なにをやっているのか
東京タワー近くのビジネスビルでお酒を醸しています。
2011年、東京都港区芝に酒造りの観点からは新しい試みと言える都心での酒蔵「東京港醸造」を開業致しました。
敷地22坪 鉄筋コンクリート4階建てビル内で徹底した温度管理の元、年間を通し酒造りをしています。
室内には糀室をはじめ重厚なタンクを構え、糀製造から本格的な日本酒を醸しています。2020年に行われる東京オリンピックに向け近年は海外からも注目の集まる日本酒を東京から世界へと発信出来ればと思っています。
なぜやるのか
酒代替わりに書き残していった」西郷の書
東京芝の酒「江戸開城」の由来は弊社に伝わる歴史にあります。
幕末、芝で造り酒屋を営んでいた若松屋は薩摩藩の御用商人でした。当時の若松屋には奥座敷があり、直接東京湾に通じる水路があったと言われています。隠密に会合を持つには格好の立地だったため多くの要人たちの密談の場となり、西郷隆盛、勝海舟、山岡鉄舟、高橋泥舟と言った歴史に名を残す偉人が頻繁に訪れていたと言われています。現在も若松屋に残る掛け軸はそれら偉人が酒代の代わりに残していった物なのです。若松屋は開国と江戸城無血開城という文明開化を目指した藩士たちの密談場でもありました。
やがて明治時代になり後継者問題、酒税法の変化に伴い若松屋は1812年から約100年間続いた酒造業を1911年に廃業する事となりました。幕末、動乱の時代を生き抜いた若松屋の歴史と伝統に敬意をはらい代々継承されてきたこの地で新たに酒造りを復活させたのです。