「まず結果を決め、原因を創る」土井啓史が語る、AI時代の逆算人生設計と3つの資本論
こんにちは。土井啓史です。
本記事は、私の活動に興味を持っていただいたインタビュアーの方との対談内容をまとめたものです。
これまでの記事では、「仕事は人生の鏡」という人生観や、仕事術、Career Art創業の背景、訪問看護事業グリーンメディカル立ち上げへの想い、そしてAI時代だからこそ人が伴走する意味についてお話ししてきました。
今回はその続編として 「まず結果を決め、原因を創る」という、私自身が仕事や人生で大切にしている考え方についてお話ししています。
AI時代を生きる20代は、何を目指し、何に投資し、どのように未来をつくっていくべきなのか。人的資本・社会資本・金融資本という3つの資本を軸に、私なりの考えをお伝えできればと思います。
AIによって、私たちはこれまで以上に多くの情報へアクセスできるようになりました。 転職、 副業、 資格取得、 投資、 起業。 何かを始めようと思えば、方法論はいくらでも見つかります。
しかし、その一方でAIは教えてくれません。 「どんな人生を生きたいのか」 「どんな未来を手にしたいのか」 「そのために何を手放し、何に投資するのか」 という問いには、自分自身で答えを導き出すしかないのです。
私はこれまで、 「まず結果を決める」 「決めた結果に合わせて自分を変える」 「原因を創る」 という考え方を大切にしてきました。
今回は、人的資本・社会資本・金融資本という3つの資本をテーマに、AI時代を生きる20代がどのように人生を設計していくべきかについてお話しします。
環境が整うのを待つな。AIが正解を出す前に、自ら「求める結果」を定義せよ― AI時代になり、20代のキャリア形成はどのように変わっていくと思いますか?
土井: AIによって知識格差は確実に縮まっていくと思います。 これまで時間をかけて調べなければならなかったことも、今は短時間で答えに辿り着けるようになりました。
転職の方法も、副業の始め方も、起業の手順も、AIに聞けば一定の答えは返ってきます。これは本当に素晴らしい変化です。 ただ、だからこそ人間に求められるものも変わってきていると感じています。
AIは手段を教えてくれます。 しかし、自分がどんな人生を生きたいのかまでは決めてくれません。
何を正解とするのか。 どんな結果を手にしたいのか。 何のために働くのか。 誰と、どんな時間を過ごしたいのか。 そこは最後、自分自身で決めるしかありません。
私自身、これまで多くの経営者や事業立ち上げに関わってきましたが、成果を出す人ほど最初に「どこへ向かうか」を決めています。
AI時代だからこそ、自分の人生に対して「結果を定義する力」が重要になるのではないかと思っています。
― 情報が溢れる時代だからこそ、20代が最初に決めるべきことは何でしょうか?
土井: スキルではなく、目的と価値観だと思います。
どんな人生を生きたいのか。何を大切にしたいのか。 30代でどんな状態になっていたいのか。 そこが曖昧なまま資格を取ったり、副業を始めたりしても、どこかで迷いが生まれます。
もちろん行動すること自体は素晴らしいことです。 でも、手段が増えても目的と価値観が決まっていなければ前に進みにくい。 だから私は、まず「なんのためなのか」を決めることが大切だと思っています。
人生は積み上げではなく、逆算で決まる ― 土井さんがよく仰る「人の優先順位を見れば未来が見える」とはどういう意味ですか?
土井: その人が何に時間を使っているか。 何にお金を使っているか。 誰と会っているか。
そこを見ると、その人が向かう未来はある程度見えてきます。 未来は突然変わるものではありません。 日々の選択と決断によって作られていきます。
ただし、それは単なる積み上げではないと思っています。 私は、まず未来を決めることが大切だと考えています。 そして、その未来から逆算して今の優先順位を変える。
「いつか変わりたい」ではなく、「この結果を創り出す」と決める。
決めるから時間の使い方が変わる。 会う人が変わる。 お金の使い方が変わる。
未来は、優先順位という決断によって作られるのだと思います。 ― なぜ先に結果を決めることが重要なのでしょうか?
土井: 環境が整うのを待っていても、人生はなかなか変わらないからです。
時間ができたらやる。 お金が貯まったら挑戦する。 自信がついたら始める。
そう考えてしまう気持ちはよく分かります。 でも、時間もお金も人脈も自信も、すべて整うことはほとんどありません。 だからこそ先に結果を決める。 そして、その結果に対して自分を合わせにいく。
私はこれを「原因を創る」と表現しています。 決めた結果に責任を持つことです。 今の自分に結果を合わせるのではなく、結果に合わせて自分を変える。
足りない能力があるなら身につける。 経験が足りないなら現場に入る。 必要な出会いが足りないなら、自分から会いに行く。 その過程で、人は成長していくのだと思います。
成功は健全な代償の先払いである ― 「成功は健全な代償の先払い」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか?
土井: 何かを得るためには、何かを手放す必要があるということです。 時間も、お金も、体力も有限です。 すべてを持ったまま、すべてを手に入れることはできません。
私自身、27歳頃に大きく優先順位を変えた時期がありました。 当時はサーフィンも好きでしたし、友人との時間も楽しかった。 家族との時間も大切でした。 ただ、自分が目指す未来を考えた時に、今の延長線上では届かないと感じたんです。 だから一部の趣味や人付き合いを手放しました。 遊びや消費よりも、成長や挑戦に時間を使うようにした。 もちろん簡単ではありませんでした。
でも今振り返ると、あの決断が人生の転機だったと思います。 結果から逆算した、戦略的な意思決定でした。
― 将来が不安で、資格取得や副業など様々なことに手を出してしまう20代へ伝えたいことはありますか?
土井: まず、行動していること自体は素晴らしいと思います。 不安を感じながらも、何かを変えようとしているわけですから。
ただ、手段が目的になっていないかは一度立ち止まって考えてみてほしいと思います。 資格を取ることが目的になっていないか。 副業を始めることが目的になっていないか。
私はもともと、どちらかというと石橋を叩いて渡るタイプでした。 起業家気質だったわけでもありません。 学生時代から、学歴や職歴を大切にしながら、堅実にキャリアを積み上げていこうと考えていました。
だからこそ、将来が不安になる気持ちもよく分かります。 何かを学んでから動きたい。 失敗しない準備をしてから挑戦したい。 そう考えるのは自然なことです。
ただ、準備だけでは見えない世界があります。 知っていることと、やったことがあることは違います。 結果にコミットした人にしか分からない景色があります。
最初から効率を求めすぎなくていい。 まずは打席に立つこと。 現場に入り、失敗し、修正しながら前に進むこと。 その経験こそが、後から振り返った時に最も価値のある人的資本になるのではないかと思っています。
人的資本とは「原因を創り出せる力」である ― 土井さんの考える人的資本とは何でしょうか?
土井: 人的資本とは、単なるスキルや資格ではありません。 知識。 経験。 人間力。 やり抜く力。 そして、どんな環境でも結果を出せる再現性です。 特に大事なのは、不完全な状況でも原因を創り出せる力だと思っています。
仕事も事業も、最初から条件が整っていることはほとんどありません。 その中でどう結果に近づくか。 不足をどう埋めるか。 そこに、その人の人的資本が表れるのだと思います。
社会資本とは、一人では届かない結果を共に掴む戦友との信頼である ― 土井さんが考える社会資本とは何でしょうか?
土井: 社会資本とは、人脈の数ではありません。 目的と目標と価値観を分かち合い、共に達成していく仲間です。 私は社会資本を「戦友との信頼」だと思っています。
大きな結果を出そうとすればするほど、一人でできることには限界があります。 だからこそ、信頼関係が重要になる。 社会資本は人生の挑戦を広げるための土台でもあります。
金融資本は目的ではない。人的資本を最大化するための燃料である ― 20代は時間とお金を何に使うべきだと思いますか?
土井: 人的資本と社会資本だと思います。 経験。 学び。 挑戦。 人との出会い。 20代のうちは、結果を出せる自分を創ることに投資した方がいい。
もちろんお金は大切です。 ただ、お金だけを追い求めることには危うさもあります。 金融資本はゴールではなく、人的資本と社会資本を育てるための燃料です。
お金を目的にするのではなく、未来を作るための手段として使う。 この視点が大切だと思っています。
仕組みで勝ち、人で圧勝する時代へ ― AI時代になっても、人にしか生み出せない価値とは何でしょうか?
土井: 信頼。 共感。 意思決定。 覚悟。 そして結果に責任を持つ力だと思います。
AIは情報を出してくれます。 でも責任は取ってくれません。 現実の仕事は常に不完全な状況で進みます。
その中で決断し、不足を埋め、結果に向かって原因を創る。 この力は、AI時代だからこそ価値が高まると思っています。
最後に。将来に不安を感じている20代へ ― 最後にメッセージをお願いします。
土井: 不安があることは悪いことではありません。 むしろ、自分の人生に真剣だからこそ不安になるのだと思います。
ただ、答えを探し続けるだけでは人生は変わりません。 自分がどんな人生を生きたいのか。 どんな未来を手にしたいのか。 まず結果を決める。 そして、その結果に向かって原因を創る。
人的資本も、社会資本も、金融資本も、すべては手段です。 大切なのは、まず結果を決めること。 それが決まれば、必要な努力も、必要な出会いも、必要な投資も見えてきます。
人生は、環境が整った人が変えるのではありません。
自分で結果を決め、その結果に見合う人間へ変わり続けた人が変えていくものです。 AIは答えをくれる。 でも人生の責任は取ってくれません。 最後に未来を変えるのは、自分自身の意思決定です。
インタビュアー後記
今回のお話を伺いながら、印象的だったのは土井さんが繰り返し話されていた「まず結果を決める」という言葉でした。
私自身もそうですが、将来に不安を感じると、資格取得や勉強、情報収集など「何かを積み上げること」に意識が向きがちです。
しかし土井さんのお話は、その逆でした。 まず未来を決める。 その未来から逆算して、時間の使い方を変える。 付き合う人を変える。 お金の使い方を変える。 そして、その結果に見合う自分へ成長していく。 その考え方を、土井さんは「原因を創る」と表現されていました。
また、人的資本・社会資本・金融資本という3つの資本についても、「積み上げること自体が目的ではない」という言葉が印象に残っています。 どれも人生を豊かにするための手段であり、自分が決めた未来を実現するためのリソースである。
AIによって知識へのアクセスが容易になった今だからこそ、「何を知るか」よりも「どこへ向かうか」が問われているのかもしれません。
この記事が、将来に漠然とした不安を抱えている方や、自分らしいキャリアを模索している方にとって、自身の優先順位や人生設計を見つめ直すきっかけになれば幸いです。