1
/
5

当事者を超える当事者意識を持った支援者

第2回は、5年目の内田拓(うちだ・たく)さん。小売から企業研修そして戦略マネジメントコンサルティングの会社を経ての入社です。

●なぜスコラ・コンサルトに入社しようと思ったのか

創業者である柴田さんの本に初めて出会ったとき、「内発的動機を引き出すプロセスをどのようにしてつくり込んでいくか」という内容のところで目が止まったのを覚えています。私はそれまで、「経営は戦略の質が成果の質を規定する」と考えていました。しかし実は戦略の質と同じぐらい「実行の質」が大事で、それは会社や仕事を良くしたいという内発的動機の強い人たちをつなげていくことによって向上していくものだ、という柴田さんの考え方に新鮮な刺激を覚えました。これが「コアネットワーク」の考え方です。

コンサルタントが考えた戦略をクライアントにやらせるのであれば、確かに戦略の質は高いかもしれませんが、クライアントはやらされ感が強いので実行の質が下がります。逆にクライアント自身が考えた戦略の質が仮に低かったとしても、自らつくった戦略は自分ごとになりやすく、実行の質が上がります。成果の質で言えば後者のほうが高くなります。

「スコラ・コンサルトという会社が徹底的にクライアントに伴走し、実行の質を高めることで成果の質を高めている事実がなければこんな本は書けない」と読みながら思い、この会社で働いてみたいと思うようになりました。


●「当事者を超える当事者意識を持った支援者」というあり方

入社するまでは「コンサルタントは常に正解を持ってクライアントを指導すべき」と思い込んでいました。ところが入社してから「大切なのはクライアントと一緒に困ることだよ」と言われました。「一緒に困る」とはどういうことなんだろうか、と最初は理解できませんでした。しかし、それを意識して努力しているうちに、「クライアントを見るのではなく、クライアントの見ている世界を見て一緒に悩む」ということが徐々に体感的に分かるようになっていきました。

私たちは限りなく当事者に近い支援者ではありますが、当事者になることはできません。実際にクライアント先の社員にはなれないのです。しかし、当事者以上に当事者自身のことを真剣に考え続ける姿勢自体が、この仕事において最も大切なことなのではないかと感じています。

私の理想は高橋尚子選手を育てた小出監督です。相手の可能性を相手以上に信じ、当事者以上の当事者意識を持って伴走し続ける姿勢に感銘を受けました。


●こんな面接でした

面接は、一次から最終まで4回ありました。入社後、面接官だったTさんに「なぜ自分を採用してくれたんですか?」と聞いたことがあります。「内田さんが入ったらスコラ・コンサルトが良くなるかどうか、じゃなくて、内田さんが入ったら内田さんの人生が良くなるかどうか、で考えたんだ。この会社が内田さんの人生を良くすることに寄与できる、と俺は判断したから採用にゴーを出した」と言われました。「相手になり切って相手の人生を考える」、というあり方に深い感銘を受けたのを覚えています。

また、別の面接官だったMさんに対して私は「こうしたらもっと儲かります」という話をしたところ、Mさんは静かにこう言いました。

「スコラ・コンサルトがどうしたら儲かるか、ではなくて、社会をどう良くするためにこの会社がどう良くなる必要があるか、という目線で考えて欲しい」。

このとき、自分の視座の低さに強く気づかされました。同時に、「こういう人たちと一緒に働けたらきっと楽しいだろうな」と直感的に感じました。


●「仕事をおもしろくする」ことが生産性に直結する

今、仕事はとてもおもしろいです。もちろん変革の仕事は大変なこともたくさんありますが、葛藤や苦労も含めておもしろい。「おもしろい仕事はない。目の前の仕事をおもしろくするかどうかだ」という趣旨のことを時々耳にしますが、これは半分合っていて半分間違っていると私は考えています。

おもしろい仕事は実際、あると思います。例えば企画部で言うと、コピーとりより、新商品を創るほうがおもしろい。企画マンとしてはそのほうがおもしろい仕事だと思います。でも、おもしろい仕事をもらうためには、人が「おもしろくない」と考えがちな仕事をも、おもしろくしようとする姿勢を見せることが大切です。

新人はなかなかおもしろい仕事はもらえませんが、例えば単なるコピーとりを頼まれた時でも、「上司がこの資料で説得力のあるプレゼンをしやすいコピーのとり方とは?」という問いを自分の中で立ててみて、クリエイティブなコピーのとり方をすることだってできます。目の前の仕事をただ単に作業としてさばき続ける部下と、自分なりに工夫しておもしろくやっている部下がいたら、上司はどちらにおもしろい仕事を与えるでしょうか。当然、後者です。おもしろくやるほうが生産性が高いことが分かるからです。だから仕事をおもしろくやる姿勢が、次のおもしろい仕事を引き寄せるのです。仕事の報酬は「もっとおもしろい仕事」です。

仕事をおもしろくすることが生産性に直結し、さらにおもしろい仕事を引き寄せるという正の循環につながるイメージが持てれば、その人はどんどん成長すると思います。


●これから入社する人に向けてのメッセージ~成長が最大の報酬だ~

私自身は「自分を成長させること」が人生の目的だと考えています。人生の最期にそれまでを振り返ったとき、「何を得たか」はきっと重要なことではなく、「どんな人間になれたか」が重要です。「プロセスデザイナーという仕事は成長のビュッフェだ」と社内のメンバーが言っていたことがありますが、まさしくその通りだと思います。成長が食べ放題です。

この仕事は相手になり切って考え、行動することがキモで、相手の目から世界を見ようと努力し続けなければなりません。相手のことを相手の人生のサイズで相手以上に考える時間が多い仕事です。その努力や時間が自分の成長をつくります。クライアントの成長を本気で支援することが、自分の成長に大きく寄与します。そして、成長した自分でさらにクライアントの成長を支援する。この流れに本当の意味で共感できている人が、スコラ・コンサルトで長く働き続けているんだと思います。


★Gさんから見た内田さんの強み

情報をとることや勉強することにとても貪欲で、かつ自分のものとしていく力がすごいなと思います。また、他者の経験を形にして、人にインパクトのある伝え方、人を感動させるストーリー展開にしていく力を持っています。自分の目的やフィールドがはっきりした時の集中力はものすごいものがありますね。

株式会社スコラ・コンサルトでは一緒に働く仲間を募集しています
1 いいね!
1 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング
株式会社スコラ・コンサルトからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?