執筆・構成:Wednesday Tokyo編集部
「サラリーマンでいない」という言葉だけを見ると、かなり強く聞こえると思います。
会社員を否定しているわけではありません。長時間働け、という意味でもありません。
指示された範囲だけをこなし、何か起きたら誰かが考えてくれるのを待つ。その状態から離れよう、という話です。
「誰かが考えてくれる」を前提にしない
仕事には、マニュアルがあります。
ただ、現場で起きるすべてを、事前に書いておくことはできません。
この返信は今日中に返した方がいいのか。資料の小さなミスを、自分で直すべきか。予定どおり進めるより、一度止めて確認した方がいいのではないか。
そんな場面で、「書いていないから分かりません」と止まるのか。自分なりに考えて、必要な相談をするのか。
株式会社水曜日では、後者でいてほしいと考えています。
1.自分の見え方まで、仕事に含める
相手が受け取る印象は、話の中身だけでは決まりません。
言葉遣い、表情、服装、返信の速さ、資料の整い方、会議前の準備。
細かな部分が積み重なって、「この人の話を信頼していいか」が判断されます。
見た目を画一化したいわけではありません。
自分がどう見えているかを無視せず、相手が安心して話を聞ける状態を整える。専門性を持っているだけでなく、届く形にするところまでが仕事です。
2.知っていることを、どう使うかまで考える
成果が出れば、どんな方法でもいいとは考えていません。
相手が知らないことを利用して契約させる。短期の数字のために、必要以上に不安をあおる。自分の成果をつくるために、周囲へ負担を押しつける。
数字だけを見れば成功でも、長く続けられる仕事ではありません。
何を知っているかより、その知識をどう使うか。
相手に説明できる方法で成果をつくることを大切にします。
3.結果だけでなく、途中の仕事も見る
仕事なので、結果は必要です。
教育事業なら、「いい授業をした」で終わらず、生徒の行動や出願、合格へどうつながったのかを確認します。
一方で、結果が出れば過程はどうでもいいわけではありません。
期限直前まで共有しない。周囲へ無理をさせる。顧客への説明を省く。偶然うまくいった結果を、自分の実力として扱う。
それでは、次の仕事で再現できません。
結果と過程の両方を見る。それが、仕事を仕組みに変えるために必要です。
4.誰に見られても説明できる仕事をする
「今回は大丈夫だろう」という小さな判断が積み重なると、問題が起きたときに説明できなくなります。
契約、金銭、個人情報、顧客への案内、社内の意思決定。
後から見た人が、何が起きて、なぜその判断をしたのかを理解できる状態を残します。
隠すのではなく、見られても困らない仕事をする。
これはコンプライアンスのためだけではありません。引き継ぎや業務改善にも必要なことです。
5.速さより、前よりよくなっているか
返信や判断が速いことは重要です。
ただ、毎回同じミスをしながら速く動いていても、成長しているとは言えません。
一度目より二度目、二度目より三度目の方が、早く、正確に、周囲への負担を減らして進められる。
指摘されたことだけでなく、似た問題にも自分で気づける。
単純なスピードではなく、前より仕事がよくなっているかを見ます。
仕事のセンスは、想像する力に近い
センスというと、生まれつきの才能のように聞こえます。
私たちが仕事でいうセンスは、もう少し地味なものです。
相手は何に困っているのか。この資料を受け取った人は、次に何を判断するのか。いま確認しなければ、後で誰が困るのか。
仕事の前後を想像し、違和感を拾う力です。
経験で磨くことはできます。ただ、その前に必要なのは、自分の担当範囲だけを見ないことです。
責任を持つことと、抱え込むことは違う
自律的に働くことは、何でも一人で引き受けることではありません。
できないことを早めに伝える。必要な協力を頼む。優先順位を確認する。無理になる前に相談する。
これも責任ある行動です。
限界まで抱え込み、最後に仕事が止まる方が、顧客やチームへの影響は大きくなります。
「サラリーマンでいない」とは、自己犠牲をすることではありません。
自分の仕事がどこにつながっているかを理解し、必要な行動を自分で選ぶことです。