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余らせないために、三角になった― ロスゼロの三角あられが生まれた理由 ―

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ABOUT

あられは、最初から「三角」に作られていたわけではありません。

三角形のあられを開発した高橋製菓様は、昭和32年、大阪で創業された老舗あられメーカーです。
昔ながらの手法で抜き型を使い、季節感のある特殊な形状のあられづくりを得意とするメーカーです。
手作業で丁寧に仕上げられるその品質は、地元でも長く愛されてきました。

しかし、その形状ゆえに、金型に配列するとどうしても隙間ができてしまう。
四角い生地を、花や星、季節のモチーフなど、さまざまな形に型抜きしていく。どれだけ丁寧に抜いても、形と形のあいだに生まれる余白。
味も品質も正規品と同じなのに、商品にはならない部分です。

美味しくて、ロスもないあられをお客様に届けたい。
そんな現場の声から、ロスゼロの三角あられは始まりました。

なぜ三角なのか、理由があるんです。
一ミリの隙間も生まれない究極の型が、三角形です。

「そもそも、余剰が出ない形にできないか?」

花や星の形は可愛い。
でも、その可愛さの裏側で、必ず端材が生まれる。
だったら、最初から無駄が出にくい形を選べばいい。

そうしてたどり着いたのが、三角でした。

三角形は、平面をすき間なく埋めやすい形。
型抜きしても、余白が最小限で済む。
つまり、端材がほとんど出ない。

三角あられは、「再利用」の前に「発生を抑える」ための形なのです。

さらにロスゼロとして目指したのは、
「理由があるから選ばれる」商品ではなく、「普通においしいから、また食べたい」商品。

「これ、形が面白いね」
「サクサクしてて、止まらないおいしさだね」

そんな日常の会話の先に、「実はこれ、余剰を出さないための形なんです」というストーリーが添えられている。そのくらいの距離感が、最も心地よく、かつ持続的な共感を生むと考えたのです。

三角あられはとても象徴的な存在です。

・問題を大きく語らなくてもいい
・行動は、共感から生まれる
・社会課題は、設計で減らせる

「捨てない工夫」は、我慢や努力ではなく、デザインの力で実現できるのです。
それを、商品として届けるのが、ロスゼロの仕事です。