1
/
5

未来の仲間に向けて、ZOZO分析部門のご紹介

はじめに

はじめまして。株式会社ZOZOのAI・アナリティクス本部という部門で責任者をしている牧野と申します。
このポストでは、AI・アナリティクス本部について詳しく述べていこうと思います。

これまでもWantedlyなどを介して多くの方と面談をし、この部門を紹介してきたのですが、かなりの高確率で「めちゃくちゃ面白そうですね、是非受けたいです!」と言っていただけることが多くありました。
それなら、面談だけでなくコンテンツとして発信することで、より多くの皆さまにZOZOの分析部門について知ってもらい、仲間になっていただけるのではないかと考えたのがこの記事を書く理由です。

まずは目次です。非常に長くなってしまいましたが、ご興味を持っていただいた方は是非最後まで読み込んで、応募に進んでいただければと思います。

 1.株式会社ZOZOの事業
 2.AI・アナリティクス本部の役割
 3.本部の組織と各チームの役割
 4.本部のカルチャー
 5.分析テーマ例
 6.分析環境
 7.チームメンバー
 8.評価制度・その他制度
 9.教育・学習環境
 10.成長環境
 11.最後に

1.株式会社ZOZOの事業



ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」の運営がメインの事業です。
ビジネスモデルはこちらでも解説されていますが、「ZOZOTOWN内にテナント形式で出店する各ブランドの商品を当社の物流拠点で受託在庫として預かり、受託販売を行う事業形態」です。

直近の戦略は決算発表会の資料(21ページ以降)で、対外的な取り組みは会社サイトでプレスリリースを公開しておりますので、応募を検討いただける方は是非ご覧になってください。

先進技術を使ったサービスや、ファッションを追求したサービスを展開するというのもZOZOの特徴で、直近では肌の色の計測ができる「ZOZOGLASS」の発表や、コスメ専用モール「ZOZOCOSME」、ラグジュアリー&デザイナーズゾーン「ZOZOVILLA」がオープンしています。

2.AI・アナリティクス本部の役割



AI・アナリティクス本部としての役割は「社内の各部門に対してデータ分析サービスを提供すること」です。

1で「ZOZOTOWN内にテナント形式で出店する各ブランドの商品を当社の物流拠点で受託在庫として預かり、受託販売を行う事業」と書きました。
事業を進めるためにZOZOでは、ZOZOTOWNのサイトやシステムを開発・運用するテクノロジー部門、ブランドさんの出店や販売サポートを担当する部門、物流拠点を運営する部門、カスタマーサポート部門、マーケティング部門、新規事業を担当する部門、コーポレート部門など様々な部門を置いており、AI・アナリティクス本部は、その全ての部門に対して分析サービスを提供しています。
マーケティング部門であれば、より多くのお客様により多くZOZOTOWNをご利用いただく、物流部門は庫内フローの業務効率を上げる、テクノロジー部門はサイトをより楽しめるように使いやすく改善するなど、各部門ごとに役割がありますが、それらをデータ分析の力でサポートしてブーストするのがAI・アナリティクス本部の役割です。

サポートしている部門の幅は広く、上にあげた部門以外にもBtoB事業を担当する部門や、Zホールディングスとの連携を担当する部門、時には人事、経理、広報の案件に至るまで多岐に渡ります。

3.本部の体制

本部はビジネスアナリティクス部、事業推進部という2つの部で構成されています。

ビジネスアナリティクス部はいわゆる仕組みや機能が軸のチームです。
専門性の高い分析手法を得意とするデータサイエンスブロック、中期的で難易度の高い改善案件を得意とするデータアナリティクスブロック、学術的な観点から顧客や商品の動きを明らかにするマーケティングサイエンスブロックという3つのチームで構成されています。

もう一つの事業推進部は部門との取り組みを軸としたチームです。
ZOZOCOSME」「ZOZOVILLA」「YOUR BRAND PROJECT」などの新規サービスや、ZOZOTOWNのブランド営業部門を担当するコマースブロック、パーソナライズやリニューアルといった大きい開発案件の分析サポートを担当するテクノロジーブロック、CRMやマーケティングを担当する部門にKPIの可視化や改善提案をするマーケティングブロックという3つのチームで構成されています。

4.本部のカルチャー

次に、本部のカルチャーについて紹介します。

様々な企業の方とお会いしている中で「分析部門」や「分析チーム」と呼ばれる組織にはいくつかのパターンがあるということに気が付きました。下図は私の勝手な分類ではあるのですが、この中だと我々の部門は「コンサルティング型」に分類されます。
メンバー全員が、事業を回してくれている部門と目線を合わせて、各部門からの「依頼に応える」ではなく「相談にのって一緒に答えを見つける」または「こちらから提案する」というスタンスで仕事をしています。


5.分析テーマ例

「2.AI・アナリティクス本部の役割」では、「AI・アナリティクス本部の役割は社内の各部門に対してデータ分析サービスを提供すること」と書きましたが、ここではもう少し具体的にどのような業務をしているかを書きたいと思います。

下記は、分析テーマの例です。

・実施したマーケティング施策の効果検証
ZOZOTOWNでは、ツケ払い、ZOZOCARD、クーポン、テレビCMなど様々なマーケティング施策が打たれています。これらの効果を検証する、すなわち施策をやっていなかった場合の(主に)売上を算出するのですが、ABテスト(Wikipedia)ができないことも多く、状況に応じて因果推論(Wikipedia 英語)の手法を使い分けて算出します。特によく利用するのは傾向スコアマッチング(Wikipedia)という手法で、頻度が高いので自前でツールも構築しました。Causal Impactも良く使います。

・これから実施するマーケティング施策やサイト改修の効果予測
ZOZOは新しいことに挑戦するのが好きな会社です。そのためには大きな投資が必要であることも多く、事前に効果を予測することも重要です。
ただ、新しいがゆえに予測に使える材料が乏しいことがほとんどで、限られた材料を状況に合わせてロジカルに組み合わせ、「この範囲に入るというところまでは言える」と答えを紡ぎ出していくアプローチをしています。

・機械学習を用いたトランザクション・お客様のアクションの予測
物流、ブランド営業、予算管理、CRMなどの業務において、未来の日付の量や金額、お客様が特定のアクションをとる確率を予測しています。これによって予測値に応じた人員の手配やキャンペーンの調整などZOZO側のアクションの調整が可能になります。
CRMの領域では米イェール大学の上武先生のお力を借りて、予測にとどまらず結果に応じたアクションの出し分けアルゴリズムを構築・テスト中です。

・新規事業・サービス・機能の状況可視化、課題の要因分析
次々と新しい事業・サービス・機能が立ち上がるので、都度Google Spread SheetやBIツールのPower BIを用いて状況をまとめたダッシュボードを構築しています。新規事業以外でも各部門の業務効率化のために、BIを使ったツールを提供することも多いです。
また、ダッシュボードに限らず、アドホックに状況を分析し、レポートすることもあります。
状況が可視化されると、課題が見つかることが多いので、「その課題がなぜ発生しているか」という要因を特定するための分析だけでなく、改善案まで提示することが多いです。

その他、小さいものから大きいものまで毎月数十件の多様なデータ分析案件を同時並行で進めています。

6.分析環境

ここでは、実際にデータ分析業務をしていく環境についてご説明します。

非常にシンプルなのですが、業務で使うデータは個人情報をマスクしたうえで、ほぼGoogle BigQueryに集約されており、BigQueryにSQLを投げて取得したデータをGoogle Spread Sheetで整形して考察するというのが基本動作です。機械学習やライブラリを使った分析・アルゴリズム構築をするときはJupyter Notebook上でPythonを記述する、またはAutoMLを利用する人が多いです。

よく聞く「このデータが欲しいけど、縦割りで調整が大変」「そもそも取得できない」といった悩みとは無縁の環境です。BigQuery上にデータマートも多数整備していますので、受注やアクセスの実績、よく使うマスタはデータマートを用いて抽出することが多いです。

また、データ分析案件についての「標準方法論」なるものも用意しています。
これは分析案件を進めるうえでの手順を体系化したものです。これに則って分析を進めることで、「そもそものゴール設定が間違っていた」「何日もかけて精度を追求していたが、そもそも非現実的な目標だった」などという悲劇的ではあるが結構な頻度で発生する失敗を未然に防止しています。



7.チームメンバー

2022年7月現在で20名強のメンバーが活躍してくれています。

部門を立ち上げた2017年7月以降に入社したメンバーが90%以上で、システムインテグレータ、コンサルティング、小売、インターネットサービス、家電メーカーなど様々な業界の出身者が集まっています。

イメージをつかみにくいかもしれませんが、全員優秀でどこに出ても通用するようなメンバーです。

また、我々の部門に限ったことではなく、ZOZO全体としても会社で働く仲間と非常に仲が良いというのが大きな特徴です。
個人的な意見ですが、これはデータ分析を仕事にするうえで重要なポイントだと思います。「この人たちのために頑張りたい」「この人たちと良い結果を出して一緒に喜びたい」と思える仲間が多く、みんなそういったモチベーションで仕事に取り組んでくれているように思います。


8.評価制度・その他制度

ZOZOの人事考課は各部署が独立して評価を行っております。評価は複数の段階で定義されており、AI・アナリティクス本部では年次評価や半期を振り返っての評価ではなく、随時の評価プロセスをとっています。現在の評価において期待されるパフォーマンスを示してくれたら翌月から次の段階に上がってもらうという流れです。

評価の観点は、OCSLI(通称:オクスリ)という部門独自のフレームワークを用意していて、マネージャーになる前までは下記に記載している特に1と2を、加えてマネージャーは3まで、ディレクターは4までを見ています。
ポイントは「テクニカルな分析スキルに偏重しない」というところです。「4.本部のカルチャー」でも書いた売上やコストを改善していくという仕事をしていくには、この4つの力が必要と考えています。

会社全体でも毎月上長との1on1を実施していますが、それに加えてAI・アナリティクス本部では直属の上長以外の先輩(マネージャー以上)を指名して、毎月1on1をやるという取り組みもしています。リモート環境下でコミュニケーションする相手が硬直してしまわないようにするということと、直属の上長には話しづらいこともざっくばらんに話して応援してもらう相手を作るということが目的です。

また、「3.本部の体制」で書いたようにチームごとに担当業務を分けてはいるものの、なるべくやりたいことをやって仕事を楽しんでほしい、スキルや経験に対する希望をかなえてほしいという想いから、各メンバーがやりたい手法や事業領域を入力して、マネージャー陣がアサイン時に参照、状況に応じてチーム横断のプロジェクトを組織するといった取り組みもしています。

その他、会社全体の制度はこちらもご覧ください。
また、給与については募集要項をご確認ください。

9.教育・学習環境

入社直後はデータや環境についての理解を促進するための研修を用意しています。
入社後はプロジェクトの状況や入社いただいた方の力量、本人の希望を考慮してアサインし、徐々に難易度の高いテーマに取り組んでいただくという流れになります。

また、部門独自の研修もしています。
「8.評価制度・その他制度」のOCSLIは、それだけではあまりにも抽象度が高いので、下図のような曼荼羅チャートに分解して、部門のメンバーに説明をしています。
この曼荼羅のどこかに当てはまるトピックを拾い上げ、昨年度は部門メンバーの一人ひとりが得意分野に関する講師となって月次で部門内の研修をしています。今年度からはそれに加えて、このトピックについては「まずはここまで達してほしい」という基準を定義し、基準を満たすための研修を用意しています。

ちなみに、こういった細分化された項目と評価を直接結び付けるということはしておりません。

情報共有については、部門内の事例共有会を月次で開催しています。その他、有志のメンバーによる事例やナレッジの共有会も開催されています。
また、オンラインでのデータや分析に関するナレッジ共有は、グループ会社のZOZOテクノロジーズと共通のコンフルやGitHubを利用していますし、Slackを使って、ZOZOのメンバーはもちろんのこと、ZOZOテクノロジーズのメンバーに直接質問を投げかけるということも日常的に行われています。

10.成長環境

成長する場としても、よい環境が作れていると自負しています。

若いうちから各部門のマネージャー、ディレクター、本部長などのマネジメント陣に分析結果を直接プレゼンテーションする機会も多く、執行役員や取締役、社長との接点も多い会社・チームです。

大きな投資を左右するような分析テーマも多く、実業の中で自分の働き次第で会社や事業が良くなった・そうならなかったという実感も得やすい環境であることも魅力の一つだと思います。

とはいえ、我々が担当する分析テーマのほとんどは、なかなか一筋縄ではいかないものばかりで、脳をフル回転していかないとなかなか解けません。
なんとか解けたとしても解くだけが仕事ではなく、それを分かりやすくプレゼンテーションし、他部門にスムーズに動いてもらわないと成果は出せないので分析するときとは別の能力も必要になります。
そもそも解くテーマの設定も難易度が高く、どんな「問い」に対して解を出せばよいのかを言葉にしていく力も必要です。

もちろんこのような能力は一朝一夕に身に付くものではありませんが、幸いなことに各部門からの信頼は厚く、毎月多くの相談が寄せられているので「打席」には不自由していません。何度も打席に立つことで、多少失敗しながらもメンバーたちは日々成長してくれています。

こういった力を一般化するとすると「ジェネラルなコンサルティングスキル」という言葉になるかと思います。これに「データ分析」というスペシャリティが加わることで、特に20代から30代前半にこういったスキルセットを身につけていくと、かなり競争力のある人材になれるのではないかと思います。

加えて、「7.チームメンバー」でも書いたところではありますが、自部門も協業部門も優秀かつお客様や事業を良くしていきたいという共通の想いを持ったメンバーの集合体であるため、楽しく働きながら成長していくという環境になっているのではないかと思います。

11.最後に

長い文章をここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。(文字数をカウントすると6000字以上!)

株式会社ZOZO AI・アナリティクス本部では一緒に働くメンバーを募集しています。
この環境・業務が「楽しそう!」「やりたい!」と思っていただけた方是非ご応募ください!

お待ちしています!!

▼AI・アナリティクス本部の求人はこちら
まずはカジュアル面談でZOZOのことやAI・アナリティクス本部のことをお話できればと思いますので、是非エントリーください!

※応募時のご注意※
ご応募に際して、全員とはお会いできない可能性がございますので予めご了承ください。
ご連絡は、お一人ずつプロフィールを拝見した上で差し上げております。
応募前に必ずWantedlyプロフィールの入力をお願いいたします。

株式会社ZOZOでは一緒に働く仲間を募集しています
20 いいね!
20 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング
株式会社ZOZOからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?