UCHU wagashiは、デザイナーの木本勝也によって京都で生まれた和菓子ブランドです。
木本は芸術系大学を卒業後、大手企業のグラフィック部門に就職しました。しかし、会社員として働くよりも自分で何かを生み出したいという思いが強くなり、短い期間で退職。フリーランスとして活動を始めます。
当初はイラストレーターとして仕事をしていこうと考えていましたが、思うようにはいかず、仕事を得ることも簡単ではありませんでした。そこからアパレルや雑貨のブランドを立ち上げるなど、さまざまな挑戦を続けます。
反響はありましたが、当時は今のようにECも普及しておらず、事業として長く続けることは簡単ではありませんでした。
そうした経験を重ねるうちに30歳を過ぎ、「自分はこれから何を仕事にしていくのか」を改めて考えるようになります。もし自分の力で通用しないのであれば、デザインの仕事をきっぱりやめよう。そう決めて、最後の挑戦として「自分でブランドをつくる」ことを考えました。
東京ではなく、京都から世界に通じるものをつくることはできないだろうか。
そう考えたときに着目したのが、日本の伝統産業でした。観光都市でもある京都で、手に取りやすく、持ち帰ることができるもの。その中で興味を持ったのが和菓子でした。
実は木本自身は甘いものをあまり食べるタイプではありません。しかし京都の和菓子を調べていくうちに、茶席菓子の美しさや繊細さに強く惹かれていきます。
デザインの視点から和菓子の売り場を見ていく中で、「もっと違う見せ方ができるのではないか」という思いが生まれました。
そこで、自分のデザインの力を活かしながら和菓子のブランドをつくることを決意します。数ある和菓子の中で選んだのが落雁でした。
木型を使うことで形の自由度があり、自分のアイデアを表現しやすいと考えたからです。
それが、UCHU wagashiのはじまりです。