「エンジニアとして入社したはずが、今はセキュリティの仕事をしている」。
そんな言葉から始まった今回のインタビュー。
新卒で入社し、現在はセキュリティ領域を担う長谷部 茜さん。
最初から明確な目標があったわけではなく、「このままでいいのかな」という迷いを何度も感じてきたといいます。
それでも今、長谷部さんは“守る仕事”に手応えと意味を感じながら、前に進んでいます。
その変化の背景を、ゆっくり聞いてみました。
1.理工系からシステム業界へ。「誰かの役に立ちたい」はずっと変わらなかった
Q.もともと、エンジニアを目指していたんですか?
A.高校・大学と工業系、理工系に進んでいたので、その流れでシステム業界に絞って就職活動をしていました。
正直、「これがやりたい」という強い職種志向があったわけではないんですが、「誰かの困りごとを解決する仕事がしたい」という気持ちはずっとありました。
説明会で聞いた「お客様だけでなく、その先のエンドユーザーまで考える」という考え方や、ビジョンに書かれていた言葉がすごく印象に残っていて。
“感謝されたい”というより、“ちゃんと誰かの役に立っている実感が持てる仕事”がいいなと思ったんです。
2.想像していたエンジニア像との違い。セキュリティという選択肢
Q.入社後、実際の仕事は想像と同じでしたか?
A.振り返ると、結構違いましたね。
エンジニアとしてコーディング中心の仕事をすると思っていたんですが、新卒1年目からセキュリティチームに関わることになりました。
「どこでも大丈夫です」と答えた結果でもあったんですが、気づけば今はセキュリティを軸に仕事をしています。
最初は「これでいいのかな」と思うこともありました。ただ、自分の仕事が“誰かを守ること”につながっているという点だけは、ずっとブレていなかったと思います。
その実現方法が、想像していたものと少し違った、という感覚ですね。
3.「このままでいいのか」と考え始めたからこそ、見えてきた意味
Q.迷いを感じることはありましたか?
A.ありましたね。
「この業界でずっとやっていけるのかな」とか、「自分は何者になりたいんだろう」とか、考え始めると結構しんどくて。
でも最近、セキュリティって“どの会社にも必ず必要なもの”だなと、あらためて感じるようになりました。
PCを使って仕事をする以上、情報を守る人は絶対に必要で、誰かがやらなければならない仕事なんですよね。
お客様を守ることは、その先のユーザーを守ることにもつながる。
そう考えたとき、「今やっていることは、ちゃんと意味があるんだ」と、少しずつ納得できるようになってきました。
4.達成感を感じにくい仕事だからこそ、感じること
Q.モチベーションはどう保っていますか?
A.セキュリティって、何かをリリースして「ありがとう」と言われる仕事ではないんですよね。
何も起きていない“平和な日常”が成果なので、達成感を感じにくい部分もあります。
それでも、チームの中で「進めてくれてありがとう」と声をかけ合えたり、
一緒に考えてくれる人が少しずつ増えていったりすると、「セキュリティをやれているのかな」と思えます。
あとは、前を走っている人の存在も大きいですね。
「誰かがやらなかったら、もっと大変なことになる」と言いながら続けている姿を見ると、楽しいだけじゃなく、“やるべき仕事なんだ”と背中を押されます。
5.迷って、悩んで、進んで、の繰り返し
Q.これから先については、どう考えていますか?
A.とても広くて深いセキュリティを50歳まで頑張れているかは
正直、まだわからないです(笑)。
でも、20代・30代はセキュリティの道を進むんじゃないかな、とは思っています。
「これしかできない」ではなく、「今はこれをやる意味がある」と思えている。
だからこそ、前に進めている感覚があります。
長谷部さんは「このままでいいのか」と悩んだ時間は、決して無駄ではなかったと語ります。
その迷いがあったからこそ、自分の仕事の意味を考え、納得しながら進むことができたのだと思います。
後編では、長谷部さんがセキュリティの仕事を通して描いているこれからの挑戦や、
同じように迷いを抱える人へのメッセージを聞いていきます。