ロケット発射シャッター
新聞記者さんからの依頼により製作した。 ロケットの打ち上げ時、発射場所から人が立ち入ることができるエリアまでは結構遠い。しかし、そのエリアの中にカメラを設置することは可能である。条件としては、電波による通信や有線による接続は禁止されていた。また、ロケットがいつ発射するかはそのタイミングでの天候等により左右されるため数時間の幅がある。一定間隔でシャッターを切り続けることも可能だが、容量の面からそれほど高解像度の画像は取ることができない。そういった前提条件のため、現場でロケットの発射を検知する必要があった。 解決法としては、発射前のカウントダウンの音声を取得し、カウントダウンの音声認識をし、適切なタイミングでシャッターを切るというもの。 そのために必要な、音声を取得し適切なフィルタやアンプを掛ける回路を製作した。そして、現場にノートPCを設置するわけにもいかなかったため、小型のマイコンを用いた。メモリ32KBクロックスピード16MHzという音声認識をするには厳しい制約の中で、工夫を凝らしアルゴリズムを開発した。また、作成した回路や音声認識のアルゴリズムを実際の環境でテストすることができないため音声が何dBか等が分からず、なるべく頑健に作る必要があった点も難しかった。