なぜ、私たちの話は「伝わらない」のか?NLPに学ぶコミュニケーションの処方箋
「完璧に説明したはずなのに、相手に全く伝わっていなかった」 そんな経験はありませんか?
実は、コミュニケーションの行き違いは、相手の理解力不足や自分の伝達力不足ではなく、コミュニケーションスタイルの違いから生まれているのかもしれません。
数年前にNLP(神経言語プログラミング)というコースを受講して、コミュニケーションにおける脳の仕組みと効果的なコミュニケーションの基礎を学びました。
そこで気付いたのは、自分がコミュニケーションについて自分がどれだけ無知だったか、どれだけコミュニケーションがきちんと出来ていなかったということでした。
仕事や人間関係で非常に役立つと思いますので、ここで共有します。
「昨日の夜、何を食べましたか?」と聞かれたら、みなさんはどのように思い出しますか?
- 食べ物の映像(画像)?
- 食べている時に聞こえた音?
- 感覚、味、食感、あるいは匂い?
この質問は、その人の「VAKモダリティ(優位感覚)」を推測するために使われます。 VAKは「視覚(Visual)」「聴覚(Auditory)」「身体感覚(Kinesthetic)」の頭文字をとったもので、NLPのトレーニングで最初に学ぶことの一つです。 それぞれのモダリティには異なる特徴があり、使う言葉や行動、コミュニケーションの仕方に傾向があります。
- あなたの最も強いVAKモダリティは「V」かもしれません。
- あなたの最も強いVAKモダリティは「A」かもしれません。
- あなたの最も強いVAKモダリティは「K」かもしれません。
「かもしれません」と言ったのは、一つの質問だけでは不十分だからです。 より詳しく自分のモダリティを知りたい方は、こちらのVAKテストを受けて見てください。
VAKについて少し分かったところで、
- なぜ、私たちの話は「伝わらない」のかについて、もっと「見たい/読みたい」ですか?
- それとも、それについてもっと「聴きたい」ですか?
- あるいは、もっと知りたいと「感じて」、実践してみたいですか?
NLPとは?
NLPは1970年代にカリフォルニア大学で、言語学者のジョン・グリンダーと、情報科学者で、数学者のリチャード・バンドラーによって開発されました。 NLPは別名「脳の取扱説明書」とも呼ばれることがあります。
ご存知の通り、説明書を読んで、仕組みを知って、実践できるようになれば、大抵のことは簡単になります。 これは人生全般に当てはまることです。 人間関係、家族、仕事、そして頭の中での自分自身とのコミュニケーション。
意識しているかどうかにかかわらず、私たちは1日に6,000回以上の思考を行っています。 私たちは毎日、その6,000回の思考によって脳をプログラミングしています。 ですから、自分自身に何を語りかけているかに注意する必要があります。 そのためには脳がどう動くかを知る必要があり、NLPはその方法を教えてくれます。
ちなみに、有名なライフコーチであるトニー・ロビンズもNLPコーチであり、ジョン・グリンダーと共に仕事をしていました。彼のトレーニングに使われるテクニックの多くはNLPに基づいています。
なぜ、私たちの話は伝わらないのか?
- 相手の反応は、あなたのコミュニケーションの結果である。
自分では完璧に説明したつもりでも、相手に正しく伝わっていない場合は、相手の責任ではありません。伝える側の責任です。(NLP的に)
なぜでしょうか? おそらく彼らのVAKモダリティが異なっているからです。
- 視覚(Visual): ただ説明を聞くよりも、メールを読んだりスライドを見たりする方が理解が深まります。ビデオメッセージならスライドを追加しましょう。彼らは話すのが速く、情報の消化も速いです。
- 聴覚(Auditory): メールを読んだりスライドを見たりするよりも、聞くこと(対面、ビデオ、音声メッセージ)で理解が深まります。彼らはリズムやトーンに注意を払い、論理的なステップに沿って情報を処理します。話すスピードや情報の消化は、視覚と身体感覚のちょうど中間に位置します。
- 身体感覚(Kinesthetic): 実際にやってみる、試してみることで、それがどのようなものかを感じ、理解が深まります。話すのは遅めで、情報が視覚や聴覚によるものだと消化に時間がかかります。
これらは極端なケースの話です。私たちは皆、すべての要素を少しずつ持っており、その中で強いモダリティがあります。 もし相手に自分をもっと理解してほしいなら、まず相手のコミュニケーションスタイルに合わせることから始めましょう。
- 私たちは「詳細型」か「全体型」のどちらかである。
みなさんが何かを伝えるときは、詳細から話しますか?それとも概要から話しますか?伝え方には2つの異なるタイプの人がいます。
- 詳細型: 詳細から話すし、詳細を先に知りたい。
- 全体型: 概要から話すし、概要を先に知りたい。
極端な「詳細型」と極端な「全体型」の会話を想像できますか? 笑
これに基づいて会話のバランスをとることで、双方のストレス軽減と理解度の向上を図ることができます。
- 私たちの脳は「否定形」をうまく処理できない。
私がみなさんに、
「ピンクのクマを想像しないでください」
「ピンクのクマを想像しないでください」
「ピンクのクマを想像しないでください」と言ったら、
今みなさんの頭の中で何が起きたか気づきましたか?
脳はピンクのクマを想像してから消そうとします。
2020年のコロナが始まった当初、トイレットペーパーが至る所で品切れになりました。 日本のスーパーでの当時のメッセージは「2パック以上買わないでください」でした。その結果、どの店でも在庫がなくなる状況が続いていました。 そこで、大手スーパーのライフが、首都圏と関西の店舗で、顧客へのメッセージを「在庫は十分にあります。ご安心ください。」に変えました。何が起きたかはもう想像できると思いますが、在庫が切れることはなくなりました。
何かを依頼したり説明したりする時は、できる限り肯定的な表現を使ってください。自分自身に語りかける時も同様です。
では、逆に、どうすれば他人をより理解できるか?
- 体は心を雄弁に語る。
言葉はコミュニケーションのごく一部に過ぎません。相手の声やボディランゲージにある無意識のシグナルに注意を払ってください。みなさんが思っている以上の情報を与えてくれます。 「目は口ほどに物を言う(目は脳に直結している。
目は脳に直接つながっているので、目は脳の唯一見える部分だと言われたりすることもあります。
相手の目の動きに注意を払うことで、より多くの情報を得られる可能性があります。
これは右利きの約80%の人に当てはまります。会話相手が左利きの場合は、さらに難しく、左右を逆転すればいいというものでもないので、ここでは割愛します。
この図で何が分かるかというと、相手が自分自身の右側を見て考えてる時は、脳の中で何かを想像したり、作ったりしていることを意味します。嘘は想像なので、その場合も右を見ます。左は記憶なので、何かを思い出そうとしている時は左を見る傾向があります。
- エネルギーは私たちの意識が向いている方へ流れる。
私たちは5感を通じて、毎秒1メガビット以上の情報を吸収していることを知っていますか? その膨大な情報量の中から、脳が処理できるのは毎秒わずか126ビットだけです。
欲しい車や靴が出来た途端に、そこら中で同じようなものを頻繁に見かけるようになった経験はありませんか? それは、私たちの脳が「自分が意識を向けているもの」に基づいて、その126ビットを埋めようとするからです。
相手を理解したいなら、もっと相手に興味を持って、相手を知ろうとして、もっと質問してください。相手が何を好み、何に興味があり、何に意識を向けているのかを見つけてください。そうすることで、相手がその126ビットで何を見ようとしているのかを少し垣間見ることができるかもしれません。
- 傾聴、傾聴、とにかく傾聴。
「私たちのほとんどは、理解しようとして話を聴いているのではない。返事をするつもりで聴いているのだ」ー スティーブン・コヴィー。
私たちは価値観、経験、信念などのフィルターを通して現実を見ています。自分が「現実」だと信じているものは、他の誰かにとっての現実とは限りません。 なので、まずは黙りましょう! そして、もっと聴いて、もっと問いかけて、必要な時、求められた時だけ話すようにしてください。
傾聴は努力が必要ですし、すごくエネルギーを消費します。 ですが、理解しようとして聴いていなかったら、どうやって相手を理解できますか?
最後に
慣れないうちはたくさんの練習、努力とエネルギーが必要です。私自身も、学んだことと、今までやり慣れていることの間でまだ苦闘しています。 ですが、心配する必要はありません。NLPでよく言われることですが、「難しいことは何もない。ただ、慣れていないだけ」。この内容がためになったという人が一人でもいたら嬉しいです。