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ここでなら、自分のデザインを追求できるーー新たな風を吹き込むデザイナー・内村麻代

ここ半年間のウォンテッドリーのアウトプットを振り返ると、明らかにそれまでとは違ったデザインの流れが起きている。ウォンテッドリーのデザインに新たな風を吹き込んでいる存在が、2023年6月に入社したデザイナー・内村麻代だ。

長年、デザインプロダクションや広告代理店での経験を積み、今回はじめて事業会社に入社したという内村。そんな彼女の視点から見た、デザイナーが働く環境としてのウォンテッドリーの魅力とは?インタビューにて話を聞いた。

<写真・編集:後藤あゆみ / 執筆:藤田マリ子>

新たな経験を求めて、制作会社から事業会社へ

ーーまずは、ウォンテッドリーに入社されるまでのご経歴について教えてください。

内村:最初に就職したのは広告系のデザインプロダクションで、主にファッション系の広告をつくっていました。その後は、友人に誘われて外資系の総合広告代理店に転職。はじめての代理店で、当初は不安もありましたが、企画を考えたり、コンセプト段階からデザインを考えるアートディレクションの経験を積むことができました。3社目は、前の会社で一緒に働いていた上司が立ち上げたプロダクションで、1年ほどアートディレクションに携わらせていただいたのち、4社目で再び代理店系の会社に転職しました。そこではアートディレクターというよりも、グラフィックデザイナーとして手を動かす仕事を主にやっていました。

ーー4社の経験を経て、今度はウォンテッドリーへ。「制作会社から事業会社へ」というところが大きな転換だったと思うのですが、どのような理由で転職されたんですか?

内村:きっかけはスカウトです。ユーザーとして登録していた「Wantedly」を提供しているウォンテッドリーからスカウトが来て、驚いたことを覚えています。7〜8 年ぐらい代理店にいたので、そろそろ新しいことやってみたいなとは思っていたんですよね。周りに事業会社で働いてる友人がいて、チャレンジしてみてもいいかもしれないと思ったのが、転職の理由です。

ーー入社の決め手は何だったのでしょうか?

内村:大きかったのは、カジュアル面談の際のメンバーの印象です。とにかく話しやすくて、入社後のコミュニケーションも心地よさそうだなと。

また、私と同じく広告代理店出身のクリエイティブディレクターがいたことも大きかったです。事業会社に転職した理由や制作会社との仕事の共通点・相違点についてもいろいろ話していただきました。おかげで安心して働けそうだと感じ、入社を決めました。

入社して驚いた「つくれるものの幅広さ」

ーーウォンテッドリーに入社されてからは、どんなお仕事を手掛けられてきたのでしょうか?

内村:コミュニケーションデザインチームの一員として、会社のメインの事業である採用サービスや、福利厚生パッケージサービス「Perk」などのエンゲージメント領域に関わるデザインをしています。

入社して最初に担当したプロジェクトは、「キャリアビジョン直結型インターン」という学生向け就活イベントのデザインです。キービジュアルの案だしから始まり、各企業ブースのパネルなどの会場造作から、当日配布する資料やポスター、SNS告知用の画像など細かいアイテムまでデザインしました。
入社直後で、かつタイトなスケジュールでの制作。ウォンテッドリーのスピード感を入社してすぐに味わうことになりました。

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次に担当したのが、12月に開催したウォンテッドリー主催のイベント「FUZE」のデザインです。
メインビジュアルから、会場で配布した冊子「FUZE BOOK」、会場で流す動画のディレクション、会場造作、アワード受賞企業のための表彰状やトロフィーなど、イベントに関連するありとあらゆるアイテムのデザインにかかわることができました。

ーー冊子やトロフィーまでデザインするんですね!

内村:そうなんです。入社前は「そんなにつくるものがあるんだろうか」と思っていました。実際に入ってみたら制作物の多さに本当に驚きました。特に冊子を1から作っていくことに携わることになるとは思っていませんでした。作成した「FUZE BOOK」では、中のイラスト制作も担当しました。フルカラーで90ページほどの分厚い冊子だったので、完成品が手元に届いたときはテンションが上がりましたね。
一緒に制作に携わったマンガ編集担当のプロダクションの方も、「こんなに良いものができると思いませんでした」と言ってくだいました。やってよかったと思いましたし嬉しかったです。大変でしたけどね。


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ーーウォンテッドリーの福利厚生サービスPerkの新キャラクター、「パークマ」も内村さんがデザインされているんですよね。前職でも、キャラクターデザインはやられていたのでしょうか?

内村:いえ、絵を描くことはありましたが、キャラクターデザインははじめてでした。最初は、クマ以外の動物も含めて、たくさんラフ案を出しました。最終的には「生活に寄り添うサービス」というコンセプトに合うよう、寄り添ってくれる親しみやすいキャラクターを目指して、現在のビジュアルに仕上げました。

ーーそして、最新のお仕事が「Culture Book 2024」ですね。

内村:はい。

デザイナーたちがそれぞれデザイン案を出して、代表の仲にプレゼンし、こちらの案が採用されました。コンセプトは「Gateway to culture(文化への入口)」です。ここ数年、黒っぽいデザインが続いていたので、ガラリと趣向を変えて、このデザインに決めました。

ーー代表へのプレゼンテーションは、どんな感じだったのでしょうか? 緊張しましたか?

内村:緊張しました…汗かいてましたね(笑)でも、フィードバックがすごく的確で、1回目のラフ案をプレゼンしたあと、どのように修正すればよいのかが明確でした。最終的な案を選んだ際のコメントも、みんなが納得できるものでした。デザインについて、マネジメントからここまで率直なフィードバックが受けられるのは、ウォンテッドリーならではだと感じます。

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ーー内村さんが手掛けられたお仕事を見ると、本当に表現の幅が広いなと感じます。表現の幅を広げるために、普段から意識してやっていることなどはありますか?

内村:皆さんやられていることだと思いますが、ネットだけでなく、デザイン系の雑誌を定期購読したり、外に展示などを見に行ったりすることで、デザインのトレンドを掴むようにはしています。トレンドを抑えておいたほうが、仕事で悩む時間も減るので、仕事を楽にするために見ているような感覚ですね。

仲がいいだけではない、「自由と自律」が生みだす適度な距離感

ーーウォンテッドリーで働いているメンバーには、どんな人が多いと感じますか?

内村:みんな自由に働いているような気がします。ですが、根は真面目というか。デザイナーは、ウォンテッドリーらしさをちゃんと意識してデザインをしているし、ビジネスサイドのメンバーはサービスとユーザーに対して誠実に、かといって堅苦しさがあるわけではなく、楽しんで働いているイメージです。
自由だけど、自律している、そんな印象ですね。

ーー仕事終わりにプライベートで飲みに行くことはありますか?

内村:あんまりないですね。歓迎会や忘年会はありますが、プライベートもずっと一緒という感じではないです。ですが先日、デザインチームとビジネスチームのメンバーで相互理解キャンプに行く機会がありました。ワーケーションとオフサイトでのワークショップを目的とした、公式のイベントです。
ワークショップでは焚き火を囲みながら、各々のこれまでの「人生のグラフ」をつくって、みんなで発表し合いました。こちらもすごく楽しかったです。

ーーデザインチームでは、普段はどのようなコミュニケーションをとっているのでしょうか?

内村:週次の定例会議では、プロダクトデザインチームとコミュニケーションデザインチームのメンバーで集まり、直近の業務内容はもちろん、それ以外のちょっとしたプライベートの出来事も共有しています。また、私がFigmaに慣れていないので、デザインマネージャーの新免さんに、Figmaの勉強会も開催してもらっています。

とことん突き詰めたいデザイナーにこそ、ウォンテッドリーを勧めたい

ーー働く環境としてのウォンテッドリーの魅力は、どんなところにありますか?

内村:1つは、裁量の大きさですね。代理店では一人一人の役割が細分化されていて、「自分でつくった」感が少し薄かったというか。いろんな人の意見を反映しているうちに、「これって、自分がつくったんだっけ……?」という感覚に陥ることもありました。

一方、ウォンテッドリーでは、一人ひとりに裁量があって、自分のやりたい表現をとことん追求することができる。「自分でつくった」という感覚があるんです。同時に、みんなでつくりあげていく感覚もあって、「自分でつくる」と「みんなでつくる」のバランスがすごくいい。自分の表現を突き詰めたいデザイナーにとっては、理想的な環境だと感じます。

あとはやはり、つくれるものの幅広さですね。本当にいろんなことがやれるので、私自身も領域を絞らず、いろんなものをつくっていきたいと思っています。


ーーどんなデザイナーが、ウォンテッドリーに向いていると思いますか?

内村:「とにかくデザインが好きな人」にとっては、働きやすいと思います。私自身も含めて、コンセプトをどこまでデザインで表現できるか、突き詰めるのが好きな人ばかりなので、そういうデザイナーと一緒に働けたら楽しいのかなと思います。あとは、やりたいことがはっきりしていて、ぐんぐん進んでいくタイプの人。そういうタイプの人ばかりなので、逆に待ち姿勢の人だと、ちょっと置いてかれているような感覚になるかもしれません。

仕事を進める中で、広告代理店での経験が活かせていますね。
代理店で同じクライアントを長期的に担当してきた方や、チームで同じ目標に向かって進んでいく感じが好きな方にとっては、同じようにやりがいを感じられる環境だと思っています。


ーー最後に、これからチャレンジしていきたいことについて教えてください。

内村:CMやポスターなどのマス広告は、前職での経験も活かせると思うので、チャレンジしていきたいです。あとは、ウォンテッドリーだからこそ、つくる意味や価値のあるデザインができるといいなと思っています。我々でしかできないデザイン、ウォンテッドリーらしいデザインを探究していきたいです。


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