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私たちだからこそ考える「介護・ケア」#2 『泥棒になってどう逃げる?(笑)』の問いを面白がれたら、人生が豊かになるかもしれない?!~ワクワクするための課題設定~

Smappa!Groupでは、2018年より高齢者向け介護サービスを運営しています。ホストクラブの経営からスタートした私たちが、なぜ介護事業をやっているのか。そして一般的に語られる「いわゆる介護」とは違う切り口で、業界外から始めた私たちだからこそ考える「介護・ケア」をお伝えします。まずは、弊社会長の手塚マキをインタビュイーとして計3回の記事でお届けします。


第2回目

『泥棒になってどう逃げる?(笑)』の問いを面白がれたら、人生が豊かになるかもしれない?!~ワクワクするための課題設定~

【はじめに】

前回の記事では歌舞伎町の文化面の変遷と、我々Smappa!Groupがその地域で取り組んできたことについてお伝えしました。今回は、歌舞伎町という地域で多角的な事業を展開してきたSmappa!Groupの社員がなぜ楽しく働いているのか、ここだからこそ学べることや経験できること、ベースとなる考え方などを伝えしていきたいと思います。

【誰かのワクワクや楽しいを一緒に作る仕事】

手塚:Smappa!Groupで働くと必然的に楽しいんですよ。私たちが提供するサービスは、誰かのワクワクや楽しいを作ること。そして私たちは、自分たちもワクワクと楽しむ「主客一体*」のサービスを提供しています。だからこそ、提供する側がつまらないと思った時点で駄目なんですよね(笑) 社員自身が楽しめることは、とても重要だと思っています。仕事だからって、笑っていなかったら仕方がない。私たちの職場では楽しく働いていない人はその瞬間に、裸でいるようなものなんです(笑)

*主客一体…主人と客人が対等の関係で、互いに啓発しながら一体になることにより心地のいい空間を創造すること。茶道のおもてなしの考え方。

▲ひとりひとりのメンバーがスクラムライス(スマッパグループ)「らしさ」を伝える動画

【ワクワクと楽しんで働くことができる社員のスタンス】

うちで働くと、別の楽しさや面白さもありますね。1つ目に、部署や店舗をまたいで兼業することができるので、いろんな経験を積むことができます。

ホストクラブ、バー、飲食店、書店、ギャラリー・アパレル、美容室、ギャラリー、デイサービス(介護)、オンラインケーキデザイン&通販サイト、能舞台…

これは私たちが展開する事業ですが、かなり幅広いですよね。

例えば、ホストをしながら美容師をしたり、お寿司を握ったり、ネイリストをしながら飲食店で働いたり、バックオフィスで働きながらホストクラブで働いたり。介護部門を管理しながら、能舞台の運営をやってもいいと思っています。一つのことに集中する必要はないし、そういう社員はあまりいないかもしれませんね。自分の能力や興味次第で、幅広く経験できるので、ワクワク楽しく働くことはできるんじゃないかなと思います。

2つ目に、提案ができるというのもワクワクできることかなと。それぞれのお店には店長職、そして部署をとりまとめるマネージャー職が置かれていて、各部署の会議で意見を吸い上げながら意思決定する、ボトムアップの仕組みを採用しています。そして、意見に上下はなく平等に扱うことが、Smappa!Groupの行動指針によって決まっているんです。

また、事業計画については、各事業店舗の責任者が各自で予算を決めて作っています。収益はどれくらいを見込むか、経費はどれだけかかるかということを、責任をもって各自が担当して計画する。どの部署も利益などの数値は可視化しているので、社員が各々で見ることができます。

報酬についても、年間でだいたいこのくらいの利益を出すので、このくらい出してくださいという交渉をすることができる。自分で給与を決められるって、よくないですか?

【ワクワク×論理的思考=Smappa!Groupならでは】

「楽しい」を大切にする会社だからこそ、今を楽しめるメンバーが多く集まっている一方で、目の前の楽しいだけではなく、長期的な目標から逆算し、論理的に思考できる力も必要だと感じています。というのも、私は19歳~24歳くらいまで、ホストつまり個人事業主をやっていたのですが、事業を成り立たせるには、短期的なことだけで物事を考えるのではなく、網羅的に論理的に考える必要性を感じていたんです。そこで今では、ロジカルシンキング講座というものを会社内で毎月開催しています。毎月参加している部署は事業がうまく回っていますね。

こんな風に、「楽しいこと」も「論理的思考」も合わせて実践できる職場は、なかなかないと思うんです。真面目過ぎず、不真面目すぎず。そんな人間的なバランスをとる練習ができるのは、うちならではですよね。

【ディテールの魅力を感じ、積み重ねていく人が求められる時代】

私事ですが、最近ディテールを大事にするようになったんです。ディテールというのはどういうことかというと、単なる白黒とはっきりした結果ではなく、経過を大切にすること。今日どんな一言を発したか、どんな心の動きがあったのか、というような機微のこと。

例えば、アメリカの映画だと基本的に「善」か「悪」か、という概念のもとで物語が進み、最後は正義が敵を倒しますよね。一方で日本の映画って、その後の物語がどうなったのかわからない作品が多い。でも細かな心の動きや状況・風景を細やかに表現することを大切にしている。

このような一瞬一瞬のディテールに、魅力や面白さ、楽しさを感じて生きる。そしてそのディテールを自分自身も積み重ねていくことができる能力が、これからの時代に大切なのではないかなと思うんです。単なる作業的な仕事になっちゃうと面白くないと思うので、目の前で起きることがユニークで心地いいと感じていけることが必要なのかなと思っています。


【「もし泥棒として逃げるには?」という問いを楽しめると、人生も楽しめる】

このディテールを大切にする考え方は、仕事だけでなく人生を楽しむ上でも必要だと思うんです。

突然ですが、「今日万が一泥棒をしてしまって、指名手配になったらどうしよう?どう生き延びよう?」というという問いを立てるんです(笑)しかも一文無しのおっさんね(笑)

自分だったら結構いけるなと思って楽しむんです。繁華街に逃げて風貌を変えよう、しばらく生きられるコミュニティを探してみよう。船舶に乗って海外に逃げよう。そして、防犯カメラに映らないためにはどうしたらいいか、という新たな問いも立ててみる。起こりうる様々なリスクも考える。

実際には、指名手配されて逃げることはなかなかありえないのですが(笑)、いろんなリスクを想定しながらいろんな打ち手を考える。課題を設定して、そのディテールを大切に思考すると、ワクワク楽しみつつも網羅的に論点を整理でき、結果として論理的思考も鍛えることもできますね。

逃げることができるか否か、あるいは、そもそも空想の話だから考えても意味がないか否かということではなく、プロセスのリアリティや手触り感、一つ一つの丁寧な想像と思考の構築、このディテールを積み重ねていくことを楽しめるかが、仕事だけでなく、自分の人生を楽しめるかにつながる気がするんです。


【2023年は社員の働く環境を整えたい】

自分自身が楽しみ、主客一体のおもてなしを創造できる人。そしてディテールを面白がれる人。論理的思考で考えられる人。そんな素養がある人や、これらのことを「面白そう」と思っていただける方に、お会いできたら嬉しいですね。きっとワクワクと働いていただけると思います。そして今私たちは、一緒に働くメンバーに対して、楽しく働く職場をつくるだけでなく、「働きやすい環境づくり」にも力を入れていきたいと思っています。

そもそも、水商売から事業が始まったことや、ベンチャー的にやってきたこともあり、福利厚生などを体系的に整えることはしていませんでした。これまでは、社員の想いに支えられて運営することができていましたね。

ただ、20年間と続く歴史ある会社となったことや、事業が拡大して社員数も増えているということもあり、変えていく必要があると思っています。社員にとって働やすい職場をつくることが、2023年のテーマですね。今、もともと一般企業で働いていた人事責任者の採用も進めているのですが、一般企業に近づくよう働く環境を整えていくということを、本気で準備中です。ぜひこの点についても、新しくメンバーになってくれる方には、意見をいただきたいですね。



【おわりに】

ワクワク楽しく働くことができる。それは主客一体のサービスを提供しているからこそ。そんな主客一体のサービスを提供する私たちならではのケアの考え方や、介護の仕事の面白さについて、次回詳しくお伝えします。

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