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採用広報のステージ

今回は採用広報のステージについて説明します。

採用広報活動とは企業が求職者に対し自社についての深い理解を促すための活動です。

これまで自社を知らなかったあるいは興味がなかったターゲット人材関心を惹起させ、「この会社に入りたい」と思っていただくために理解を深める活動、と言い換えることもできます。

顧客育成を意味するナーチャリングを人材採用に取り入れる施策、という解釈も正解です。

では、企業が採用広報に取り組む場合、長期的にはどのように展開していけばよいのでしょうか。

多くの企業が採用広報活動を行っていますが、セオリーが確立していないため試行錯誤が続いているというのが現状と言えます。

スタッフへの取材記事や社内イベントの紹介にとどまってしまい、コンテンツ構成に悩む企業は少なくありません。

また閲覧数やエントリー数が頭打ちとなり、大した効果が見込めないと更新を停止してしまう企業も目立ちます。

そこで今回は、当社が考える「採用広報のステージ」について解説します。

採用広報1.0~採用広報2.0

当社では採用広報のステージを「採用広報1.0」から「採用広報4.0」の4つの段階に分けて考えています。

採用広報1.0は特定のプラットフォームで採用広報活動をスタートするステージです。

Wantedlyやnoteで採用広報を開始する場合などが該当します。

採用広報1.0では一定の効果が見込まれるものの、同時に「集客をプラットフォームに依存している」という課題があります。

自社の採用広報サイトへの流入は基本的にプラットフォームの登録ユーザーに限られてしまうためです。

そこで採用広報サイトへの流入をマルチ化し、プラットフォームユーザー以外からのアクセスを増加させるステージが採用広報2.0です。

TwitterやFacebookなどのSNSで更新情報を配信し流入を促進させるなどの策が一般的ですが、コーポレートサイトの採用情報ページに更新情報を掲載するブロックを設けるなどの対策も考えられます。

採用広報2.0ではより広い層のユーザーに対しリーチできますが、このステージにも課題はあります。

全てのユーザーに向け同一コンテンツを配信するため、ターゲットごとのコンテンツマーケティングが最適化されていないという課題です。

この点を解決し、採用広報サイト自体のマルチプラットフォーム化を図るのが採用広報3.0となります。

採用広報3.0~採用広報4.0

エンジニアが求める採用広報コンテンツと事務のアシスタントが求める採用広報コンテンツは異なっており、また若手と管理職が知りたいと考える情報にも違いがあります。

そのため、複数の採用広報プラットフォーム毎にターゲットを設定し、それぞれに最適なコンテンツ配信を実現するのです。

エンジニア向けにはテックブログが効果的ですし、管理職やコーポレートスタッフがターゲットであればLinkedInの活用も検討に値します。

最近ではYouTubeやInstagramでZ世代へのアプローチに力を入れる採用広報活動も目立っています。

では、採用広報3.0でマルチプラットフォーム化を実現した場合、課題は克服できたと言えるのでしょうか。

最終段階である採用広報4.0は企業広報活動との一体化を図るステージです。

というのも、マルチプラットフォーム化はタッチポイントが増える一方で、業務が煩雑化しブランド・エクイティ確立に一元管理が求められる状態となりがちだからです。

従って、統一した企業ブランドに基づいた活動とするために企業広報や製品広報などの広報業務と採用広報業務の一体化に取り組む必要性が高くなります。

上場企業の場合にはIRや子会社の広報まで含めたグループ広報を実現するために広報体制の再構築が求められます。


これからの採用広報は企業広報との連動が重視されるようになるでしょう。

リクルーティング、マーケティング、ブランディングの3領域にまたがって活躍できる人材へのニーズが高まりますが、まだまだ少ないのが現状です。

当社では企業の採用広報活動を支援しています。採用広報支援サービスの詳細は以下のページにてご覧ください。

採用広報支援サービス
https://webpub.jp/rpr/

※当社サイトに掲載した記事をWantedlyに転載しています。

採用広報のステージ
https://webpub.jp/2022/06/09/rprstage/