こんにちは。REVISIO(リビジオ)株式会社の採用担当です。
「REVISIOで活躍する多様な人材の”リアルな声”を届ける」をテーマに、社員インタビューを行いました。
今回ご紹介するのは、ビジネス本部CSチームの福島さんです!
福島さんは、カスタマーサクセスとして入社していますが、現在はプロダクトマネージャーも兼務し、テレビCMのクリエイティブ分析のソリューション全般を担うキーマンとして活躍しています。
■プロフィール
福島 江里奈(ふくしま えりな)
エキスパートカスタマーサクセス・エキスパートプロダクトマネージャー(兼務) / ビジネス本部 CSチーム
大学卒業後、大手総合通販会社でWebマーケティング、求人系の総合広告代理店で事業統括の経験を積んだ後、ベンチャー企業でアパレル・小売業界向けのマーケティングコンサルティング業務に従事。2019年3月にREVISIO(当時TVISION INSIGHTS)に入社。CSチームでカスタマーサクセスを担当し経験を積んだ後、プロダクトマネージャーを兼務。2020年12月に「Telescope」、2023年11月に「RE.Search」のローンチを手掛け、プロダクトを軸とした事業推進をリード。注視データを活用したクリエイティブ分析のソリューション全般を担当し、クライアントからの信頼も厚い。
―現在の業務内容について教えてください。
弊社は「注視データ」という独自のテレビ視聴データを収集・分析しているスタートアップです。
主なクライアントは広告主や広告会社で、クライアントが「注視データ」を手元で活用できるプロダクトを提供するとともに、クライアントの個別課題にも向き合い、データ分析・コンサルティングも行なっています。
(注: 弊社の注視データやプロダクトに関心がある方は、HPをご覧ください)
現在、私はその中で、プロダクトマネージャーとカスタマーサクセスを兼務しています。
プロダクトマネージャー(PdM)としては、売上戦略の立案、機能や仕様決め、ログ分析を通じたユーザビリティの向上など、プロダクトに関する意思決定全般を行っています。カスタマーサクセス(CS)としては、広告主に対するクライアントワークが中心で、データ分析・コンサルティングが主な業務になります。
エキスパートとしての役割上、専門領域を活かして会社のプロダクトやサービスの価値を向上させることが求められますが、私の場合は、特に「注視データ」を活用したクリエイティブ分析のソリューション全般に携わってきました。
苦手を克服してきた経験を次のチャレンジにつなげている
―これまでの経歴ではマーケティング領域が長いようですが、もともと分析などが得意だったのですか?
むしろ苦手だったかもしれません。新卒で入社したアパレル企業では、WEBマーケティングの新しい企画を上司に提案するたびに、ロジカルじゃないと突き返されていたくらいです。自分のキャリアを振り返ると、苦手なものを克服しながら、やりたいことにチャレンジしてきたと思います。数字管理が苦手だったので、2社目では事業会社の収支管理を行う部署で原価や労務費の管理などに挑戦しました。3社目はアパレルが好きだったので、これまでの大企業のキャリアから一転、ベンチャー企業でアパレル向けのマーケコンサルに挑戦しました。そして、REVISIOではこれまでの経験を活かした仕事ができていると思います。
自然体の自分を受け入れてくれる会社だと思った
―REVISIOに入社したきっかけが「フィーリングが合ったから」だそうですね。具体的にどういったところでそう感じたのですか?
まず、面接のときに、REVISIOの「注視データ」の波形グラフを提示され、このデータから何が読み解けるか質問されたのが印象的でした。ここでいう波形グラフは、テレビCMの毎秒注視の推移がわかるデータで、目線が集まったシーンや反対に見られていないシーンがわかります。そのデータを一緒に見て、どうしてここで目線が集まっているのかなどを議論したのですが、REVISIOの「注視データ」であれば、「視聴率」が高い/低いといった一面的な評価で終わらずに、番組やCMがどのように見られているかをより詳細に分析して明らかにできるので、とても面白いなと思いました。
また、最終面接で代表の郡谷と面接したのですが、これまでの仕事や業界のトレンドについて興味をもって色々と質問してくれて、とても楽しく、率直に話ができました。ここであれば自然体の自分で楽しく働けると思い、入社を決意しました。
プロダクトマネージャーは未知の挑戦
―カスタマーサクセスから、プロダクトマネージャーに抜擢されたきっかけは何だったのでしょうか。
プロダクトマネージャーには、自分から手を挙げてなったわけではありません。当時、カスタマーサクセスの業務に加えて、クライアントに提供していたツールの改善要望の窓口を担当していたことがきっかけで、プロダクトマネージャーをやってみないかと声をかけていただきました。前職でECサイトの改善などに関わった経験はあったものの、プロダクトのマネジメントに関する知識は全くありませんでした。本当に私でいいのだろうかと内心ドキドキしながら引き受けたのを覚えています。
実際、プロダクトマネージャーになってみると、想像していたよりもさらに高い視座での仕事が求められ、最初のころは反省と勉強の繰り返しでしたね。そもそも私が前職で行っていた改善要望は、UIデザイナーの領域に近いもので、ボタンの色やフォント、画面遷移の仕方などの提案がメインでした。しかし、プロダクトマネージャーは、ターゲットをどうするか、売上をどう作るか、機能をどうするか、ローンチはいつにするか、エラーがでたときの対処はどうするかなどプロダクトに関して幅広い意思決定を行わなくてはなりません。システムやマ―ティングに対する知識だけでなく、事業にも直結する以上、経営の視点も要求されます。そこは代表の郡谷から学ぶことが多くありました。
全く異なるアプローチでプロダクト開発に挑戦
―「Telescope」と「RE.Search」という2つのプロダクトをローンチしたわけですが、それぞれどのように開発を進めたのですか?
どちらも「注視データ」を活用した分析ツールですが、前提としてターゲットが異なります。
「Telescope」は、広告主を対象としたプロダクトで、競合比較・プランニング・結果検証など機能が充実しているのに対し、
「RE.Search」は、広告会社を対象としたプロダクトで、気になるCMを検索し毎秒単位でどのように見られているかを分析できるのが特徴です。
(注:プロダクトの詳細にご関心がある方は、HPを是非チェックしてください)
「Telescope」は、プロダクトとして開発することは既に会社方針で決まっていたので、プロダクトマネージャーとして、ターゲットである広告主のニーズに応える機能をプロダクトにどう実装するかに注力しました。中長期的な伴走支援を前提にしているので、新しい機能も積極的に実装し、プロダクト上で「注視データ」に基づいてテレビに関する様々なマーケティング課題を解決できるようにしました。
一方、「RE.Search」の開発の経緯は、全く異なります。「RE.Search」はもともと社内ツールとして開発したものでした。私がCMのクリエイティブ分析をしていく中で、こんなものがあったら分析しやすいよねっていうのを作っていたら、これは社外でも需要があるのではないかとなったのです。
ただ、0→1で自由に設計できる余地があるからこそ、方向性を定めるのに苦心しました。最終的には、ターゲットをあえて絞り、ターゲットが抱える課題と「注視データ」独自の強みを整理した上で、プロダクトのコンセプトを明確にしました。そこから、必要な機能を実装していき、ユーザビリティを磨いていきました。
売り方についても、営業メンバーに売ってもらうという発想ではなく、プロダクトをまずはトライアルで使ってもらい、実際のユーザー体験を通してプロダクトの魅力や価値を訴求しながら売る方法を採用しました。
0→1フェーズは、メンバーの士気がプロダクト成長のカギ
―プロダクトマネージャーとして売上のプレッシャーもあったそうですね。
はい。プロダクトマネージャーの一番の使命は売上を作ることなので、そこは必ず達成したいという思いでいました。プロダクトは「面白いね」「使いやすいね」だけで終わってはいけなくて、お金を払ってもらえる価値を生まなければなりません。その点、「Telescope」は営業メンバーが提案に行って受注してくれるので、プロダクトチームは使い勝手をよくすることに注力できました。
一方、「RE.Search」は、プロダクトの力で売っていく必要があったので、「Telescope」のときとは全く状況が異なりました。まずは認知を広げるため、月2回は必ずヒアリングすると決めて自分でアポイントをとっていきました。トライアルユーザーも増やしたかったので、大手広告会社にアプローチして数百名の方に向けて大規模勉強会を行ったり、展示会に出展したり、積極的にクライアントやユーザーと直接接点を持つようにしました。そうして徐々に認知を高め、トライアルユーザーを増やし、フィードバックをもとにプランや機能をアップデートしていきました…こうした泥臭い積み重ねが、成果に繋がったと思います。
また、「売上」をつくる重みを身をもって経験できたことは、大きな財産になりました。
―周りからのサポートや協力はありましたか?
はい。特にプロダクト立上げ時のメンバーには非常に助けられました。開発を担当したエンジニアメンバーは、プロダクトの機能実装や改修を日々スピーディーに対応してくれて、プロダクトの成長を開発面で力強く支えてくれました。マーケティングの担当メンバーも、できることはどんどんやっていこうというスタンスで、クライアントとのコミュニケーションやマーケティング施策でサポートしてくれて、挑戦的な意思決定を後押ししてくれました。ときには厳しい意見もありましたが、プロダクトを成功させようという想いは、みんなで共有できていたと思います。
ローンチして間もない0→1フェーズは、何がヒットするか分からない中で、試行錯誤を繰り返し、プロダクトの成功の形を模索していく時期です。
プロダクトマネージャーとして、挑戦する中で上手くいかないこともありましたが、失敗を次のステップの糧にして、常に前向きに取り組むことを意識していました。プロジェクトメンバーも同じように、強い士気で取り組んでくれたことがプロダクトの成功につながったと思います。
(写真)プロダクト立上げ時の中心メンバー。緊密にコミュニケーションをとり、試行錯誤を経ながらプロダクトを形にしていった。左:開発エンジニア、右:マーケティング担当)
プロダクト開発の原点は“誰の何のために”を考え続けること
―「Telescope」のプロダクトマネージャーとして活かせた経験を教えてください。
実は、「Telescope」のときに苦い思いをしています。「Telescope」は機能がシンプルで価値が伝わりやすかったこともあり、売上は順調に伸びていきました。そして、新しい機能を追加する度に売上も伸びたので、クライアントのニーズに応えた機能をどんどん追加していったのですが、一方で複雑で分かりにくい側面も出てきました。一部の機能については、予想に反して全く使われず、会社に迷惑をかけてしまいました。失敗の原因は、想定するユースケースの設定を誤ってしまったことです。一部の広告主をモデルとして機能設計したため、大多数の広告主にとっては全く不要なものとなってしまいました。
この経験もあり、次の「RE.Search」の開発では、ターゲットが誰なのかを明確にした上でヒアリングを徹底し、”誰の何のためのプロダクトなのか”というコンセプトをぶらさずに、シンプルな分かりやすさとユーザビリティを追求しました。クライアントの課題解決のために私たちのプロダクトがあるので、そこは見誤らないように十二分に意識しました。
オープンなコミュニケーションには乗り越えるべき課題もある
―REVISIOの好きなところと、課題に感じる部分について教えてください。
REVISIOの「挑戦を応援する企業文化」は本当に良いですね。やってみたいことに挑戦できる環境があり、私がプロダクトマネージャーとしてキャリアアップできたのも、この企業文化のおかげだと思います。
また、コミュニケーションが活発で、自分の意見や考えをオープンに発信できる環境も気に入っています。ただ、その分、無責任な発言がプロジェクトの遅延や混乱を招くこともあるため、意思決定の責任者を明確にすることが大切ですね。
「オープンなコミュニケーション」と「責任をもってプロジェクトを進行させる仕組み」—どちらも成立してはじめて、より良い環境が生まれると思います。
最前線で活躍するマーケティングや広告の責任者と仕事ができること
―REVISIOでの仕事の魅力はどんなところにありますか?
私がREVISIOに入って良かったなと改めて思うことは、最前線で活躍するマーケティングや広告の責任者と仕事ができることです。
現在、プランニングや効果検証などのマーケティング支援ツールは充実してきましたが、最もエネルギーをかけているクリエイティブ領域については、直観と経験に頼るところが大きいのが実情です。この点、REVISIOの「注視データ」は定量的で客観的な評価を可能にするので、より良いクリエイティブを作るための意思決定をデータで支援することができます。
その道で長く経験され、大企業のマーケティングや広告を実際に動かしてきた方々と、データに基づいてディスカッションし、意思決定プロセスに関与できるのは、とても刺激的です。経験や知識では遠く及ばないですが、テレビの視聴実態を捉えたデータで知見を蓄積しているからこそ、実績や仮説についてフラットな立場で関与できるのは、広告会社や他のデータ会社にはない、弊社の大きな強みですね。
ただ、立場が違うからこそ、弊社のデータで解決出来ることと出来ないことを明確にし、”謙虚”にコミュニケーションすることを大切にしています。
事業会社でマーケティングや広告の経験を積みたい、クライアントに伴走しながらコンサル支援していきたいと思っている人にとっても、魅力的な仕事だと思います。
(写真)CSチームのMTG風景: ナレッジを共有し、一人一人の専門性や強みを活かしながら、チーム全体のパフォーマンス強化につなげている。
―今後の目標や取り組みたいことをお聞かせください
私自身が蓄積してきたナレッジを、他のメンバーも使えるように仕組み化していきたいと思っています。
REVISIOに入社して5年間、数多くのクリエイティブ分析を行い、引き出しも多くなりました。例えば、お客さまから「CMの冒頭で子どもの声を使って注視を獲得している事例はありますか?」と尋ねられたとき、私はいくつか思い浮かぶのですが、それを他のメンバーも同じように出来るかというと難しいところがあります。
誰もがそうした事例を簡単に検索し、活用できるようになれば…。これは「RE.Search」を作ったときの想いにも通じますが、知見を共有し、活用する仕組みは十分とは言えません。属人的になっている部分を言語化・データ化し、組織全体で活用できるようにすることで、クライアントのニーズに応えた質の高いサービスの実現に貢献していきたいと思っています。