「ちゃんと働いていますか。」
「サボっていませんか。」
「もっと頑張ってください。」
管理者の仕事は、人を見張ることだと思われることがあります。
しかし私は、管理者が管理するのは人ではなく仕事だと考えています。
管理者が見るべきなのは、
誰が忙しそうにしているかではありません。
今やるべき仕事が、予定どおり進んでいるかです。
「忙しそう」は管理にならない
現場では、忙しそうに動いている人ほど頑張っているように見えます。
反対に、座っている人を見ると、
「何もしていないのではないか。」
と思われることもあります。
しかし、本当にそうでしょうか。
仕事には、待つことが仕事になる場面もあります。
連絡を待つ。
お客様を待つ。
開始時間を待つ。
次の工程を待つ。
その時間に無理やり仕事を作る必要はありません。
今やるべきことが終わっているのであれば、それも仕事の一部です。
管理者が見るべきなのは、人が動いているかではありません。
今やるべき仕事が終わっているか。
そこです。
イベント現場では、もっと分かりやすい
イベント運営では、この違いがよく表れます。
開場30分前。
受付の準備は終わっている。
音響チェックも終わっている。
登壇資料も投影確認済み。
控室の準備も終わっている。
スタッフ配置も完了している。
この状態でスタッフ同士が少し談笑していても、私は何も問題ないと思っています。
やるべき仕事は終わっているからです。
反対に、
全員が走り回っている。
無線が飛び交っている。
慌ただしく動いている。
一見すると頑張っているように見えます。
しかし、
受付はまだ準備中。
登壇者の控室が整っていない。
マイクチェックも終わっていない。
誰が何を担当するのか決まっていない。
これでは仕事は管理できていません。
忙しさと、仕事が進んでいることは同じではないのです。
管理者が見るべきもの
管理者が確認するのは、人ではありません。
仕事の状態です。
担当者は決まっているか。
期限は決まっているか。
優先順位は明確か。
判断する人はいるか。
止まっている仕事はないか。
ボールは誰が持っているのか。
ここが見えていれば、人を細かく管理する必要はありません。
仕事が流れていれば、人は自然と動きます。
人を管理すると、息苦しい組織になる
人ばかり見ている管理者は、
「ちゃんとやって。」
「まだ終わらないの?」
「今何してるの?」
という言葉が増えていきます。
担当者も、
仕事ではなく管理者の顔色を見るようになります。
報告のための報告。
確認のための確認。
そんな仕事が増えてしまいます。
管理する対象が人になると、
組織は少しずつ窮屈になっていくのです。
仕事を管理すると、担当者は動きやすくなる
一方で、
仕事の状態を管理する組織では、
管理者と担当者の会話も変わります。
「予定どおり進んでいますか。」
「止まっている仕事はありますか。」
「判断が必要なことはありますか。」
「何か支援が必要ですか。」
管理者が見ているのは、
担当者ではなく仕事です。
だから担当者も、
監視されているのではなく、
仕事を進めるための相談ができます。
管理者の役割は、仕事の流れを守ること
昨日の記事で、私は
「管理者は現場で一番動く人ではない」
と書きました。
今日もう一つ加えるなら、
管理者は、人を管理する人でもありません。
管理者が管理するのは、
仕事の流れです。
誰が頑張っているかではなく、
どの仕事が止まっているか。
誰が忙しいかではなく、
どこに負荷が集中しているか。
その流れを整え、
必要な判断をし、
必要な支援を行う。
それが管理者の役割です。
管理者が見るべきなのは、人ではありません。
今やるべき仕事が、予定どおり進んでいるか。
その視点を持つだけで、管理のあり方は大きく変わると私は考えています。