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「Pulse」から生まれる、企業文化にマッチした「質の高いコミュニケーション」|Pulse User Interview・noco株式会社

働く場所も時間帯もバラバラになったメンバーをつなぎ止め、チームとしての一体感をどうやって再構築するか。多様化した働き方が当たり前になったいま、どの企業も新たな課題に直面しています。社員は5名、業務委託含めた総勢は10名という少数精鋭のスタートアップでも多様性を受けとめる努力が求められると、toaster teamを運営されるnoco株式会社のCCO(Chief Corporate Officer)・高橋千種さんは語ります。

顔を合わせずともメンバー同士の信頼関係を構築する、質の高い社内コミュニケーションに「Pulse」が役立っているという高橋さんに、どのように活用されているのか伺いました。

少人数組織でも、面と向かっていないとコンディションは見えなくなる

-- 「Pulse」を導入しようと考えた理由についてお聞かせください。

高橋:社員数が5人と少ないのでコミュニケーションの課題はあまり生じないかと思っていたのですが、テレワークの導入によってコアタイムを設けない完全フルフレックス制に移行したところ、メンバーのコンディション把握が難しくなったことがきっかけです。顔を合わせて仕事をしていれば、お互いの仕事状況の変化や体調、メンタルコンディションが分かりますが、顔が見えないと分からなくなるという課題が、わずか5人の組織でも生じるのだと思い知りました。

オフィス近くのスカイツリーをバックに集合したnoco株式会社のフルメンバー

-- フルフレックス制だと、人によって稼働する時間帯も異なるのでいっそう把握が難しそうですね。

高橋:Slackのパブリックチャンネルで始業・休憩・終業の連絡を入れてもらって記録を残していますが、逐一管理するというよりは、各社員同士でそれぞれの業務状況や稼働スケジュールを把握したり、お互いに理解してもらうために行っています。その人の日常的なタイムスケジュールやタスクが分かれば、社員の変化にも気づきやすくなるからです。

ただ、それだけですべて分かるとは限りません。ある時、いつもは11時に業務を開始する社員が12時になっても音沙汰がなく、心配して本人に連絡をしたら、前日遅くまで仕事をしていたから稼働できなかったとのことでした。稼働状況から異変には気づけるのですが「業務負荷が増えている」という課題までは分かりません。そこで社員のコンディションをより詳細に把握できるツールがほしいと感じ「Pulse」を導入しました。

-- 「Pulse」導入前は、どのようにコンディションを把握していたのでしょうか。

高橋:対面をはじめ、ランチや月次の締め会などの会話や空気感で把握するように努めていました。ランチのついでなら気軽に聞けますし、社員も話しやすいですよね。しかし、テレワークだとこうした気軽なコミュニケーションがとりにくいうえ、機微な状況を感じ取るのが極めて難しくなります。チャットやメールによるコミュニケーションで補おうとしがちですが、ちょっとした相談も文字で行うと重々しくなってしまうので、社員は相談しにくいです。

Slack上で簡単に今週の調子を回答できる

その点「Pulse」の「調子どう?」はSlackでコンディションをサクッと回答できるのがいいですね。「Pulse」の導入に必要なWantedlyとSlackは、共に使っていたツールだったためコンディションを把握するためだけに新しいツールを導入したり、操作を覚える必要がなかったことも決め手になりました。特に社内のコミュニケーションはほぼ100%Slackで行っているので、社員のコンディションを聞くには最適なツールだと思いました。

監視されているというプレッシャーを与えない工夫が、率直なコンディションを引き出す

--「Pulse」を導入してからは、どのように活用されていますか?

高橋:毎週月曜日にSlackで「調子どう?」を使ってコンディションを聞いています。導入直後は回答を忘れる人もいたので、習慣化できるよう最初は「Pulse」について話題を振るようにして、1カ月後には全員が入力するようになりました。利用率は100%です。

「Pulse」の管理画面でそれぞれのコンディションの推移を見て、各人の傾向を把握したうえでケアの必要性は判断しています。人によって3が多かったり5が多かったりと平均値が異なるため、数字そのものよりも変化に目を向けるようにしています。一時的な変動はあまり気にしませんが、低い数値が続くようなら状況やコメントから原因を探って対処します。業務が忙しい人の数値が下がっていたらミーティングで業務内容を確認して調整したり、体調を崩している人の数値が下がっていたら病院に行くように促すなどです。病院に行かずに済まそうとするメンバーもいるからです。

「調子どう?」の管理画面から、調子の推移をチェック

-- ケアをする際に心がけている点はありますか?

高橋:「Pulse」の数値が下がったからと言ってすぐに個別面談をしたりチャットで連絡したりすると、「監視されている」というプレッシャーを与えてしまい、社員が率直にコンディションを伝えてくれなくなるリスクがあります。そのため、なるべく業務のついでなどに「最近どう?」とラフに質問するようにしています。「Pulseの数値が下がったから連絡しました」という体ではなく、あくまで自然な会話を心がけるのがポイントです。ミーティング後や出社して顔を合わせた時などに声掛けするなど、日常的なコミュニケーションを通じてフォローしたほうがいいですね。

-- 「こういう場合はこう対処する」といった対処のルールはありますか?

高橋:業務の棚卸しが必要な悩みについては上司、その他は私が対応するといったことは決まっていますが、具体的な対処法はあえて決めていません。同じトラブルを抱えていても、人によって対処法は変わってくるので決めないほうがいいと思っています。とにかく変化を見逃さず、その都度原因を確かめて対処することが大切です。

-- 「さすが!」の導入による変化は感じられましたか?

高橋:あらたまって感謝を伝えるのはかえって仰々しく感じられるので、「さすが!」は気軽に使える小さな感謝を伝えられるツールとして使われています。初めは「さすが!」のコメントが全員に通知されるので恥ずかしいという声もあったのですが、使い出したメンバーは感謝を伝える回数が増えました。

少ない接点で信頼関係を築くため、コミュニケーションは量より質が重要に

-- これからの人事・管理部門に求められるのは、どのような考え方になるでしょうか。

高橋:以前にも増してさまざまな働き方が認められつつある今、企業はその多様性を受け入れていく必要があります。たった5人の弊社でもオフィスに出社して仕事したい人もいれば、自宅でテレワークをしたい人、生まれ故郷に移住して現地で働きたい人もいて、それぞれが希望する働き方は実に多様です。コロナ禍においてテレワークが必要不可欠になり、多様な働き方が浸透したことで、それぞれが希望する新しい働き方が実現できるようになりました。

ただし、社員各々の希望を受け入れるだけでは統制がとれず、組織がうまく回らなくなって経営に悪影響が出てしまうことは本末転倒になりかねません。人事に求められるのは、社員一人一人の働き方の多様性を認めながら企業として組織として守るべきルールを定めること、つまり多様性とルールとのバランスをとることだと思います。弊社の場合は、「週に一度、定例のミーティングで全員が顔を合わせる」というルールだけを設けていますが、フェイストゥフェイスでのコミュニケーション機会の重要性と役割をそれぞれが認識していますので、バランスがとれていると感じています。

オフィスでの業務風景

-- 「Pulse」を導入するメリットを感じられるのは、どのような企業や組織だと思われますか?

高橋:テレワークが普通の働き方になってくると、同じ職場環境にいないとコミュニケーションがとれないという考え方は変えざるを得ません。コミュニケーション量が少なくても信頼関係を作れるようにすることが大切で、量よりもコミュニケーションの質が求められます。

「Pulse」の「さすが!」を活用すると、働く場所も時間帯も異なるメンバーが「どんな仕事をして、どのように活躍しているか」に自然と気づけるようになり、離れていてもメンバー同士に成果が伝わります。これがコミュニケーションの質を高めるうえでとても重要です。

「調子どう?」も、顔を合わせずとも自分の状況を気軽に伝えられますし、管理部門側としてはその推移を見られることで、その人のコンディションがよく分かります。ただの点数ではなく、使える情報になっています。

顔を合わせなくても信頼関係を築くにはどうしたらいいのかと、私も常々考えているのですが、組織の文化やメンバー構成によって信頼関係を築く方法は違います。弊社の場合、会議よりも自分の仕事に集中したいメンバーが集まっているので、メンバーに負荷を掛けずに各人の活躍ぶりやコンディションを共有できることが「質の高いコミュニケーション」といえるでしょう。

「Pulse」は、新たなツールを導入したり、入力するツールを増やすような負荷を掛けずに、質の高いコミュニケーションを実現したい企業にオススメできるツールだと思います。

(取材・執筆協力:秋カヲリ)

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