初任給1,000USDとは、何を隠そう、3年前の私の初任給です。2015年4月、4年制の大学を卒業した私は、日本国内での社会人経験を経ずに、ベトナム現地採用という選択をしました。最近、就活を控える後輩や大学時代の友人から海外就職について聞かれることが多く、率直に、初任給1,000USDについてどう思うか書くことにします。

　本題についての私の答えは、ベトナム現地採用としての新卒初任給1,000USDは、決して悪い待遇ではないということです。前提を加えると、大卒+突出した能力がない日本人にとってはです。突出した能力とは、営業、会計、エンジニア等の経験及び実績があることを意味します。以下、このように考える理由を2点記載します。誤解を招く恐れがある為、補足しますが、弊社が入社後の給料が上がりづらい環境というわけではないです。給与や待遇は、入社後の評価に応じて、段階的に上っていきます。

１．ベトナム人材市場の相場

　2018年現在、ホーチミンの最低賃金は、約175USD、大卒の初任給は、300-400USD 程度です。この金額から分かる通り、月給1,000USDは、平均的なベトナム人の給与より高い水準です。さらに言うと、1,000USDは、ベトナム人の管理職クラスの待遇であり、ベトナム市場に於いて、そもそも安い給与ではないです。また、ベトナムの物価は、日本と比べ、低く見積もっても3分の１は安いので、ベトナムでの1,000USDの価値は、日本の30万円以上に相当する金額と言っても過言ではないと思います。

２．競合人材

　人材競争の熾烈さが伝わるように、弊社ソルテックベトナムの優秀なマネージャーをご紹介したいと思います。海外で働く日本人がより高い役職を目指そうとする際に、現地人以上の付加価値を発揮できなければ存在意義が見出せないのは当然です。ちなみに、弊社のマネジャー層の人間は、3ヶ国語を当然のように操り、専門性を備えている人材が殆どです。突出した能力がない大卒の人材に対し、日本国内の新卒と同じ20万円も払えないことは市場原理的にも当然と思います。そしてソルテックベトナムでは国籍にとらわれない平等な評価を取り入れているので日本人以上に給与をもらっている社員も多数在籍しています。

写真左から、Mr Anil, Mr Trong , Mr Anh, Mr Tho

〈ソルテックベトナム　マネジャー〉

１）プロジェクトマネジャー　Mr Anil（インド人）

能力：プロジェクト管理、設計、日本人の顧客対応可　

言語：ヒンディー語、ベトナム語、英語、日本語

備考：語学の達人であり、エンジニアでもある末恐ろしい人材。ここ数年で日本語能力が急激に伸び、現在は日本人の顧客対応もできるようになっている。

２）工場長　Mr Trong（ベトナム人）

能力：工場管理、設計、日本人の顧客対応可

言語：ベトナム語、英語、日本語

備考：200人の職人を束ねる舵取り役。大手日本メーカー勤務時代、兵庫県で7年間の勤務経験あり。

３）品質管理部　部長 Mr Anh （ベトナム人）

能力：品質管理、日本人の顧客対応可、IT業務（IT関連も得意なため、サーバー関係の仕事もできる）

語学：ベトナム語、英語、日本語、

備考：日本にも引けを取らない検査体制を統括するリーダー。日本の大学を卒業。日本で５年間の勤務経験あり。

4）プロジェクトマネジャー　 Mr Tho （ベトナム人）

能力：プロジェクトマネジャー、設計、日本人の顧客対応可

語学：ベトナム語、英語、日本語、

備考：設計に造詣が深いスパーエンジニア。日本で７年間の勤務経験あり。

終わりに

このような理由から、大卒初任給1,000USDは決して悪い待遇ではないと今でも思っています。（物価上昇に応じ、微増はあると思いますが）日本語と英語ができる程度では、全く付加価値になっていないことを痛感できたのは、入社以来、優秀なマネジャー達と日々共に働いてきたからだと思います。 経験は問わず、誰もが活躍できる環境が整っておりますので、興味をお持ちの方は、奮ってご応募ください！！