一人ひとりが目標や数字に向き合い、よりよい方法を考え続けています。
会社としても、3年後にはすべての課が成長し、
将来的には複数の店舗で地域のお客様に頼っていただける状態を目指しています。
だからといって、仕事を一人だけで完結させる会社ではありません。
困ったときには相談する。自分なりの考えを持ち寄る。誰かの工夫から学ぶ。よい仕事には、きちんと反応する…
成果に真剣だからこそ、一人で抱え込むのではなく
チームでブラッシュアップしていくことを大切にしています。
社内では意見交換が多く、誰かが出したアイデアに、
別のメンバーが新しい視点を加えることも珍しくありません。
私たちが届けたいのは、不動産の先にあるもの
私たちのビジョンは、
「人と街をつなぎ、人びとに『よろこび』を」
不動産会社の仕事は、お部屋や住まいを紹介することだけではありません。
すまいを探す方。
物件を所有するオーナー様。
地域で暮らす方。
それぞれの悩みや希望に向き合い、その先にある暮らしを支える仕事です。
賃貸営業、売買、資産管理、工事、集客、クリエイティブ、管理部門。
役割は違っても、私たちはそれぞれの場所で
「目の前の人のために何ができるだろう」と考えています。
最初から正解が分かっている仕事ばかりではありません。だからこそ、分からないことを相談し、自分なりの意見を出し、仲間との対話を通じて答えを磨いていきます。
私たちが一緒に働きたいのは、誰かから正解を渡されるのを待つ人ではなく、周囲と相談しながら、自分で考えて一歩を踏み出せる人です。
5歳の男の子が届けてくれた一枚一枚の絵は、私たちの仕事が街とつながっていることを、あらためて教えてくれました。
そして、あの日の社内チャットは、私たち自身にも問いかけています。
自分の仕事の先にいる人を、きちんと想像できているだろうか。
一緒にはたらく仲間の仕事の価値に気づき、言葉にして伝えられているだろうか。
「すむとこ、いいとこ、ところざわ〜♪」
またいつか、街のどこかでこの歌が聞こえる日を楽しみにしながら
私たちは今日も、相談し、考え、大真面目に働いています。