聖光学院中学校・高等学校 / 普通科
SSH個人研究
私はスーパーサイエンスハイスクールの個人研究として、「風力を使った新たな国際宇宙ステーション内での人工重力の方法」という研究をしました。国際宇宙ステーション(以下、ISS)は、地上から一定の距離を保つために軌道上を高速で回っており、慣性力が地球方向の重力を相殺していることで、内部が無重量となります。そのため、滞在中の宇宙飛行士の健康被害や生活上の弊害が確認・予測されていています。この問題を解決するために、ISS内で風力を使って、無重量空間で宇宙飛行士が受ける医学的悪影響を軽減するシステムを立案しました。研究では、地上で受ける重力と同じ力の風を浴びた場合の、人体に働く応力を数値計算によって計算して、実際にマイコンを用いて応力の測定器具を自作し、システムのプロトタイプを用いた実験も行いました。得られた結果から考察すると、足裏の細胞のみ、つまり最下層の細胞のみ風力と重力の影響の差が出ず、上に上がれば上がるほど重力下で働く応力と作成したシステム下で働く応力の差が大きくなることが推測されました。よってシステム改善が必要だとわかりました。