マーケティングとシステムの両面で企業の成長をサポートする独自のコンサルティングを提供している株式会社SORAMICHI。今回はデータビジネスAI推進部の執行役員を務める大和さんに、部署の役割やこれまでのご経歴、SORAMICHIの強み、今後の展望、求める人物像などをお聞きしました。
元動画:【AIは手段】事業本部 データビジネスAI推進部 大和大祐【採用映像】
データとAIの利活用を、全社に広げていく
―現在、所属している部署と業務内容を教えてください。
大和 データビジネスAI推進部の執行役員を務めており、データを活用したビジネスの推進と、AIに関わる業務を主に担当しています。
SORAMICHIでは兼務しているメンバーが多いのですが、データやAIを各部が利活用できるように、兼務社が主務のグループや部に持ち帰り、それぞれで使いやすい状態をめざしています。
―この部署ができた背景を教えてください。
大和 大きく2点あります。
1点目は、時代の流れとしてAIは避けて通れないということ。AIを使わないと、業務効率化などが叫ばれる中でどんどん取り残されていく未来が見えるので、AIを推進していく部が必要だと考えました。
2点目は、データの利活用です。お客様のところにデータは溜まっているのに、うまく活用できていなかったり、活用されないまま放置され分析できていなかったりすることが多くあります。
そこのデータ利活用を我々の部が推進して、お客様にとって価値のある施策につなげたり、データから示唆を見出して次に活かしたりする。そうしたことを通じて、お客様と一緒に価値を想像していく役割もあると思っています。
素粒子実験の研究者から、データ分析のプロフェッショナルへ
―SORAMICHIに入社するまでの経緯を教えてください。
大和 大阪市立大学(現・大阪公立大学)の理学部で物理を研究していました。もともとは数学をかなり使う理論物理だったのですが、大学院への進学時に実験に興味を持ち、素粒子実験と呼ばれる分野に移りました。
修士の頃には、アメリカ・イリノイ州のミシガン湖近くにあるフェルミ研究所に1ヶ月ほど滞在して、「面白いな」と思ってそのまま博士まで進みました。ただ博士1年目で「この研究テーマがなくなるかもしれない」と言われて、早急に成果を出さなければいけなくなり、1年ほどで論文を仕上げ、残りの1年で日本や海外で研究発表をして。通常3年の博士課程を、2年で修了しました。
その後は研究職かビジネスかの二択で、ビジネスの道を選びました。まずコンサル会社でデータ分析をしていたのですが、その会社が破産してしまい、次に金融系のSIerでクオンツ(金融デリバティブの価値計算)をやっていました。
デリバティブ計算があまり面白くなくなってきた頃、ブレインパッドに移り、お客様へのコンサルティングをしながらデータ分析で価値を提供する仕事を1年半ほど。その後はリクルート住まいカンパニーで、マンションの価格推定アルゴリズムや、当時あったアメリカの子会社MOVOTOのデータプロダクトなどを作っていました。
リクルートが統合されたタイミングでは、金融系やSaaS(Airビジネス)の新規プロダクト開発を担当し、2022年にはリクルートの全社フォーラム(ナレッジ共有の場)で新規プロダクトが表彰されました。
ちょうどその頃NRIからお声がかかり、2023年から移りました。NRIでも、私はもともとデータが専門だったのでシステム開発はせず、データ利活用によるお客様への価値提供をずっとやっていました。リクルート時代に培った「事業会社としてお客様に何が求められているか」という視点は、NRIでも活かせていたと思います。
―そこからSORAMICHIへは、どのような流れだったのでしょうか?
大和 NRIでお客様のデータ分析などをやっていた頃、SORAMICHIの川本さんから「こういうのがあるけどどう?」と声をかけてもらいました。
実は私、リクルート時代に副業をしていて、SORAMICHIが立ち上がって間もない頃にパートナーとしてお手伝いをしていたんです。そのため、SORAMICHIがどんな事業をやっているかを知っている状態で入れたので、特に負担もなくスムーズに入れたかなと思います。
パートナー時代とは見える景色が変わった
―入社して感じたことはありますか?
大和 パートナーとして働いていた時は、1つ2つのプロジェクトにしかアサインされていなかったので、会社全体がどうなっているかは分かりませんでした。
役員となった今では、ほぼ全てのプロジェクト情報が入ってきます。「こんなにプロジェクト数が多いのか」と、驚いています。
打ち合わせ、採用、環境整備——1日の過ごし方
―1日のスケジュールを教えてください。
大和 リモートの日は、朝8時半や9時からスタートします。子どもがいるので、夕方に子どもの面倒を見るために少し席を外したりしますが、夜7時か8時には終わっている感じです。
1日の作業のうち、打ち合わせが半分くらいですね。各案件に入っているので、「見てほしい」と言われたところを見たり、詰まっていそうなところにコメントしたりしています。
会議以外では、採用や、社内の情報システムの権限付与・環境構築、あとは「こういう提案をしようと思っているけどデータ系はどうしよう」といった相談を受けたり、提案書を作ったりしています。
強みは「若さ」。情報のキャッチアップの速さ
―大和さんが感じる、SORAMICHIの強みはなんでしょうか?
大和 メンバーが若いことが強みだと思っています。AIやプロダクトは毎年・毎月のように新しいものがリリースされて、情報のキャッチアップがものすごく激しい世の中です。
若いからこそ情報のキャッチアップも早いですし、それをいかにお客様に価値提供できるか——その速さについていくのに、若さは重要だと思っています。
―データビジネスAI推進部としての強みについても教えてください。
大和 我々は「データを集める」というより、「お客様が何をしたいのか」「売上や利益を上げるためにどうすればいいか」という手段の一つとしてデータがある、という認識です。
CXの部署でもデータ分析は少ししていますが、「こういう観点で見た方がいい」「ここができていない」といったところは、部を超えてお客様と一緒にCXと協働してソリューションを提供していきたいと思っています。データ部はデータ部で、他の部がやれないところの価値を見出していければと思っています。
また、専門の部ができたことで自由に動けるのも良いところです。AIにはリスクがつきものですが、試さないと分からない部分も多いですよね。
だからこそ、まず我々が試してみて、リスクや注意点を社内に共有し、各部・各メンバーがAIをうまく使えるように促す。専門の部が先行して失敗事例やユースケースを蓄積できるのは、大きなメリットだと思っています。
共通化とカスタマイズ、そしてセキュリティの整備
―これまでに大変だったことはありますか?
大和 今整備しているAI周りで大変なのは、プロジェクトが多く、各プロジェクトでAIの使われ方がそれぞれ違うことです。共通化するのも一つの方法ですが、共通化しすぎるとお客様への価値提供ができなかったり、一般的すぎて使えなくなったりします。
そのため、共通化する部分は共通化し、個別カスタマイズで価値提供につながる部分はカスタマイズしていく、という整理が必要だと思っています。
権限の整備も今取り組んでいるところです。「不必要にこのデータを渡さないで」「こういうプロンプト入力や環境整備をしてください」といった社内のAI環境の整備を、まさに進めている最中です。
加えて、データをAIに読み込ませる際のセキュリティも厳しく見る必要が出てきていて、「このデータなら読み込ませていい」「ここはOK、ここはダメ」という区分も、今まさに進めています。
「AIを使うこと」が目的ではない
―今後の展望について教えてください。
大和 データビジネスAI推進部としてのビジョンは、まず1年後には各部がちゃんとAIを利活用できている状態に持っていくことです。使ってくれないと価値提供できないですし、使ってもらうように仕向けるのはなかなか難しくて、正直まだみんな使ってくれないのが実情です。
今も試行錯誤中ですが、「こういうプロダクトが簡単にできるよ」「今まで手作業でやっていたことをAIで利活用したらコストが半分になったよ」といったユースケースをどんどん社内に発信してもらって、「これは便利そうだ」と使ってもらうきっかけを作っていくことが直近では大事だと思い、注力しています。
3年後・5年後は、AIプロダクトのライフサイクルが早すぎて予測がずれるかもしれません。ただ、根本にあるのは「価値提供をする」ということです。我々はAIを使うことが目的ではなく、お客様への価値を高めるためにAIを使うだけ。
その軸をぶらすことなく、「どういうものがあればいいのか」をちゃんと考えられる人材が社内に育ってくれるといいなと思っています。
―会社として、そして個人として目指したいことはありますか?
大和 SORAMICHIとして目指したいのは、日本全体のマーケットを成長させることです。プロダクト発信はアメリカや中国がどんどん進んでいますが、日本からの価値提供が最近できていないかな、というのが個人的な課題感です。生きているうちに、海外に発信できるようなプロダクトや事例を作っていきたい——それが個人的に思っているところです。
最後に:物事を「自分ごと化」できる人と働きたい
―大和さんが一緒に働きたいと思う人物像を教えてください。
大和 興味を持って物事をちゃんと捉えられる方と一緒に働きたいと思っています。
案件があったときに、それを自分ごと化して、「なぜお客様はこれをやりたいと思っているんだろう」「こうやった方がお客様は喜ぶんじゃないか」と考えて提案する。「案件を任されたからやる」という受け身の姿勢ではなく、背景から含めて自分ごと化して価値提供できる人と、一緒に働いていきたいなと思っています。
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