クロスビット採用担当です。今回インタビューしたのは、入社わずか半年で「らくしふ」開発ユニットのリーダーへと抜擢された佐藤です。
文系学部を卒業後、独立系SIer、Web受託開発・SESと、一貫してエンジニアリングの研鑽を積んできた佐藤。確かな実力を持ちながらも、「決められた仕様を形にする工程」に留まる環境に、どこか物足りなさを感じていました。
自分の技術を、もっと事業の成長に直結させたい。その想いでクロスビットの門を叩いた佐藤が、なぜ短期間で頭角を現し、組織を牽引する存在になれたのか。IPO企業との二択で悩んだ末の決断や、数億レコードのデータと格闘する醍醐味、そして最新AIツールを使い倒す開発組織の裏側まで、余すことなく語っていただきました。
佐藤 寛朗 / ユニットリーダー
中央大学経済学部卒。新卒で独立系SIerに入社し、大手インフラ企業の基盤システム保守に従事。その後、Web受託開発企業にて4年弱、Railsを用いたB2B SaaSやCtoCサイトの開発を経験。2024年にクロスビットへ入社。入社直後から重要機能の設計・開発をリードし、現在はクラウド型シフト管理システム「らくしふ」のユニットリーダーとして、データ連携領域の設計・開発および開発マネジメントを担っている。
文系からエンジニアへ。「言われたものを作る」環境で感じた、AI時代の危機感
ーー佐藤さんは文系出身とのことですが、エンジニアを志したきっかけは何だったのでしょうか?
大学時代にテレアポの営業インターンとプログラミングの勉強を並行して行っていた時期があったんです。テレアポでガツガツ営業するのも一つの経験でしたが、自分の手で仕組みを構築し、それが動く面白さに気づいてしまって。もっと早く気づけばよかったと思いましたが(笑)、そこからIT業界へ舵を切りました。
ーーキャリアのスタートはSIer、そして受託開発へと進まれましたね。
はい。1社目のSIerでは大手インフラの保守運用を、2社目の受託・SESではRuby on Railsを使ってスタートアップのB2B SaaSや介護系サイトの開発に4年弱携わりました。チーム単位でアサインされる環境だったので、シニア層から技術の基礎やエンジニアとしての立ち居振る舞いを近い距離で徹底的に叩き込んでもらえたのは、今の財産になっています。
ーーそこからなぜ、自社プロダクトへの転職を考えたのですか?
顧客のプロダクト開発に継続的に関わる中で、機能を実装するだけでなく、「その機能がどう使われ、どう事業に貢献していくのか」まで含めて、より主体的にプロダクトの成長に関わりたいという気持ちが強くなりました。
特に生成AIの台頭で、コードを書くこと自体の効率は劇的に上がっています。これからのエンジニアは書く力以上に、何を、なぜ作るかという事業視点が不可欠になる。そう確信した時、事業を創る手触り感が最も得られそうな環境を探し始めました。
上場企業か、仕組みを創るフェーズか。迷いの末の決断
ーー転職活動では、かなり多くの企業を検討されたそうですね。
エージェント経由で30社から40社ほどのリストを出し、最終的に10社ほどの選考に進みました。名だたるメガベンチャーや勢いのあるスタートアップも受けていたのですが、実は最後の最後まで、すでに上場して基盤の整ったSaaS企業と、シリーズBのクロスビットの二択で猛烈に悩んでいたんです。
ーー上場企業の安定した環境か、さらなる拡大を狙うスタートアップか。決め手は何だったのでしょうか。
一言で言えば、自分自身のバリューがより発揮でき、かつ打席が多いのはどちらか、という視点でした。もちろん上場企業には、洗練された環境と確かな実績があります。一方でクロスビットには、これから自分たちの手でスタンダードを定義していく余白が大きく残っていました。
また、選考フローで出会ったメンバーの質も決定打になりました。一次面接で対面した当時のユニットリーダーが圧倒的に優秀で、現場のリーダー層がこれほど高い視座で、技術とビジネスを両立させているのかと衝撃を受けたのを覚えています。
その後も4回ほど面談を重ねましたが、回を追うごとに自分に一番合っているなとしっくりくる感覚が強まっていきました。これほど優秀な人たちが、まだ未完成なフェーズを楽しみながら、船そのものを創り上げようとしている。その一員として飛び込む方が、自分のポテンシャルを最大限に引き出せると確信しました。最終的に、あえて変数の多い、挑戦しがいのある道を選びました。
入社半年でリーダーへ。エンジニアが事業のレバーを握る
ーー2024年の入社からわずか半年、実質的には4ヶ月目という早さでリーダーを任されています。このスピード昇格については、ご自身でどう捉えていますか?
前任のリーダーが新規事業へ注力するためにポストが空いたという組織的なタイミングもありましたが、入社直後にプロダクト全体に影響する重要機能の設計から開発までを、スピード感を持ってやり遂げられたことが信頼に繋がったのだと感じています。
ーー受託やSESでの経験が、自社開発の現場で武器になった実感はありますか?
大いにありました。クロスビットに来て驚いたのは、前職までの環境で当たり前に求められていた調整力やドキュメントを構造化する力が、自社プロダクトの現場ではこれ以上ないバリューになるということです。
納期から逆算して動く意識や、他部署との丁寧な合意形成。これらは、不確実性の高いスタートアップが事業を前に進めるために欠かせないスキルです。自社開発だからといって技術的な理想だけを追うのではなく、ビジネスとしての着地点をセットで考えられるバランス感覚こそが、リーダー抜擢の理由だったと考えています。
ーー佐藤さんがクロスビットで手応えを感じた、象徴的なエピソードを教えてください。
僕のチームが担当した、データ連携の改善プロジェクトですね。当時は、新しいお客様を導入するたびにエンジニアが手作業でデータ連携の設定を行う必要があり、受注が増えるほど現場の負荷が高まるという構造的な課題を抱えていたんです。事業をスケールさせるためには、この工数を削減し、導入リードタイムを短縮する仕組み化が不可欠でした。
ーーその改善はどのような経緯で進んだのでしょうか?
そこでまず取り組んだのが、開発の解像度を徹底的に上げることです。クロスビットにはもともと一次情報を大切にする土壌があり、僕らのチームも必要に応じて商談に同席することがありました。今回も改めて現場に足を運び、お客様が今何に困っているのか、どんな基幹システムを使っているのかを直接ヒアリングしたんです。
この同席で得た生きた情報を持ち帰り、PdMとどうすれば単発の改修に終わらず、汎用的な自動化が実現できるかを突き詰めて議論しました。その結果、他案件にも横展開可能な仕組みをロードマップに組み込み、実装することができたんです。エンジニアが自ら課題を定義し、ビジネスインパクトを生む仕組みを作る。この手触り感は、受託時代には決して味わえなかったものです。
技術の探求を止めない組織の全貌
ーー技術的な観点でも、クロスビットは非常にユニークな環境だと伺いました。
そうですね。特にRailsエンジニアに知ってほしいのが、「Sorbet」の導入です。Railsは柔軟でスピードが出る反面、大規模開発では型がないことによる不安がつきまといます。そこをSorbetで型定義を徹底することで、堅牢さと開発体験を両立させています。この規模、この解像度でSorbetを使いこなしている開発組織は、国内でもかなり珍しいのではないでしょうか。
ーー扱うデータの規模も相当なものですよね。
はい。「らくしふ」のメインデータは、すでに数億レコードという膨大な規模に達しています。この巨大なデータをいかにパフォーマンスを落とさず、かつ安全に保守・拡張していくか。インフラ周りに強みを持つCTOやVPoEと、設計レベルから議論を戦わせる日々は、エンジニアとしてこの上なく贅沢な環境です。
ーー最新ツールの導入も爆速だと聞きました。
そこは本当にすごいです(笑)。話題になった自律型AIエンジニアの「Devin」を即座に試しては運用を見送り、その後「Cline」へ、そして現在はさらに生産性が高いと判断した「Claude Code」へと、数ヶ月単位でツールを乗り換え続けています。2026年3月時点では、エンジニア全員がClaude Codeを使用して開発をしています。良いものがあれば、過去の決定に固執せず即スイッチする。この合理的な意思決定の速さが、クロスビットのエンジニアの生産性を支えています。
また、ツールの導入だけでなく開発からリリースまでのサイクルそのものが非常に早いのも特徴です。一次情報を元に「先週話したことがもう実装されている」とお客様を驚かせることも珍しくありません。この圧倒的なスピード感そのものが、事業成長を牽引する大きな要因になっています。
私たちはFindy Team+を導入して、エンジニアの生産性を客観的な数値で常に計測しています。着手からマージまで何時間かといった指標をチーム全員で見ながら、自分たちのスピードを数字で磨き続けています。この姿勢が大好きですね。
自分の役割を広げたいエンジニアへ。クロスビットは「最高の打席」
ーー最後に、これからクロスビットへの入社を検討されている方へメッセージをお願いします。
クロスビットには、シリーズBでの13.5億円の資金調達という次なる成長フェーズへの土台に加え、3万を超える事業所から集まる膨大なデータ、そして続々と立ち上がる新規プロダクトという、挑戦しがいのある環境が揃っています。
私と同じようなバックグラウンドを持つ方にお伝えしたいのは、これまで受託開発やSESの現場で培ってきた経験は強力な武器になるということです。プロジェクトを完遂させる力や周囲を巻き込む調整力を、単に要件通りに形にするためだけでなく、次世代のスタンダードを自らの手で創り上げるために使ってみませんか。
クロスビットは、誰の担当か決まっていないような曖昧な課題に対して、自ら主体的に動く人を歓迎し、全力で背中を押してくれる組織です。自分の可能性を信じて、より大きな社会課題に挑みたい。そう願うプロフェッショナルな方と一緒に働けることを、心から楽しみにしています。